2024/07/23
2024/04/20
大阪がすごい
【書 名】大阪がすごい
【著 者】歯黒猛夫
【発行所】筑摩書房
【発行日】2024/04/10
【ISBN 】978-4-880-07611-3
【価 格】1000円
■西九条
河村瑞賢が1684年から淀川河口をふさぐようにあった九条島を開削して安治川を作ります。九条島が東西に分割され西側が西九条になりました。
■関西鉄道
三重県で設立され1895年に名古屋ー草津を結びます。その後に大阪へ進出し網島駅から名古屋駅まで172.2kmの直通路線が開通します。最盛期には愛知、大阪、京都、三重、奈良、滋賀、和歌山にまたがっていました。1906年の鉄道国有法で国有化されてしまいます。現在のJR西日本のほとんどは元私鉄でした。
■リトル沖縄(大正区)
第一次世界大戦後の戦後恐慌で砂糖の価格が暴落し、大阪では紡績会社が設立されていたので仕事を求めて大阪に移り住んでいきます。
■五大色街
飛田新地、松島新地、今里新地、信太山新地、滝井新地
→ 大阪がすごい
2024/04/17
地図と地形で楽しむ大阪神戸謎解き歴史さんぽ
【書 名】地図と地形で楽しむ大阪神戸謎解き歴史さんぽ
【著 者】都市研究会
【発行所】宝島SUGOI文庫
【発行日】2024/04/17
【ISBN 】978-4-299-05435-7
【価 格】1100円
■京都ー大坂
八幡あたりから迂回路を進まないとダメで陸路よりも水運でした。そこで秀吉が全長27kmの文禄堤を作ります。堤防が道路として使用できました。
■大坂の公儀橋はたった12本 残りは町橋
天満橋、天神橋、難波橋、野田橋、備前島橋、京橋、高麗橋、本町橋、農人橋、長堀橋、日本橋、鴫野橋
■造幣局
五代友厚が大久保利通に提言。金属を冷やすために大量の水を使うためと船舶での輸送が中心だったため旧江戸幕府の奉行所管理の土地5万6千坪に建設。
■四ツ橋。四つ橋
旧土木局と旧電気局がそれぞれ違う字を届け出したのが原因
■生田川
昔はフラワーロードの道筋を流れていたのを明治時代に付け替え。新神戸駅の北東に生田村があり日本書紀にも登場し、生田神社の神体は砂子山(布引の滝近く)で生田村に生田神社があった模様。延暦18(799)年に反乱で砂山が土砂災害になり、現在の生田神社の場所に移転した模様。
■敏馬崎
灘にあった港で住吉津、難波津から25~30kmで当時の一日の航海距離。
■打出
建武3(1336)年 打出の戦い 尊氏が楠木正成、新田義貞、北畠顕家に敗れた戦い
感応2(1351)年 打出浜の戦い 尊氏が足利直義に敗れた戦い 尊氏は須磨にある松岡城(勝福寺)へ逃れました。
2023/04/30
大阪のトリセツ
【書 名】大阪のトリセツ
【著 者】昭文社出版メディア出版部
【発行所】昭文社
【発行日】2023/02/15
【ISBN 】978-4-398-14854-4
【価 格】1500円
■片江駅
近鉄の古い路線をみていると片江駅という名前が今の今里駅で1914年(大正3年)に大阪電気軌道が開通した時の駅名です。その後、今里片江駅になり、1929年(昭和4年)今里駅になります。
■丁未(ていび)の乱
物部守屋と蘇我馬子・聖徳太子とで戦い、戦場は河内国渋川といわれています。大聖勝軍寺には守屋塚などがあり、寺の南にある光蓮寺が守屋軍の砦といわれています。守屋が討たれたのは衣摺(きずり)と言われ、もう少し北にあり光泉寺には守屋の稲城跡の碑が建っています。大聖勝軍寺とは4.5kmも離れています。
決戦前に餌香川(えがのがわ、今の石川)と旧大和川の合流地点で蘇我軍が物部軍の先遣隊を破り、聖徳太子は高井田横穴墓群がある高井田から見ていたといわれています。
2023/01/28
日本の歴史を突き詰める おおさかの歴史
