2023/01/29

ビジュアルでわかる 江戸・東京の地理と歴史

 【書 名】ビジュアルでわかる 江戸・東京の地理と歴史
 【著 者】鈴木理生、鈴木浩三
 【発行所】日本実業出版社
 【発行日】2022/12/01
 【ISBN 】978-4-534-05961-1
 【価 格】1800円


■駿河台
駿府に隠居した家康が死去すると駿府詰の家臣が江戸に戻ってきた。新しく開発した神田台を宅地として割り当てたので神田台を駿河台と呼ぶようになる。


■番町
家康親衛隊の番方(武官)の旗本を城の西側に分けて配置し、これが番丁に。


■入り堀、堀留
棒状に突き出た埠頭を作るのが難しかったため海岸を掘ったのが入り堀。川を埋めて作ったのが堀留で形状は同じになる。

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2022/02/04

イケズな東京

 【書 名】イケズな東京
 【著 者】井上章一、青木淳
 【発行所】中公新書ラクレ
 【発行日】2022/01/10
 【ISBN 】978-4-12-150751-8
 【価 格】840円


■東京
西東京市-東京は本来は東の京の意味だったのが普通名詞になってしまう。本来は西の東の京という変な意味になっています。甲子園代表に東東京代表という変なものもあります。


■東京遷都
遷都令は出ておらず離婚届は出ていない状況。ただ離婚は成立しているようで関東大震災の時に天皇が東京を脱出するという噂が流れた時に帝都は移動させないという天皇の署名を添えた詔書が出ています。


■街並みの美学
日本ー自分の都合でデザインを決めるためバラバラのビルが建つ
   仕事場と住居が別々になってコミュニティが希薄に
ヨーロッパー外観は街のものという考え方が強い


イギリスの建築家が道頓堀を見た時に「ここは何をやってもいいとろこなのか」


■イタリア
1943年7月19日にローマが連合軍の空爆を受けた翌日いイタリアの参謀本部は連合国への休戦申込を行います。コロッセオなどを焼いてもよいのかという思いが強い
東京-連合国の空爆に3年4ケ月持ちこたえる-後世に建築を残すような意識が低かった

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2021/04/30

地形と地理でわかる大江戸の謎

 【書 名】地形と地理でわかる大江戸の謎
 【著 者】大石学
 【発行所】宝島社新書
 【発行日】2021/03/24
 【ISBN 】978-4-299-01534-1
 【価 格】1200円


■江戸
秀吉が家康を辺鄙な江戸に追いやったというイメージがありますが、太田道灌が江戸城を築いてから発展しており平川河口には諸国から船が入り、市も毎日、開催されていました。武蔵の国府津(国府への物資輸送の拠点港)が品川や浅草あたりにあったという説もあります。


■箱根の関所
北条氏が関東防衛の拠点として山中城、鷹ノ巣城、湯坂城、進士城、塔ノ峰城、宮城野城など箱根十城が築かれました。


■山科
大石内蔵助が拠点に選んだのが山科。大石家の祖先の地が近江国栗田郡で親類縁者が多かったことで、次女を養女に出した縁者に身元引受人になって田畑や住居を手に入れました。また大垣城主が戸次氏定で浅野内匠頭の従兄弟で浅野家再興に尽力してもらっていました。


■青梅街道
多摩には漆喰の材料となる消石灰がとれたため街道が整備されました。八王子城でも漆喰が用いられていたようです。1765年(明和2年)になると産出量が減ったようで街道の性格を変えていくことになります。

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2020/05/03

神楽坂ホン書き旅館

 【書 名】神楽坂ホン書き旅館
 【著 者】黒川鍾信
 【発行所】NHK出版
 【発行日】2002/05/25
 【ISBN 】978-4-14-080694-X
 【価 格】1700円

神楽坂にある旅館「和可菜」。日本を代表する文豪達が愛した老舗旅館として現在はインバウンドでも有名な旅館になっています。ホン書きは昼間に寝て、夜中に仕事をする。社会性がない人が多く、こういったホン書き専門の旅館でした。この旅館からヒット作がたくさん生まれたため「出世旅館」とも呼ばれています。

昭和28年に女優だった小暮実千代(つま)に旅館を買わないかという話があり、女将は付き人をしていた妹の敏子がすることになりました。最初は苦労しましたが、やがてホン書きが籠る旅館となっていきます。数多くのホン書きがいましたが、その一人が円谷プロの金城哲夫。ウルトラマンを執筆していたあの金城です。

