書肆アクセスがなくなるって!
いろいろなブログを見ていると神保町の「書肆・アクセス」がなくなるという記事が!
書肆アクセスは地方・小出版流通センターの直営店で普通の本屋ではお目にかかれない本が並んでいるお店です。「神保町「書肆アクセス」半畳日記」を読んで以来、神保町による機会があれば、寄っています。
地方別に整理されていて、関西の本もありますが、関西の本屋にまず並んでいない本を東京で見つけることができます。こういうお店こそずっと続けてほしいですね。
いろいろなブログを見ていると神保町の「書肆・アクセス」がなくなるという記事が!
書肆アクセスは地方・小出版流通センターの直営店で普通の本屋ではお目にかかれない本が並んでいるお店です。「神保町「書肆アクセス」半畳日記」を読んで以来、神保町による機会があれば、寄っています。
地方別に整理されていて、関西の本もありますが、関西の本屋にまず並んでいない本を東京で見つけることができます。こういうお店こそずっと続けてほしいですね。
【書 名】書店風雲録
【著 者】田口久美子
【発行所】ちくま文庫
【発行日】2007/1/10
【ISBN 】978-4-480-42298-9
【価 格】860円
東京へ行く機会もあまりないのでリブロには行ったことがありませんがリブロ社長の小川道明氏が書いた「棚の思想」などを読んでおり、身近に感じる本屋です。
■書店の棚
町の書店では入口近くに雑誌がずらっと並び書籍が奥というのが定番ですが、平均的な小型書店では雑誌売上が全体の50~60%を占めているそうです。書籍に比べ雑誌は卸値が低く利益率がよい面もあります。そらずらっと雑誌が並ぶはずです。
■トットちゃん積み
入口のワゴンに1点の本をたくさん積みあげていることがありますが、あれを業界では「トットちゃん積み」というそうです。「窓ぎわのトットちゃん」がベストセラーになった時にリブロの中村氏が始めたそうで、講談社の営業マンが見に来て、これはよいと全国に広がったそうです。
→ 『書店風雲録』
四日市市にある白楊書店・本店が8月7日付けで閉店していました。四日市駅前に諏訪商店街がありますが、白楊書店・本店はその商店街の中にあります。ちょうど昔の東海道が通っていたあたりです。
30年ほど前、津から近鉄電車に乗って白楊書店へ行くのはちょっとワクワクした旅行でした。津にも3階建ての別所書店・本店がありましたが、白楊書店は別所書店よりも大きく4階までいろいろな本がぎっしりとありました。三重で大型書店といえば白楊書店・本店という時代で、本を探すには最適でしたね。
時代が流れ、ロードサイトに大型書店ができ、また四日市駅前の反対側のアピタに宮脇書店が入りました。今はやりの大型店です。時代の衰勢なんですかね。けっこう工夫した棚を展開していた書店で、四日市へ行くと寄っていたのですが、残念です。
【書 名】本屋はサイコー!
【著 者】安藤哲也
【発行所】新潮OH!文庫
【発行日】2001/12/10
【ISBN 】4-10-290134-5
【価 格】486円
安藤氏はひょんなことから書店にアルバイトにはいり、これがはまってしまって往来堂書店の店長に。往来堂書店では取次からのパターン配本に頼らず、書店自らがいろいろと棚で本を提案していました。例えば大河ドラマ「吉宗」をやっている時は山川出版社の「日本史総合図録」という高校の副読本を1000冊も売ってしまいます。
もちろん失敗して思ったように売れない時もあります。「脳内革命」がベストセラーになった時はその横に「マインド・コントロールとは何か」を置いて売っていました。客もニヤニヤしながら棚を眺め本を買うことになります。いいですねえ。
安藤氏はやがて往来堂書店を辞めてオンライン書店BK1へ移ることになります。金丸さんに講演してもらった時はちょうどこの頃で、BK1の話も出ていました。
2005年版中小企業白書の説明会が名古屋であったので、久しぶりに名古屋へ
名古屋駅前を歩いていると駅前にジュンク堂書店が!