【書 名】日本の歴史を突き詰める おおさかの歴史
【著 者】地方史研究協議会
【発行所】文学通信
【発行日】2022/11/30
【ISBN 】978-4-909658-92-0
【価 格】1500円
■樟葉台場
会津藩の建白に従って構築。砲台は備えますが京街道を取り込んで関門を設置しました。京都に入る不逞浪士を防ぐ狙いがありました。また外国船が登ってこれないところに砲台を築いたのは朝廷対策で、関門を設けようとすると尊王攘夷派の公家から反対されるため京都を守るために台場を作る形にしました。
■水帳(土地台帳)
江戸時代の都市では家屋敷売買を行う時に町中に伝え了承を得て契約を結ぶ必要があった。家を買うことは町人になって町の構成員になることからです。明治12年に地方三新法が施工されて終了します。
■川口居留地
最初は神戸より人気でしたが河口から遠く、安治川の川底が浅いため大型船が使えず、1874年に大阪ー神戸間に鉄道が開設されると神戸への移転があいつぎ、残ったのはキリスト教関係者だけになります。
■地黄
能勢には野間に採銅所があり、また地黄には御園があってジオウを都に献上していました。
■新古今和歌集
後鳥羽院の熊野行幸についていったのが藤原定家で、和歌会が催され、熊野詣では勅撰集編集の成功祈願だったようです。
■渡辺津
御厨子所領大江御厨の一部でしたが白河院が渡辺惣官職を作って王家の経済基盤にしようとしました。惣官職に渡辺伝という武士に命じて、渡辺一族は水運をになっていきます。のちに渡辺氏は遠藤氏とともに渡辺党を構成していきます。鎌倉時代末期まで惣官職として得た利益を院に奉仕していました。
2022/07/23
大阪キタと中之島 歴史の現場読み歩き。
【書 名】大阪キタと中之島 歴史の現場読み歩き。
【著 者】松井宏員
【発行所】株式会社140B
【発行日】2022/6/23
【ISBN 】978-4-903993-46-1
【価 格】1800円
毎日新聞大阪府内版に連載している「わが町にも歴史ありー知られざる大阪」を元にした本です。
■大阪天満宮
星合の池ー明治の中頃に亀を売る店があり、池に放して慈悲の実践をしました。この亀が夜になると店に戻ってくるので仕入れはなし、伝書亀になっていました。
北森町ー摂社の大将軍社は天満宮より300年も古い創建で明星池近くにあり、このあたりが北の森と呼ばれていました。大坂夏の陣を避けるために天満宮が吹田に疎開してから戻り、大将軍社も天満宮境内に移り、北の森もなくなり、南森町だけが残りました。
■太融寺
大坂夏の陣で自刃した淀君は鴫野神社に祀られましたが、明治10年に城東練兵場を作る時に移転にあたって太融寺に移されます。四天王寺が候補にもなりましたが家康本陣に近いから淀君も嫌がるだろうと太融寺に移ったそうです。鴫野神社は生國魂神社に引っ越しています。別の説では鴫野神社移転によって社の下を掘ると人骨が出てきたので淀君の骨だと太融寺に移されたとありますが供養塔ですし、そもそも大坂城は燃えて骨も分からなくなっています。
■淀屋
大名の借金が1億両になり恐れた幕府が淀屋に難癖をつけてつぶした説もあります。淀屋は事前に鳥取県倉吉市に疎開していました。淀屋4代目が番頭に「牧田淀屋」の名前で倉吉で開業させていました。牧田3代目の時に北浜に木綿問屋「淀屋清兵衛」を開いて淀屋を復活させました。幕末には大坂と倉吉の店をたたんで財産の9割を倒幕資金に献じました。
■大朝、大毎
速報は号外しかなかった時代。石炭をたいて輪転機をまわしていたため号外の準備が始まると煙が出ます。大毎と大朝は近いので朝日から煙が出ると毎日では大騒ぎになりました。
■堂島
河村瑞賢が堂島川の改修をしましたが改修で出た土砂を堂島に盛って宅地造成。5つの橋をかけて交通の便をよくして造成した土地を売り、改修費用をまかなおうとしました。
