宗教の日本史
【書 名】宗教の日本史
【著 者】本郷和人
【発行所】扶桑社新書
【発行日】2024/11/01
【ISBN 】978-4-594-09770-7
【価 格】900円
■密教流行の理由
顕教は修行者が一つ一つ教えを積み重ねる必要がありますが密教は仏の血からを借りて短期間で悟りに達するため貴族は歓迎しました。
■院家
独立した財産や建物をもつ寺院で比叡山や東寺といった寺院の支院として機能する寺院。トップが院主となり院家のなかで格が高くなると門跡と呼ばれるようになります。
■懺悔
夏の修行中に僧侶同士で行いました。自分の問題点や罪をさらけだし互いにそれを乗り越えるために助け合います。民衆は対象外ですがキリスト教が入ってきたときに懺悔という言葉であらわされるようになります。キリスト教ではデウスを大日如来といっていたので仏教界も問題にしていませんでしたが、お稚児さんのような男色文化を宣教師などは認めず、反目しあうことになります。
宣教師は殉教することを覚悟して遠い異国に布教にむかいますが、殉教は文化や文明がしっかち確立された場所でないとダメです。戦国時代で条件にあうのは日本だけでした。
■十方住持制
全国各地の禅寺をまわって経験を積んでいく修行ですが、度弟院(つちえん)という師匠から弟子と受け継ぐ仕組みです。これを痛烈に批判したのが一休禅師です。
■長養
悟りをえたら修行が終わりではなく、悟りを開いた後も状態を維持するために不断の努力が必要になります。
■辛酉(しんゆう)
「かのえとり」とも呼ばれ天命が改まると考えられました。
60年ごとに訪れる辛酉の年が21回めぐる1260年ごとに、この世を揺るがす大革命が起きる考え方があります。明治になって考え601年が辛酉の年で推古天皇と聖徳太子の時代でした。さらに1260年を遡った紀元前660年を神武天皇の即位としました。これが皇紀になります。
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