名古屋まで進出していたんですね。後で調べたら2003年11月オープンでした。1フロアだけでジュンク堂にしてはコンパクトサイズです。大阪店のワンフロア分ぐらいの広さですね。入口、レジは道沿いの一カ所だけで、あとはひたすら奥に長細く拡がっています。
イスや書棚の上の本を取るための踏み台などは他のジュンク堂と同じです。日本史コーナーには地元、名古屋や東海地方の歴史資料が充実していました。重いのですが分厚い2005年版中小企業白書を買ってきました。
名古屋駅前のトヨタビルは建て替えていますし、しばらく行かないと駅前もだいぶ変わっていました。
近鉄八木駅構内にある若草書店・八木駅店がリニューアルが終了し、連休明けからオープンしています。店舗面積が3倍ほどになりました。
近鉄八木駅は橿原神宮−京都線と難波ー伊勢線がちょうど交わる駅です。藤原京のすぐ近くで駅のホームからは耳成山や畝傍山などの大和三山が見えます。ちょっと行けば飛鳥です。
若草書店は八木駅の京都行きホームにあります。八木駅の一番端で、あまり立地条件のよいところではありません。10人も入ればいっぱいという小さな店でしたが、品揃えをけっこう考えていました。
コミック、雑誌、文庫が中心の店ですが、文庫コーナーにはスペースがないのに関裕二の古代史関係の文庫を何種類も平積みにしたりしていました。これで関裕二の本を買うようになりました。また地図コーナーには「奈良県の軽便鉄道」(青雲社)という、他の本屋にはまずない本が5冊も並んでしました。思わず1冊買ってしまいました。
ところが店舗面積が3倍になると、いわゆる町の本屋です。確かにきれいになって、本の点数が増えましたが、昔の店舗面積が小さい時のおやっと思わせる品揃えがなくなりましたね。楽しみが一つ減ってしまいました。
「書店の倒産動向と経営環境」という記事が東京商工リサーチ(TSR)の冊子に掲載されていました。
1990年から2003年までの14年間で東京商工リサーチ(TSR)の書店の倒産を調べたところ全国で447件に。資本金1000万円未満の規模の小さい書店が
約70%、従業員別で見ても10名未満が85%と小規模零細書店の倒産がほとんどです。
取次を経由した推定販売部数は1995年をピークに右肩下がりで減少しており、1996年が約480,000万冊で、2002年には400,000万冊を下回っています。
反対に出版点数は増えていて、新刊書籍の点数は20年前に比べ、2倍を超えています。
つまり商品サイクルが短くなって、本1点あたりのコストパフォーマンスが悪化しているということです。返品率もあがっていて取次ルート経由の返品率は
2002年で書籍が約37%、雑誌で約29%となっています。
古本を買う時の格言で「今度とお化けは出たためしがない」というのがありますが、新刊書籍もますます同じような状況になりつつあるようです。
【書 名】本の話 神話学
【著 者】田辺 あきら
【発行所】中央経済社
【発行日】1992/6/25
【ISBN 】4-502-52007-1
【価 格】1553円
全国の有力書店の会「書店新風会」の機関誌「新風」に連載していたものを1冊にまとめたものです。
昔は本しかなく、しかも寺小屋があってしっかり識字教育が行われていました。今や本以外にテレビ、コミック、映画、ビデオ、パソコンと色々なものがあり、本を読む時間が段々と少なくなってきています。
ヤマハは音楽教室を全国に作り、コンクールなど環境を整備して、ヤマハのピアノを売れるようにもっていきました。本屋もいつまでも文部科学省や学校におんぶにだっこではなく、もっと本を読めるような環境作りをしていく必要があるというのは正論ですね。でも難しいなあ。
【書 名】ぼくは本屋のおやじさん
【著 者】早川義夫
【発行所】晶文社
【ISBN 】4-7949-1971-9
【発行日】1982/5/10
【価 格】1300円
筆者は大学を中退してロックグループのリーダをやっていましたが23歳え突如引退して書店員に、そして本屋として独立という変わった経歴の持ち主です。
真面目な青年で真面目だからこそ本の流通システムの不合理なところとかを実に的確に表現しています。
お客さんから聞かれることの多い質問
「どうして新刊が思うように入荷しないのか」
「注文品はどうして2週間前後みてもらわなければならないのか」
「どうしてはじめから置いていない雑誌があったり、売り切れが多いのか」
「次はいつ入荷するのか、なぜその日にちを答えられないのか」
の答えが載っています。
■不思議な話・その1
全国の書店 2万軒
本の初回刷部数 5千冊 どうやって分けるのだろう?
