【書 名】江戸のカリスマ商人 儲けのカラクリ
【著 者】川上徹也
【発行所】知的生きかた文庫
【発行日】2024/12/05
【ISBN 】978-4-8379-8897-7
【価 格】891円
■TSUTAYAと蔦屋
1983年枚方市に蔦屋書店をオープンしますが祖父が土建業を営み同時に置屋を経営しており、この置屋の名前が蔦屋でした。ただ蔦屋重三郎の事業とよく似ているので誤解している人も多くいます。
■越後屋のマーケティング
雨が降ると当時は高価な番傘を無料で貸し出しました。番傘には越後屋の屋号が入っているので「江戸中を越後屋にして虹が吹き」「呉服屋の繁昌を知る にわか雨」と川柳にうたわれることになります。
現金安売り掛け値なし-5万枚以上の引札を配布しました。当時の江戸の人口は50万人ほどで、売上は3ケ月間にわたって60%増となり広告の効果測定を世界で初めて行いました。
両替商 公金為替を幕府から請け負います。幕府の大坂御用金蔵から公金を銀貨で預かり、60日後、江戸で金奉行に金貨で納付します。幕府にとっては現金輸送がいあらなくなり、越後屋にとっては店での売上金から行え巨額な公金を無利子で運用できました。
■大丸 心斎橋店
京都で創業してから9年後の享保11(1726)念に大坂進出をはたし、構えた店に現在も大丸が建っています。大坂ではまだ一般的ではなかった現金安売り掛け値なしで繁昌します。
江戸進出では越後屋のやり方にならい大丸のロゴが入った番傘を貸しだしました。また京都や大坂の主な神社や寺院に大丸のロゴ入り手ぬぐいを大量に寄進します。また萌黄色の派手な風呂敷を作り、江戸の呉服店に卸をする時の輸送に使いました。東海道の旅人の目にとまり江戸の街でも使われ宣伝になりました。
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