2021/07/24

日本の城

 【書 名】日本の城
 【著 者】小和田哲男
 【発行所】マイナビ新書
 【発行日】2021/05/31
 【ISBN 】978-4-8399-7569-2
 【価 格】957円

■観音寺山遺跡
和泉中央にある高地性集落である観音寺山遺跡には173棟の建物跡があり高地で防御性を高めていました。やがて平地に移動しできたのが環濠集落です。

■方八町
多賀城は東西880m、南北700mで方八町に近い大きさ。東北地方には方八町と呼ばれる地域があり城柵があった可能性があります。方一町は一辺109mほどの方形でこれが武士の居館の標準サイズになります。古代の条里制の影響を受けたサイズのようです。堀・土塁が一重だと土豪(国人の被官)の城郭で二重になると国人の城郭となります。

寄親寄子制度ー国人領主が寄親で土豪や地侍が寄子となります。寄子を寄騎、与力と書く場合があります。

五八の枡形-横五間、縦八間の40坪が基本

■小字
兵を集める鐘打台がなまって蟹打台になって伝えられています。竹の内も元々は館の内(たてのうち)が訛ったというケースもあり、垣内、開戸、貝戸、垣外は「かいと」と呼ばれ城にまつわることが多い。

■瓦林正頼
摂津の国人領主 敵(三好?)が芥川の北に山城を築き300~500人が普請しているのに対し鷹尾城の普請は50~100人程度

■石垣
中井均氏の見分け方 素人でも積めるのが石積、プロの石工でないと積めないのが石垣

■破城
伊勢松坂城ー取り壊す費用がかかるため石垣、堀、天守も放置されたまま。天守は自然崩壊しました。

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2021/02/23

図解「地形」と「戦術」で見る日本の城

 【書 名】図解「地形」と「戦術」で見る日本の城
 【著 者】風来堂
 【発行所】イースト新書Q
 【発行日】2021/01/20
 【ISBN 】978-4-7816-8069-9
 【価 格】920円

57城が立体縄張り図で紹介されています。攻略のポイントも記載されています。高天神城攻めの陣城である小笠山砦など、けっこうマイナーなお城も紹介されています。

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2021/02/20

城郭考古学の冒険

 【書 名】城郭考古学の冒険
 【著 者】千田嘉博
 【発行所】幻冬舎新書
 【発行日】2021/01/25
 【ISBN 】978-4-344-98611-4
 【価 格】940円


■楽市楽座
岐阜城下の加納に下した永禄10年(1567年)の制札が残っており釘の跡などがあることから実際に野外に掲げられていたようです。翌年の制札はこういった跡はなく、野外ではなく市場の代表者が特権の証拠として保管したようです。他の制札と製作者が同じようで信長が複数の制札を保管しておき、必要に応じて寺社などの名前を書いて渡していたようです。


■城のデザイン 美意識にこだわったのが信長でした
安土城ー軒丸瓦、軒平瓦の文様は安土城独自で統一されていました。
豊臣大坂城ー瓦の文様が不揃い


■中国大返し
兵庫城に信長の御座所を作ろうとした改修の痕跡があり、信長の軍勢が移動しやすいように兵粮や武器、馬などを用意し、陣小屋群も備えていました。備中高松までの街道も整備し、各御座所には信長の進軍を連絡する情報要員も置いていたため本能寺の変も素早く伝わったようです。


■聚楽第
秀吉が名護屋城にいる間に秀次が堀を掘っている形跡がありました。無益な朝鮮出兵に対しクーデターを起こすつもりで準備していたようです。秀次を中継ぎにして秀頼に政権を渡す構想はこれでついえました。


■秀吉の家康対策
伏見城-公 家康
大坂城-私→公へ 大名屋敷を整備して大名を住まわせ家康を孤立化
秀吉が亡くなったために伏見城に大名屋敷が残り、うまくいかなかった。ただ京都新城も作っており秀頼を公家として存続させる計画もあった模様。

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2020/04/11

東海の名城を歩く 愛知・三重編

 【書 名】東海の名城を歩く 愛知・三重編
 【著 者】中井均、鈴木正貴、竹田憲治
 【発行所】吉川弘文館
 【発行日】2020/3/10
 【ISBN 】978-4-642-08366-9
 【価 格】2500円


愛知、三重の71城を掲載しています。同じシリーズには岐阜編と静岡編が出ています。


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2018/12/29

図解 近畿の城郭5

 【書 名】図解 近畿の城郭5
 【著 者】城郭談話会
 【発行所】戎光祥出版
 【発行日】2018/9/20
 【ISBN 】978-4-86403-299-5
 【価 格】6,800円+税

城郭談話会・創立30周年を記念して出した本がようやく完結版しました。

1~5で滋賀県、京都府、奈良県、大阪府、兵庫県、和歌山県の950にわたる城郭が紹介されています。後半には所在確認ができる中世の城郭一覧が掲載されていますが、5,681もあります。1日1城毎日登っても15年以上もかかる計算となります。

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2018/11/16

大坂城全史

 【書 名】大坂城全史
 【著 者】中村博司
 【発行所】ちくま新書
 【発行日】2018/10/10
 【ISBN 】978-4-480-07180-4
 【価 格】1200円

