本はこうして選ぶ買う
【書 名】本はこうして選ぶ買う
【著 者】谷沢 永一
【発行所】東方経済新報社
【発行日】2004/1/29
【ISBN 】4-492-22244-8
【価 格】1400円
後半に「古本屋と昵懇になる法」という章があり、その章にひかれて買いました。ところが氏の本らしく、古本屋さんとのつきあい方は実にすさまじいですなあ。
古書即売会があり欲しい本があっても、先立つものがありません。そこで懇意の古本屋さんに会場では金券で支払ってもらい、後で古本屋さんに送金するやり方で欲しい本を手に入れていました。出世払いです。ところが、これは古書即売会の賑わい演出に効果があったそうです。谷沢先生が買うときめた本を懇意の古本屋さん(浪速書林)のコーナーへ往ったり来たり運んで走り回っている姿はいやでも目立ちます。他の来場者に良い本が並んでいるんだと思わせる効果があり、売れ行きがよくなりました。
章の最後に古書の世界に入るなら、まずは「日本古書通信」「彷書月刊」の購読から入りなさいと最後に指南が書かれています。古本屋に入って、今後とも、その店に出入りしたい場合は安くてもよいので1冊買うことと礼儀も書かれています。また古本の価格は値切っては駄目、少々高く値がついているのは、それ相当の理由があるともあります。確かにそうですね。でも完璧に値段を間違っていた古本屋さんが一軒だけありました。
また前半は本の読み方なのですが、まずは対立する立場の著述を二冊買う方法をあげています。梅棹先生の「知的生産の技術」と渡部昇一「知的生活の方法」の二冊ではカード有用論/無用論の対比になっています。それから図書館は、図書館へ行かなければ見ることができない本を利用するためにあるというのはまさに正論ですね。日本語の文章の書き方に正書法はないは梅棹先生からもよく聞いています。
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