あのとき売った本、売れた本
【書 名】あのとき売った本、売れた本
【著 者】小出和代
【発行所】光文社
【発行日】2023/10/30
【ISBN 】978-4-334-10095-7
【価 格】1,750円
マンモス書店である紀伊国屋書店・新宿本店で25年間文学書売場で販売していた書店員の回顧録です。装丁で紹介された本を並べていて、なかなか印象的です。
■謎解きはディナーのあとで
帯に書かれていたのが「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」と作中にあるセリフ。これが効果的だったようで平台においておくと通り過ぎる人が思わず戻って買っていきます。
■崩れた本
東日本最震災で友人宅に泊めてもらった時に崩れた本を積みなおすのに5冊づつ向きを変えて平積みすることで、きれいに積むことができます。書店員のサガです。
■静山社
社長一人で運営している会社が「ハリー・ポッターと賢者の石」の翻訳権をとったためにざわつくことに。初版は2万7千部でバカ売れします。「ハリー・ポッターと秘密の部屋」が初版16万部、「ハリー・ポッターとアズバガンの囚人」は初版80万部ですが、これでも足りない状況になります。ただ委託販売なので売れなければ出版社が大変なことになります。そこで「ハリー・ポッターと炎のゴグブレット」からは買い切りになります。今度は書店側がリスクをおいますので書店員が頭を悩ますことになります。
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