2023/01/10

本を守ろうとする猫の話

 【書 名】本を守ろうとする猫の話
 【著 者】夏川草介
 【発行所】小学館文庫
 【発行日】2022/9/11
 【ISBN 】978-4-09-406684-5
 【価 格】650円


2017年に出版された本が文庫化されました。巻末の「解説にかえて」に世界35ケ国で翻訳・出版された本です。本から多くのことを学んできたことを示唆してくれる一冊です。


ただがむしゃらに本を読めば、その分だけ見える世界が広がるわけではない。どれだけ多くの知識を詰め込んでも、お前が自分の頭で考え、自分の足で歩かなければ、すべては空虚な借り物でしかない

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2022/10/28

定価のない本

 【書 名】定価のない本
 【著 者】門井慶喜
 【発行所】創元推理文庫
 【発行日】2022/10/21
 【ISBN 】978-4-488-43313-0
 【価 格】780円


古書籍に関するミステリーで、主人公は古書肆・弘文荘を開業した反町茂雄を彷彿させる人物。店舗を持たず古書籍を待賈古書目という目録で通信販売しました。一誠堂などがモデルとしても登場します。徳富蘇峰なども登場します。

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2022/07/27

平成古書奇談

 【書 名】平成古書奇談
 【著 者】横田順彌
 【発行所】ちくま文庫
 【発行日】2022/7/10
 【ISBN 】978-4-480-43823-2
 【価 格】900円


ハチャハチャSFで有名な横田順彌が作者で懐かしい名前だなと手に取りました。2000年~2002年に文芸ポストに掲載されたものをまとめたものですが、古書店・野沢書店を中心にいろいろな事件が起きます。明治SFなどもよく研究されていて本を出されていましたから、古書店の裏話などはお手の物ですね。

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2022/07/25

増補 本屋になりたい この島の本を売る

 【書 名】増補 本屋になりたい この島の本を売る
 【著 者】宇田智子
 【発行所】ちくま文庫
 【発行日】2022/7/10
 【ISBN 】978-4-480-43829-4
 【価 格】760円


ジュンク堂那覇店に勤務していたところ第一牧市公設市場の目の前にある古本屋を引き継ぐ話になり、ウララ書店をオープン。沖縄本などを中心とした品揃えで、そういえば市場へ行った時に古本屋があると入った記憶があります。そうか、あのお店だったんですね。本に書いてある通り小さなお店でした。


■町でお金をまわす
自分で店をはじめると、買い物する場所がスーパーやチェーン店から、できるだけ近所のお店で買うようになります。商売をする苦労を知っているので、目の前で商品が売れる喜びがよくわかるからです。


■沖縄の本
県外で出版された本が入るのは4日遅れということや沖縄の例えばお墓のしきたりが本土と違うということで沖縄には出版社がいくつかあります。こういった本は現地でしかなかなか手に入りません。

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2022/07/01

古本マニア採集帖

 【書 名】古本マニア採集帖
 【著 者】南陀楼 綾繁
 【発行所】皓星社
 【発行日】2021/12/15
 【ISBN 】978-4-7744-0750-0
 【価 格】2000円


多彩な古本ライフをおくる36人へのインタビュー記事で日本の古本屋メールマガジンの連載を単行本化したものです。


■カラーブックス
1962年~1999年に保育社から出ていた文庫本サイズの本で、コンプリートした人がいて、全部で909冊あるそうです。一番、古書値が高いのが「すすきのママ101人」だそうです。


■サンパル ジュンク堂
サンパルが建て替えで閉館となりましたが、今は隣のダイエーにあるジュンク堂はもともとサンパルにあったんですね。


■退屈男と本と街
2004年6月にはじまったブログで、最近はTwitterに移ったそうです。

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2022/05/14

古本屋的!東京古本屋大全

 【書 名】古本屋的!東京古本屋大全
 【著 者】中山信如
 【発行所】本の雑誌社
 【発行日】2021/11/30
 【ISBN 】978-4-86011-466-4
 【価 格】2,700円


古書月報などに連載されたものをまとめたものです。


■古書即売会
東京で開かれたおは明治42年11月、横浜の浜港館の古書展。横浜貿易新報の富田社長が東京から6店を集めて開催。新宿伊勢丹でも行っていたが中止になりました。売上はあっても伊勢丹の会員カードの利用率が低すぎ、古書展に来る客が伊勢丹へ来る客とリンクしないのが中止の理由です。


