2016/11/12

さいごの色街 飛田

 【書 名】さいごの色街 飛田
 【著 者】井上理津子
 【発行所】新潮文庫
 【発行日】2015/02/01
 【ISBN 】978-4-10-126391-5
 【価 格】710円

天王寺の近くに鯛よし百番という料亭です。料亭といいながらリーズナブルな料金で利用できますが、驚くのが大正建築美術の豪華絢爛な装飾の数々。2000年に国の登録有形文化財になっていますが、もともとは遊郭です。鯛よし百番近くに拡がるのが飛田という色街。こんなところが日本にあるんだとカルチャーショック受ける町でもありますが、中はどうなっているのか等、分からないことばかり。12年の取材、しかも女性が書いたルポルタージュです。良い悪いではなく現実の飛田が書かれています。


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2016/10/27

関西人の正体

 【書 名】関西人の正体
 【著 者】井上 章一
 【発行所】朝日文庫
 【発行日】2016/7/30
 【ISBN 】978-4-02-261865-8
 【価 格】640円

ベストセラー「京都ぎらい」の著者ですが、書き出しの1行目に「私は、京都に生まれ、京都に育った。今も京都に住んでいる。」と書いてあります。著者もあとがきに書いていますが21世紀のはじめ頃までは京都人と自覚していたようです。おもしろい関西人論で、嵯峨や宇治は京都人じゃないと言われる「京都ぎらい」につながる話も掲載されています。

■風俗発祥の地「大阪」
大阪と言うと猥雑なイメージですが、日本最初のノーパン喫茶は京都生まれです。上賀茂にジャーニーという名前の喫茶店ができ、学生の間で有名になりました。著者もけっこう行っていたようで、やがて全国に同じようなモデルの店ができていきます。今やそんな歴史は忘れ去れ助平というと大阪が通り相場で、ノーパン喫茶も大阪発祥と思われています。


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2016/09/24

とっぴんぱらりの風太郎(下)

 【書 名】とっぴんぱらりの風太郎(下)
 【著 者】万城目学
 【発行所】文春文庫
 【発行日】2016/09/10
 【ISBN 】978-4-16-790690-0
 【価 格】690円

いよいよ大坂城・夏の陣をむかえ、豊臣家の最後に巻き込まれる風太郎ですが、壮絶なラストシーンへと続きます。大坂の陣をテーマにしているので「プリンセス・トヨトミ」につながるのかなと思ったのですが、そちらの複線はありませんでした。


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2016/09/22

とっぴんぱらりの風太郎(上)

 【書 名】とっぴんぱらりの風太郎(上)
 【著 者】万城目学
 【発行所】文春文庫
 【発行日】2016/09/10
 【ISBN 】978-4-16-790689-4
 【価 格】720円

伊賀忍者ながら建設中の伊賀上野城を傷つけたために藤堂高虎の逆鱗に触れてお役御免のニート状態に。紆余曲折があり大坂の陣に巻き込まれていますが、戦場となった村や真田丸攻めでの悲惨な状況なども的確に表現されていて、なかなか面白い作品です。


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2016/03/11

大阪を古地図で歩く本

 【書 名】大阪を古地図で歩く本
 【著 者】ロム・インターナショナル
 【発行所】KAWADE夢文庫
 【発行日】2016/03/01
 【ISBN 】978-4-309-49938-3
 【価 格】680円

■道修町
薬の町である道修町ですが、もともとは徳川吉宗にちなみます。大阪を訪れた吉宗が病気になった時に服用したのが道修町の薬。そこで道修町にあった124軒の薬問屋を株仲間として特別な免許を与えたことから全国に知られるようになりました。

■土佐藩邸
各藩の藩邸は米をさばくため堂島や中之島に多くありましたが、土佐藩邸だけは離れた立売堀にありました。大坂の陣で壊滅状態になった大坂の復興で材木が必要になります。土佐藩は土佐の材木をせっせと大坂へ送ります。当時、材木市場があったのが立売堀だったため、土佐藩邸も立売堀にありました。材木市場のセリは土佐藩の材木からはじめるのが慣例になったそうです。


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2015/09/05

大阪地名の由来を歩く

 【書 名】大阪地名の由来を歩く
 【著 者】若一 光司
 【発行所】ワニ文庫
 【発行日】2015/03/05
 【ISBN 】978-4-584-39364-2
 【価 格】759円

大阪のいろいろな地名がどう生まれたかを解説しています。
【立売堀(いたちぼり)】
大阪の難読地名の一つですが、もともとは大坂の陣で伊達軍が堀を掘ったので伊達堀(だてぼり)と呼んでいたところ字の通りに伊達掘(いたちぼり)となったようです。やがて材木市場となり、貯木場での売買交渉が立売(たちうり)だったので、これが立売堀になったという説があるそうです。