大阪城天守閣館長による大坂城の歴史です。

■石山本願寺の場所
石山本願寺がどこにあったか特定されていませんが、門徒が住んでいたのが寺内六町(北町、北町屋、西町、南町屋、新屋敷、清水町)でした。信長と和睦した顕如は和歌山の鷺ノ森御坊に退去することになりますが、この時、町人はそのまま居住して商売を続けることとなりました。この町人が住んだのが現在の大阪城二の丸あたりで石山本願寺はどうも現在の本丸にあったようです。東側に本丸があったので東町がなかったようです。

■番城の時代から豊臣秀吉の大坂城へ
石山本願寺の退去跡、本丸に丹羽長秀が二の丸に織田信澄が入り、預かることになります。本能寺の変の後は池田恒興が入りました。やがて天下をとると大坂城を秀吉が築き始めますが、ルイス・フロイスの記録に「昔の城の城壁と濠の内側に建てられた」とあるため、石山本願寺時代の石垣や堀を使って、そこに増築する形で築いたようです。

■徳川時代
家康の外孫である松平忠明が入ります。実は道頓堀の名付け親で、道頓堀は成安道頓が私費を投じて開削しましたが、大坂の陣で豊臣方として戦死してしまいました。その後を引き継いでできた運河を南堀などと呼んでいましたが、松平忠明が道頓の名をおしんで道頓堀にしました。

■昭和の大阪城
江戸時代を通じて大阪は町人の街だったせいか、昭和に入り天守閣復興の話になった時、誰も徳川時代の天守閣を造ろうと言い出さず、太閤さんの天守閣にすぐ決まり、現在の天守閣が建てられることになります。短命に終わった豊臣、徳川時代の天守閣よりも長くそびえたつことになります。

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2018/05/12

その後の廃城

 【書 名】その後の廃城
 【著 者】今泉慎一
 【発行所】じっぴコンパクト新書
 【発行日】2018/03/15
 【ISBN 】978-4-408-00910-0
 【価 格】850円

明治維新で老朽化し不要となった城の建物などが次々と競売にかけられ無くなっていきました。跡地には遊園地ができたり、いろいろな変遷となります。

五稜郭では堀の水が良質だったため、堀で氷を作り函館氷として全国に売り出します。それまでは海外から高い氷を輸入していましたが、一気に国産化できました。ひこにゃんで有名な彦根城天守もつぶされる運命でしたが、まったをかけたのが行幸していた明治天皇。進言したのは大久保利通と天皇の従弟だった、かね子(仲人が井伊直弼)のようです。現存している城にはいろいろな物語がありました。

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2018/02/08

グスク探訪ガイド

 【書 名】グスク探訪ガイド
 【著 者】名嘉正八郎
 【発行所】ボーダーインク
 【発行日】2016/07/10
 【ISBN 】978-4-89982-024-6
 【価 格】1800円

沖縄の城というと世界遺産となった首里城、今帰仁城、座喜味城、勝連城、中城が有名ですが、奄美大島諸島、沖縄諸島、先島諸島にはグスクと呼ばれる城が200~300あるといわれています。そのなかから56ケ所が紹介されています。よく売れているようで第6刷りになっていました。

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2018/01/21

杉山城の時代

 【書 名】杉山城の時代
 【著 者】西股総生
 【発行所】角川選書
 【発行日】2017/10/27
 【ISBN 】978-4-04-703614-7
 【価 格】1700円

埼玉県比企郡にあるのが杉山城。横矢など技巧を駆使した縄張りで造られた城です。城郭研究者の間では北条氏が造ったといわれていましたが、発掘調査の結果、出土した遺物の時代がさらに古い時代のものと分かり、山内上杉氏と扇谷上杉氏との争いで造られたのではという新説が登場しています。こんな技巧的な縄張りの城が本当にそんな時代に造られたのかと議論になっているのが杉山城問題です。論点について検証した一冊です。

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2017/12/26

城の科学 個性豊かな天守の「超」技術

 【書 名】城の科学 個性豊かな天守の「超」技術
 【著 者】荻原さちこ
 【発行所】講談社ブルーバックス
 【発行日】2017/11/20
 【ISBN 】978-4-06-502038-8
 【価 格】1200円

ブルーバックスから城の本が出ています。近代城郭の天守などを中心に技術などを紹介しています。

多くの城では古材が転用されています。山の木には水分が多く乾燥が必要となります。あらかじめ切れ目を入れる「背割り」という技術があり、乾燥による変形、収縮に対応していますが、背割りの技術が生まれるのは江戸時代。技術がなかった戦国時代は古材の転用をしていました。例えば彦根城天守は大津城天守を転用しコンパクトにしたものです。平安遷都などが行われた時、前の都の古材を運んだのには乾燥の問題があったかもしれません。

松本城の印象的な黒色は漆の色ですが毎年、塗りなおす必要があります。昭和29年の解体修理を請け負った職人が儲けなしで取り組み、その後の10年間は自腹で漆を塗っていました。さすがに国が予算化して塗るようになりましたが、それまでは職人が守っていました。

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