■東陽堂書店 高林孝行
アトランタオリンピックの日本代表。お父さんも巨人の選手。


■古本屋
古本屋は、買えるより買えない方が余程、つらい-入札で少しの差でのがすことが多い
古本屋は1日5千円を売上るよりも5千円買い入れする方が、よほど儲かる-持ち込まれたチリ紙交換の本の山を5千円で買って神田の市場へ出したら60万円ちかくになる


■古本屋の値付け
叩き上手は 経験に従って
マニア転向派は 好き嫌いに従って
脱サラ派は よその目録に従って
未亡人派は うろ覚えに従って
世襲派は 必要に従って

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2022/04/12

ビブリア古書堂の事件手帖三

 【書 名】ビブリア古書堂の事件手帖三
 【著 者】三上 延
 【発行所】メディアワークス文庫
 【発行日】2022/03/25
 【ISBN 】978-4-04-913952-5
 【価 格】670円


ビブリア古書堂シリーズの十冊目。副題は「扉子と虚ろな夢」です。今回のテーマは夢野久作の「ドグラ・マグラ」。第一作が出てからちょうど10年になります。デパートで行われる藤沢古本位置が舞台で、いろいろな伏線がクライマックスに至る長編になっています。

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2021/02/09

古典籍の世界を旅する お宝発掘の目利きの力

 


 【書 名】古典籍の世界を旅する お宝発掘の目利きの力
 【著 者】八木正自
 【発行所】平凡社新書
 【発行日】2021/01/15
 【ISBN 】978-4-582-85964-5
 【価 格】860円


長屋王願経など様々な古典籍を発掘してきた安土堂書店の代表が「日本古書通信」に連載した記事をまとめた一冊です。天武15年(686年)の「金剛場陀羅尼経」が年代がわかっている一番古い古典籍です。


■反町茂雄
販売目録「弘文荘待賈古書目」は幕末の古書業者「達磨屋五一」の屋号「待賈堂」にちなんで名づけられましたが、1号から50号まで揃っていると200万円という値がついたそうです。


■かわら版大坂冬之陣図
冬の陣の戦況状況をかわら版として当時、出されましたが足軽が故郷に持ち帰る土産や大坂の町民が全貌を知るための需要があったそうです。これが今のところ最古のかわら版です。


■青木昆陽
吉宗に見いだされた大岡忠助は伊勢の山田奉行でしたが町奉行になって江戸に出た時に加藤枝直も大岡に従って江戸に出ました。歌人で賀茂真淵の門弟でもあり、大岡忠助の吟味役でもありました。大家でもあり住んでいたのが青木昆陽で、大岡忠助に推挙します。


■幕末の海外派遣
咸臨丸によるアメリカ渡航、榎本武揚らのオランダ渡航など幕府派遣でないと海外渡航できなかったので薩摩藩などはイギリスに密航させていました。やがて慶応2年に幕府は海外渡航差許布告を出します。これをいち早く使ったのが旅芸人でした。旅券第一号は手品・綱渡りの隅田川浪五郎、コマ回しの松井菊次郎など27号まで旅芸人が占めています。アメリカ人プロモーターに雇われて欧米に向かいます。

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2020/09/06

ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と空白の時

 【書 名】ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と空白の時
 【著 者】三上 延
 【発行所】メディアワークス文庫
 【発行日】2020/7/22
 【ISBN 】978-4-04-913083-6
 【価 格】630円

時がたち子供が生まれたビブリア古書堂の第2弾。今回のテーマは横溝正史の幻の長編小説である「雪割草」。戦時中に新潟毎日新聞に連載し、長らく存在が忘れられていた長編家庭小説で、金田一耕助のモデルとなるような人物が登場します。今回はこの小説を題材に事件が展開します。

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2018/06/16

古本乙女の日々是口実

 【書 名】古本乙女の日々是口実
 【著 者】カラサキ・アユミ
 【発行所】皓星社
 【発行日】2018/04/30
 【ISBN 】978-4-7744-0659-6
 【価 格】1,000円

古書マニアのあるあるが四コマ漫画とエッセイで紹介されています。男性が書いた本はまあまああるんですが、女性で古書マニアというのは珍しいですね。装丁が凝っていて、帯がいかにも古書という雰囲気を出しています。奥付にはいかにも古書風の値札がついています。凝っていますねえ。

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