■不思議な話・その2
返品期限 月刊誌 発売から2ケ月以内 新刊書籍 発売から4ケ月以内
ただし次々本が来るので売れないと思ったらすぐ返品
本との出会いを求めるなら週に一度は新刊をチエックしないといけない。誰がこんなシステムを作り上げた?
筆者は真面目な本屋さんでコンピュータ配本で手に入らない本、客注の本を探しに毎週神田の問屋街をリュックを背負って回っておられるとか、こういう本屋さんが増えないかな!!
【書 名】本屋ですまいど
【著 者】岩根ふみ子
【発行所】平凡社
【ISBN 】4-582-82394-7
【発行日】1992/3/10
【価 格】1600円
その嫁さん(もうオバちゃんですが)が書いた本屋版細腕繁盛記です。
この本が出た時は、きっと自分の本を山のように売りまくっているはずと京都新聞などの書評欄に掲載されていました。
【書 名】書店の店頭から 本屋はわたしの学校だった
【著 者】海野 信
【発行所】編集工房ノア
【発行日】1985/5/15
【価 格】1600円 (古本屋で800円ぐらい)
大阪のキタもたくさん大型書店が増えています。ジュンク堂やブックファーストなどが新しく出来、昔からある紀伊國屋書店、旭屋書店との競争になっています。
老舗の2書店ですが紀伊國屋書店は1フロアで旭屋書店は8階建ての縦長構成になっています。個人的にはだだっ広い紀伊國屋書店より旭屋書店の方が1フロアづつコーナが分かれて探しやすく、梅田に行けば大体、旭屋書店に行っております。ブックファーストはたくさん本を買うと3階の喫茶室で使えるドリンク券を使えるので、それも魅力的ですが
さて、本の内容ですが本探しや客注など書店の側から見て書かれています。昔は東京に比べて大阪は本が手に入りにくく、その時代から東京に常時2名派遣して、客注を1冊でも神田村をまわって本を揃えて送っていたそうで。旭屋書店に行けば取り寄せも早いと口コミで流れて現在の旭屋につながっています。
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【書 名】明けても暮れても本屋のホンネ
【著 者】高津 淳
【発行所】街と暮らし社
【発行日】1999/6/30
【ISBN 】4-7954-0140-3
【価 格】1600円
■本屋の川柳
「夏休み 本屋は年中 夏休み」困ったものです。
■同情番線
ある日、高津店長が店へ戻ると版元の営業が待っていました。女性の二人連れで新刊の案内でしたが、本が市場向きじゃないと散々に言った後に実は版元の営業だと思っていた一人が著者だったということが判明します。
反対に本屋にはっきり自分の本の感想を言ってもらったのは初めてと感謝されたそうで
同情というわけではありませんが少し置いてみましょうと番線を押したそうです。
※番線というのは書店が本を注文する際に押すゴム印のことです。
三重のリサイクル書店で見つけた本ですが、著者署名本でした。
『高津淳(米山淳)は楽しい時、悲しい時 いつも日本海を目の前に描きます。
なぜ〜 それは太平洋にない深い深い波が僕を洗ってくれるからです。』
という著者の直筆メッセージまで書かれています。
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【書 名】街の本屋はねむらない
【著 者】奈良敏行、田中淳一郎
【発行所】アルメデイア
【発行日】1997/6/13
【ISBN 】4-900913-07-3
【価 格】1200円
まずは鳥取市にある定有堂書店の店主の奈良敏行氏です。2階には定有堂教室というのを作って「読む会」を主催されたりしておられます。