■野坂昭如
『エロ事師たち』などで有名な野坂昭如もよく籠っていて、繰り広げられるのが原稿を待つ編集者との格闘。近くに田原屋という夏目漱石、松本清張などが愛した洋食屋があり、野坂が編集者に田原屋で待てと言う時ははなから原稿を渡す気がないか、遁走を考えている時でした。

野坂は和可菜と平河町にあった都市センターホテルもよく使っていました。都市センターホテルは梶山季之もよく使っていたようで、その時にフロントにいたのが森村誠一で原稿を預かって編集者に渡したりしていたそうです。

■山田洋次
「男はつらいよ」のいくつかの作品も和可菜で書かれました。マドンナの名前が「若菜」の時もあり、この時のマドンナは樋口可南子でした。

■竹山洋
NHK朝の連続テレビ小説「京、ふたり」を書いた後に大河ドラマ「秀吉」を執筆します。また「利家とまつ」の執筆も行いました。

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2016/03/26

東京スリバチ地形入門

 【書 名】東京スリバチ地形入門
 【著 者】皆川典久+東京スリバチ学会
 【発行所】イースト新書Q
 【発行日】2016/03/20
 【ISBN 】978-4-7816-8013-2
 【価 格】800円

東京には日比谷、四谷、市ヶ谷など「谷」の地名が多いのですが、高低差が多く、そのなかでもスリバチになっている土地にスポットをあてて紹介しています。カシミール3Dを使った地形図が掲載されていて、高低差がよく分かります。

家康の腹心だった天海は将門の怨霊の力を使って江戸の守護神にするため、将門を祀るところを都内に7つ作ります。それが首塚、神田明神、築土神社、兜神社、鳥越神社、水稲荷神社、鎧神社。この7つを結ぶと北斗七星の形になりますが交通の要衝で高台にあります。

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2014/11/11

地図と愉しむ東京歴史散歩・地形編

 【書 名】地図と愉しむ東京歴史散歩・地形編
 【著 者】竹内 正浩
 【発行所】中公新書
 【発行日】2013/07/25
 【ISBN 】978-4-12-102227-1
 【価 格】100円

地図と愉しむ東京歴史散歩」の姉妹版です。後半は都心の山の御屋敷リストになっていますが、面白いのが前半で地図と町の変遷を楽しめます。

■砂町銀座
新入社員の頃、研修で東京に3ケ月おりましたが独身寮にやっかいになっていました。寮の近くにあったのが砂町銀座。なんとも庶民的な商店街でした。もともとは養殖池などが点在する水田で、東側に砂町火葬場がありました。昭和の初めころまで焼場通りと呼ばれていたそうです。昭和8年頃に現在のように砂町銀座に改名。ただ戦前は30軒ほどの小規模なもので、現在のようになったのは戦後になったからです。

■谷にできた商店街
日本で最初に銀座という名前をつけた戸越銀座。目黒川支流の谷を暗渠化してつくられた商店街でした。同じように日出優良商店街は水窪川を暗渠化してつくった商店街、霜降銀座商店街は谷田川を暗渠化してでき、川の跡なので商店街も道がうねっています。

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2014/06/24

地図と愉しむ東京歴史散歩

 【書 名】地図と愉しむ東京歴史散歩
 【著 者】竹内 正浩
 【発行所】中公新書
 【発行日】2012/06/25
 【ISBN 】978-4-12-102170-0
 【価 格】940円

カラー版になっていて地図が豊富に掲載されていて東京の知らない話がたくさん出てきます。

晴海の見本市会場に戦後、あったのが滑走路。進駐してきたアメリカ軍が作りました。晴海は幻に終わった万博(昭和15年)の会場予定地でもあり、準備として作られたのが勝鬨橋。見本市会場になったのは万博の記憶もあったのでしょう。

夢の島も昔はゴミの島ではなく埋め立てて水陸両用の飛行場を作る予定でした。羽田飛行場を拡張することで取りやめになり、ゴミの投棄がはじまります。光が丘団地にある歩行者専用のメインストリートも成増飛行場跡。

上野動物園が建つ前は射撃場があり、警視局が使っていました。上野動物園は谷になっていて誤射や流れ弾を防ぐことができました。


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