大坂城や城下町の再建のためにたくさんの材木が必要となった時に、幕府に願い出て材木市場を開いたのが土佐藩。他の藩が中之島周辺に蔵屋敷を作りましたが、土佐藩は蔵屋敷を立売堀につくりました。蔵屋敷にあった鎮守社はいまも残っており、これが土佐稲荷神社。明治になってから蔵屋敷を岩崎弥太郎が譲り受け、三菱の発祥地になったところです。

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2015/07/20

ジュニア版甚兵衛と大和川

 【書 名】ジュニア版甚兵衛と大和川
 【著 者】中 九兵衛
 【発行所】大和川市民ネットワーク
 【発行日】2007/07/07
 【ISBN 】978-4-9908043-0-5
 【価 格】1000円

大阪から電車に乗って大和川を超えると、大阪を出て堺へ来たという感じになりますが、江戸時代の将軍綱吉の時代まで大和川は北に流れていました。それを堺の北部へ付替えしたのですが、中心となったのが中甚兵衛。天井川となって氾濫を起こす大和川の付替えを19歳の時に幕府に願いでますが、付替えられる村々の反対運動もあって頓挫。改修工事などが行われますが抜本的解決にならず、洪水がたび重なります。65歳になった時に付替えを反対に幕府が言いだし、実現し現在の姿となりました。


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2014/10/17

よりぬき大阪学

 【書 名】よりぬき大阪学
 【著 者】大谷晃一
 【発行所】朝日文庫
 【発行日】2014/10/30
 【ISBN 】978-4-02-261791-0
 【価 格】600円

新潮社から刊行された「大阪学」、「続大阪学」からよりぬき、再構成したもので内容的に若干古いところもありますがボケとツッコミで"いらち"な大阪人のメンタリティや文化を読み解いています。

■大坂から大阪へ
天下の台所と呼ばれ経済の中心地だった大坂が明治になって落ち込むことになります。各藩の蔵屋敷がなくなり、大名への貸金がただ同然になってしまいます。人口は最盛期の6割である26万人へ落ち込んでしまいます。大坂の坂は「土に返る」から縁起が悪いと大阪へ変更。"こざと"には盛んという意味があります。

大阪を発展させたのが蓮如。山科本願寺が危なくなってきた時に適地を探していた時、大阪の土地に着目します。八軒屋から上町台地に上がる坂を小坂とも大坂とも言っており、「大さかの山」と名付けます。ここに石山本願寺がつくられます。

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2014/02/14

あなたの知らない大阪府の歴史

 【書 名】あなたの知らない大阪府の歴史
 【著 者】山本 博文
 【発行所】洋泉社
 【発行日】2014/02/21
 【ISBN 】978-4-8003-0324-0
 【価 格】780円

堺の会合衆って、以前は「えごうしゅう」と呼んでいましたが、今は「かいごうしゅう」と呼ぶそうです。古代から近代までの大阪の歴史が紹介されています。

河内源氏-河内国古市郡の壺井が本拠地。壺井八幡社、通法寺が現在も残っています。

カルピス-日本初の乳酸菌飲料ですが、名前はカルシウム+サルピス(梵語 仏教の五味の一つ)に由来。生みの親の三島海雲は箕面の浄土真宗のお寺生まれでモンゴルで働いた経験があり、モンゴルで飲んだ飲料がヒントだったようです。「初恋の味」のキャッチコピーでよく売れました。

グリコ-漁師が牡蠣を大きな釜で茹でていて、その煮汁をヒント。グリコーゲンなどがたくさん含まれていて、これがグリコになりました。


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2013/09/01

大阪アースダイバー

 【書 名】大阪アースダイバー
 【著 者】中沢新一
 【発行所】講談社
 【発行日】2012/10/10
 【ISBN 】978-4-06-217812-9
 【価 格】1900円

週刊現代に連載された内容をまとめたものです。大阪のアジールについて紹介されていますが、大阪は古代から栄えた町ですので、なかなか複雑、伽耶やらいろいろと入り乱れていたんですね。

天満近くの大川近辺に住んでいたのが新羅系渡来人のツゲ氏。このツゲ氏が平安時代後期に「渡辺」と名前を変えます。摂津の武士団である「渡辺党」は渡来人だったんですね。酒呑童子退治でも活躍しています。豊臣秀吉が大坂築城に当たり替地を命ぜられ大川から移転。この時に坐摩(いかすり)神社も現在の船場中央に移動したそうです。


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