本の身の上ばなし
【書 名】本の身の上ばなし
【著 者】出久根達郎
【発行所】ちくま文庫
【発行日】2024/09/10
【ISBN 】978-4-480-43975-8
【価 格】880円
日経新聞 2019.10.12~2020.10.31 毎土曜日に掲載されたものをまとめたもの
■新田次郎「芙蓉の人」
明治28年(1895)富士山頂で越年して天体観測をした野中夫妻の物語。交代し2時間ごとに観測しました。
■二宮尊徳
米を借りに来たものは怒って押し返しましたが、油を借りに来たものは笑って貸しました。米を借りに来るものは怠け者の証拠で、油を借りに来るものは夜なべに精を出す働き者という評価です。
■瓢たんなまず
本に挟まれた読書カードの送り先が著者本人で、せっせと著者が返信していました。
■藤岡屋日記
1807(文化4)年 深川八幡の祭礼で永代橋が落ちて多数の死傷者が出ました
「世の中に神と仏の二つ けふ(今日)は祭礼、あすは葬礼
■斎藤修一郎
アメリカ留学時に為永春水の忠臣蔵小説を英訳し1880(明治13)年にニューヨークで出版したところ、読んで日本の国民性に感激した23歳の青年が若い時のルーズベルト大統領。日露戦争の講和交渉では日本に有利な条件で交渉してくれました。小村寿太郎がお礼に向かったところ、自分を日本びいきにした本はこれだと紹介。それは同じ時代に留学した小村寿太郎の同級生(斎藤修一郎)の本でした。
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