『なにはともあれ長く続けることが大切だと自覚的に了解できる人が、少なくとも3人いるといい。こうしたミニコミ的な集まりはというのは「たき火」のようなもので、暖かいから人が火にあたりに集まって来る。ただ、あたりに来るだけで薪を置いていってもらわないと消えてしまうので、そういう仕組も必要である。』
社外勉強会などにもすぐ通じるような話ですね。私も18年ほど社外勉強会を主催しておりますが、本当に大変です。
「書店がシャッターを閉めて閉店したときの店頭在庫は、在庫ではなくすべて売れ残りである。」講談社の永井氏の言葉だそうです。
アルメデイアから出ている本です。昔、京都の三月書房で3冊とも買ってきました。
BOOKSみるくうゆ(徳島) ブックス青山(岩手)
ミルハウス(愛知) ブックス家族(広島)
クレヨンハウス(東京) 津山ブックセンター(岡山)
ヒントブックス(兵庫) わんだーらんど(大阪)
子どもの本の見せ ともだち(神奈川)
ウイメンズブックストア松香堂書店(京都)
児童書・絵本専門、女性学専門などなかなか経営的にたいへんですが個性的な本屋さんにはぜひがんばってほしいですね!
ウイメンズブックストア松香堂書店は大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)1階にも店舗を出しています。
残念ながら行ったことのあるのは京都の三月書房とメデイアショップの2軒だけです。
これは創業の頃のお話で、今もそうですが店の中はロフトのような感覚でビリヤード台、冷蔵庫が並んでいたり、おもちゃが並んでいたりというとんでもない本屋です。オートバイが本を並べる棚という本屋です。ベストセラーはないし、週間ポストなんていう雑誌もない。あるのはこだわった本ばっかりです。珍しいモンティパイソンの本などもおいてあり、はまるとはまりますね。
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【書 名】神保町「書肆アクセス」半畳日記
【著 者】黒沢説子・畠中理恵子
【発行所】無明舎出版
【発行日】2002/5/20
【ISBN 】4-89544-303-5
【価 格】1600円
書肆アクセスは地方・小出版流通センターの直営店で普通の本屋にない本が並んでいるお店です。神保町から一歩入った「すずらん通り」にあるお店でまだ行ったことがありませんね。
このお店で働く女性店員のしごと日記で、秋田の無明舎出版の舎内報に掲載されたものを本にまとめたものです。
色々な人の交流など読んでいるとほのぼのと楽しくなってくる本です。岩田書院さんの来店など色々な人がまた店を訪ねてきますね。ちょうど神保町近辺の再開発問題の頃でその話題も出ています。
■ゴジラ
特撮映画の話で、ハリウッドのGOZILAが興行的にこけた話が
動きが早すぎたところがゴジラらしくないと酷評されましたが、本当は円谷もゴジラに早い動きをさせたかったのが技術的に無理で、あの動きになってしまったんだそうです。でも、あのゆっくりとした動きと音楽はゴジラのイメージとして定着してしまいました。
→ 書肆アクセス
神保町「書肆アクセス」半畳日記は楽天日記としてまだ続いています。
【書 名】写真で見る岩波書店80年
【著 者】岩波書店編集部編
【発行所】岩波書店
【発行日】1993/11/24
【価 格】3000円
【 ISBN 】4-00-009841-1
1913年(大正2年)に神保町に誕生した岩波書店の80年を写真でふりかえる本です。
岩波書店は古本屋からのスタートでした。書店の看板の文字は夏目漱石が書いております。
岩波書店は店員4人から始まり、翌年には漱石の「こころ」を著者の自費出版という形で発行し、これが岩波書店の出版活動の始まりとなっています。