2022/03/10
「それから」の大阪
【書 名】「それから」の大阪
【著 者】スズキナオ
【発行所】集英社新書
【発行日】2022/02/22
【ISBN 】978-4-08-721203-7
【価 格】924円
コロナ禍の大阪をまとめた本です。
■石切神社
刀剣乱舞のなかに石切丸という石切剣箭神社に伝わる宝剣をモチーフにしたキャラクターがいて、ファンも集まっています。
■立ち飲み「こばやし」西九条
閉店に際して客のメッセージが書き込めるポスターが作られましたが、作ったのは店の常連でもあり大阪万博ロゴを作ったシマダタモツ氏。
■船場センタービル 横に寝たエンパイヤ・ステート・ビル
完成は1970年。中央大通りが作られる時に小さな繊維問屋の移転問題に。そこで道路を高い所を通して、その下に商業施設を作ることになり1号館~10号館まで出来上がりました。
■ちんどん通信社
チラシを配って宣伝しますが演奏、口上、姿、ふるまいを通じて縁起のいいものとして1枚のビラを神社のお札のようなありがたいものに見せることを行っています。
■ポップ工芸 八尾
道頓堀に存在する立体看板の7割ほどを制作。あそこよりも目立つやつということで、どんどん増えていきます。
2022/02/11
歴史家の案内する大阪
【書 名】歴史家の案内する大阪
【著 者】仁木宏・般下徹
【発行所】文理閣
【発行日】2021/10/20
【ISBN 】978-4-89259-890-6
【価 格】1800円
■四天王寺
西側は上町台地の崖、南は河堀と呼ばれる幅の広い低地が拡がっていたため北と東を守るために戦国時代は堀と土塁が整備されていて発掘調査で見つかっています。
■浜路
天神橋商店街から下寺町(茶臼山近く)まで続く古道で難波京に西京極通りを継承している模様。中世には天神橋の前身となる渡辺橋が重源の勧進によってかけられます。近くには熊野一之王子である渡辺(窪津)王子があった模様。後に茶臼山にある堀越神社に移された模様。
■平野 正覚寺廃寺
旭神社の近くにあったのが正覚寺で畠山国清が開山した模様。足利尊氏、直義が後醍醐天皇や元弘以来の戦没者を慰霊するため夢窓礎石のすすめで全国66ケ国に安国寺を建立したが、この一つが正覚寺の模様。各国の守護の菩提寺などが安国寺として指定されました。畠山義就の重臣である神保氏の館があり、これが正覚寺城でした。百ケ所の矢倉があったと伝わっています。ここで畠山政長が戦死したため墓があります。
■田原レイマン 田原城
天正三年(1575年)に織田信長と対面したのが三箇マンショ、結城ジョアン、田原レイマンとフロイスが記載しています。田原レイマンの墓碑が見つかったのが田原で天正九年、礼幡と記載されていました。三箇マンショは三箇城の城主、結城ジョアンは岡山・砂の領主でした。
■枚方 百済寺
百済寺跡から北に行ったところに禁野本町遺跡公園があり百済寺の北門からまっすぐ行った所にあり斎宮のような街区が整備されていたようです。
■河内源氏
頼朝の祖が河内源氏で羽曳野市の壺井が源流です。源頼信が壺井里を本拠として活躍し藤原道長から受領を歴任し前九年・後三年の役で頼義、義家が活躍。頼義は通法寺と壺井八幡軍を創建します。頼義や義家の墓が残っています。
■日根野荘
関空近くにあるのが日根野。九条家の荘園がありました。戦国時代は武士が侵略してきたため九条政基は老齢ながら家臣を連れて日根野荘に在住して荘園の権益を守りました。
2020/12/02
ぶらり大阪高低差地形さんぽ
【書 名】ぶらり大阪高低差地形さんぽ
【著 者】新之介
【発行所】140B
【発行日】2020/11/16
【ISBN 】978-4-903993-43-0
【価 格】2000円
大阪の各地を高低差地図とともに紹介しています。
