【書 名】ウェブ進化論
【著 者】梅田望夫
【発行所】ちくま新書
【発行日】2006/2/10
【ISBN 】4-480-06285-8
【価 格】740円
副題が「本当の大変化はこれから始まる」となっています。
『Web2.0』という言葉をご存知ですか?
Web2.0は2004年にティム・オライリーらにより提唱された言葉です。現在のHTML言語に代表されるWebは第一世代、Web1.0と呼ばれています。Web2.0に明確な定義はありませんが、様々な要素から構成される新しいWebのプラットフォームです。
2006年はWindows95が出てインターネットが一般に拡がり始め、ちょうど10年が経過した年となります。10年一昔と言いますが、情報収集に時間とコストをかけていたのが今では検索エンジンを使用し、ほぼ無料で情報を取得できます。企業は新しい広報手段としてホームページを立ち上げ、メルマガを始めました。このWeb1.0の世界が10年経ち今、大きく変わりつつあります。
キーワードの一つは『ネットのあちら側』です。
事例の一つとしてこの本ではアマゾンのロングテールが紹介されています。アマゾンにはレコメンデーション(自動推奨)機能があります。これは本を買った時に同時に買う本をソフトが自動分析し、関連購買として奨める機能です。
新しい本がベストセラーになった時に、一部の顧客が過去に出た本を同時に購買していることをソフトが気づきます。ソフトによってベストセラーの本のページにロングテールの本が同時に奨められます。このソフトを作るところがミソなのですが、これがなければロングテール理論は成り立ちません。
知り合いが本を出す時に、皆でアマゾンで集中的に本を買うことで1位を目指そうというプロジェクトがありました。ところがウラでヌード写真集を同時に買おうという別プロジェクトがありました。これはこのレコメンデーション機能を使って、知り合いの本が表示されると、同時にヌード写真集も表示させることを狙ったものです。あまり、うまくいきませんでしたが他にも『はてな』、『ウィキペディア』、『Google』の事例などで今何が起きているのか示唆してくれる一冊です。
→ 『ウェブ進化論』
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