本の表紙の写真は大正6年に店(今の一誠堂のような店構え)に従業員が勢揃いしたところです。中央に岩波茂雄でまわりを小僧さんなんかが立っているのでが、大きな看板に墨で「漱石先生絶筆 明暗本日発売」となっています。
写真には高村光太郎や島崎藤村、尾崎行雄といった懐かしい時代から岩波とかかわりを持った人達や出版された本を中心に紹介されています。
以前に知的生産の技術研究会・関西で講演していただいた小田実氏も1974年に「状況から」を出した当時のいかつい写真が載っています。
梅棹先生も「知的生産の技術」の著者ということで1969年の写真が載っています。(実にお若い)
後ろには各作家の検印(今は検印の押してある奥付のある本は皆無になりましたが)があります。内村鑑三なんかは三文判みたいなのですね。正岡子規や芥川なんかはさすがに風格があります。
【書 名】だれが「本」を殺すのか
【著 者】佐野眞一
【発行所】プレジデント社
【ISBN 】4-8334-1716-2
【発行日】2001/02/15
【価 格】1800円
なかなか刺激的なタイトルの本です。書店や版元関係者の多い神保町あたりの書店では一時売り切れになりました。
京都百万遍の京大の前にある吉岡書店の棚に900円で並んでいて、思わず買ってしまいました。著者はダイエーの中内社長を描いた「カリスマ」や民俗学者の宮本常一と渋沢敬三を描いた「旅する巨人」で有名な佐野氏です。
■往来堂書店
「知的生産の技術」研究会・関西で以前にライターの金丸さんに講演していただいたのですが、講演でお聞きした名前の方がたくさん登場します。まずは往来堂書店の安藤哲也さん、独特の本の棚を作り上げた人ですが、往来堂を2000年4月にやめて、オンライン書店のbk1に転職されています。
そのBK1でスタートから1ケ月間の売り上げランキングでは1位に「アマゾン・ドット・コム」(日経BP社)が入ったそうです。オンライン書店の利用者ですから当然ですかね。以外だったのは20位に「ゲーデル、エッシャー、バッハ」が入っているんですね。
1985年に出た、けっこう分厚い本で、コンピュータエンジニアがよく読んでいた本でした。私も当時、読みましたが、構成がなかなか面白かった本です。「ゲ−エーバー」本と読んでおりました。
オンライン書店のベストセラーってけっこうリアル書店とは違っているんですね。他にも金丸さんがさかんにおっしゃていた秋田の無明舎の安倍さんの話も出てきます。
■イトーヨーカ堂の鈴木社長
元々は東販という取次会社に勤めていて、イトーヨーカ堂は途中入社だったんですね。これは知りませんでした。セブンイレブンが雑誌を含めた売り上げでは紀伊国屋書店を向いて日本一ですが、なるほど出版業界もよく分かっていたんですね。
■書籍の原価率
取次と書店の手数料 30%
版元 70%
問題は返品率で
20%とすると実売部数は80%で、70%×80%=56%
が版元が1冊の本から得られる収入
<支出>
印刷・造本代 20%
印税・構成、編集費 12%
広告費 10%
返品のための倉庫代 3%
人件費 10%
計 55%
1冊1000円の本とすると収入(56%)−支出(55%)で利益は10円となります。1万部刷っても利益はわずか10万円に
もし、売れて返品率がゼロなら70%−55%で1万部で150万円になります。10万部なら1500万円! 当たれば大きいですね。
■芥川賞
元々は菊池寛が本が売れない2月と8月を何とかしようと文芸春秋の2月号と8月号に芥川賞と直木賞を創設して載せたのがきっかけです。つまりニッパチ対策だったわけです。
本好きには色々と現在の出版業界を考えさせてくれる1冊です。すぐれた作家の定義も出てきます。「すぐれた作家とは読者の時間を一時止めることのできる者である。」携帯やインターネット、ゲームなど本以外の媒体と張り合うにはやっぱり作家の力量でしょうね。