■平野の語源
環濠都市として有名で杭全神社に環濠の遺構が残っています。もともと百済などの渡来氏族が堤防などを備え開発した土地でした。坂上田村麻呂の子供である廣野麿が杭全荘を賜り、廣野が訛って「ヒラノ」になったと言われています。中世は平野商人が活躍します。秀吉が大坂の城下町をつくる時、平野から商人を移住させています。
2019/08/23
仲野教授のそろそろ大阪の話をしよう
【書 名】仲野教授のそろそろ大阪の話をしよう
【著 者】仲野 徹
【発行所】ちいさいミシマ社
【発行日】2019/08/05
【ISBN 】978-4-909394-24-8
【価 格】1,900円
ダイエー発祥の地・千林生まれの仲野教授による大阪をよく知る12名との対談です。
■八十島タイタニック説(高島幸次)
大阪城、石山本願寺の前にあったのが生玉神社。上町台地の先端で行われていたのが八十島祭です。台地の先端で天皇の着物を入れた箱を開け風をあて海の風を受けた衣を着ることで、日本の支配をする権利を得るという儀式です。映画タイタニックのような光景なので、これが八十島タイタニック説だそうです。
■秀吉の大阪改造計画
当初は上町台地の北にある大坂城から南へ城下を延ばす予定でしたが慶長の大地震で堺の南が壊滅してしまい、計画は頓挫。西へ延ばすことになり東横堀川を掘った土で湿地帯を埋めて船場の町にしました。梅田の語源も埋田です。
大阪城は豊臣時代の城と信じられていた時期が長く、指定もいまだに豊臣大坂城になっています。昭和34年の学術調査で地下から豊臣時代の石垣が発見され、現存している石垣は徳川時代にものと分かりました。この時に大阪市からしばらく発表しないように要請があったそうで、理由は石垣が徳川製と分かると大阪市民がショックで倒れるからということでした。
■大阪人のコミュニケーション
東京へ引っ越した大阪人がギリギリ配達圏外ですが、ピザを頼むと案の定、ダメという返事。「家の前に出て、配達エリア内に立っとくから」と粘ってもダメ。「ピザは熱々やけど、心は冷たいんですね」と言ったのに流されます。配達を断られたことよりも最後の言葉を流されたことに腹が立つのが大阪人です。
より以前の記事一覧
- 重ね地図で愉しむ大阪高低差の秘密 2019.01.01
- 大阪的 2018.12.16
- 地図と地形で楽しむ大阪淀川歴史散歩 2018.10.27
- 大阪高低差地形散歩広域編 2018.08.02
- 阪堺電車 177号の追憶 2018.05.16
- さいごの色街 飛田 2016.11.12
- 関西人の正体 2016.10.27
- とっぴんぱらりの風太郎(下) 2016.09.24
- とっぴんぱらりの風太郎(上) 2016.09.22
- 大阪を古地図で歩く本 2016.03.11
- 大阪地名の由来を歩く 2015.09.05
- ジュニア版甚兵衛と大和川 2015.07.20
- よりぬき大阪学 2014.10.17
- あなたの知らない大阪府の歴史 2014.02.14
- 大阪アースダイバー 2013.09.01
- 大阪・関西の「謎と不思議」を歩く 2012.05.01
- プリンセス・トヨトミ 2011.05.09
- 大阪あそ歩まち歩きマップ集 2011.03.16
- 大阪人と日本人 2010.12.11
- 大阪今昔散歩 2010.11.06
- 大阪「駅名」の謎 2009.04.27
- 大阪人、地球に迷う 2008.08.24
- 京阪神モダン生活 2008.03.23
- 西方冗土 カンサイ帝国の栄光と衰退 2007.06.18
- これがホンマの大阪人 2006.08.27
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