【書 名】ヴィレッジ・バンガードで休日を
【著 者】菊地 敬一
【発行所】リブリオ出版
【発行日】1997/9/20
【ISBN 】4-89784-558-0
【価 格】1600円
アルメデイアから「菊地君の本屋」という本が出ていますが、これはヴィレッジ・バンガードの店主が書いた本です。ヴィレッジ・バンガードもすっかりメジャーになり、今はジャスダックに上場しています。
元々は名古屋にある本屋です。名前はヴィレッジ・バンガードで、本屋らしくない本屋として有名です。
店にやたらとあるビリヤード台、その上にも本を置いてCDなどと共に売っている本屋です。店の名前はNYにあるジャスクラブの名前からとっています。
入口には階段があり、そこを登らないと入店できません。取次会社に「階段を1段昇るごとに売上が1万円落ちますよ」と言われても、やめませんでした。上にあがるとジオラマのように1階売り場が一望できるようになっています。
■店長昇進試験(答えは後で)
1つだけ違っているものがあります。
問1 村上春樹、筒井康隆、島田雅彦、村上龍、中島らも
問2 レイチェル・カーソン、有吉佐和子、ジョン・ミュア、ヘンリー・D・ソロー、オスカー・ペテイフォード
■社員に向かって
「自分の本棚にある本をどこの本屋で買ったか覚えているか、残念ながら俺も覚えていない。ヴィレッジ・バンガードで本を買ったお客さんが、例えば20年経って、その本を手にした時、20年前のヴィレッジ・バンガードをまざまざと甦らせて、覚えてくれる、そんな本屋になろう」
■ロバート・D・ヘイルの言葉
本の真の実質は、思想にある。書店が売るものは、情報であり、霊感であり、人とのかかわりあいである。本を売ることは、永久に伝わる一連の波紋を起こすことである。書店は書棚に魔法を満たすことも、嵐を吹かせることもできる。書店員が特別な人間でなくてなんであろうか。
■融資の話に来た銀行員に
銀行はいいよな。あなた方はお金をお金に変えるだけだから。僕らはお金を物に変え、物をお金に変えるという面倒なことをやらなけでばならない。
■委託制度
開店するのに(ヴィレッジ・バンガードではありません)取次に保証金を支払、棚の費用や内装費で5000万円ほどかかった。山のような商品が来て、開店1ヶ月で何とか600万円の売上があった。
月末に600万×0.78(原価)=470万円の用意をしていたら取次会社から来た請求書には3980万円とあった。
つまり委託とは返品はいくらしてもいいが、送ったものはすぐ払ってという世界である。本屋開業の場合は初期投資がかなりでかい。
あまり知られていないことに日本の出版社の90%は買い切りである。聞いたことがない出版社はまず買い切りである。どおりで日本中の新刊書店が金太郎飴状態になるはずである。
出版の営業マンの噂
「町田の小さな本屋には昭和30年前後発刊の岩波新書の柳田国男全集が全巻、棚の最上段に当時の値段のまま埃だらけにして差し込んである。」
■本屋は儲かるか?
粗利が23%で、ここから家賃、人件費、袋代、電気代、電話代などすべて払う必要があります。再販委託のないアメリカでは粗利は40%になります。アメリカの本屋では返品できませんので、どこかで見限ってダンピングしなければなりません。ですから売り場の第一条件は「定価販売をどれだけ長く続ける」かにかかってきます。
■店長昇進試験(正解)
問1 正解は直木賞、芥川賞で村上龍、他は候補になったが受賞していません
問2 キーワードは環境問題、自然運動。レイチェル・カーソンはご存じ「沈黙の春」ソローは「森の生活」、有吉佐和子「複合汚染」、ジョン・ミュアはカーソンの師匠なので答えはオスカー
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