2017/11/18

未来の年表

 【書 名】未来の年表
 【著 者】河合雅司
 【発行所】講談社現代新書
 【発行日】2017/06/20
 【ISBN 】978-4-06-288431-0
 【価 格】760円

100年前4千万人ほどだった日本の人口が1億2千万と3倍となり右肩あがりの人口増加でした。これから100年、今度は5千万人まで減少するとんでもな事態となります。右肩上がりの人口を前提とした社会システムでは絶対になりたたないことがよくわかる一冊です。2020年女性の半数が50歳超え、2033年3戸に1戸が空家になど具体的に何が起きるかを人口統計などをもとに分析しています。出生率が1.4ほどになっていますが、折り紙を半分に折って、また半分に折って人工はこうやって減少していくという例えはイメージしやすいです。

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2017/09/17

プロフェッショナル進化論

 【書 名】プロフェッショナル進化論
 【著 者】田坂 広志
 【発行所】PHPビジネス新書
 【発行日】2007/5/2
 【ISBN 】978-4-569-69038-4
 【価 格】800円

副題が「個人シンクタンクの時代が始まる」となっています。Web2.0時代となり昔では考えられないろいろな力を身につける環境が整ってきました。

■知識社会とは知識が価値を失っていく社会である。
ネットで簡単に知識を検索できるようになり、これから必要となるのは言葉であらわされない知恵である。

■下段者には上段者の力が分からない
プロフェッショナルの世界での恐ろしい格言。熟練者には力量が透けて見えるようになるが、下段者にはそれがないことを指しています。

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2017/01/30

「パンチ」素描集 19世紀のロンドン

 【書 名】「パンチ」素描集 19世紀のロンドン
 【著 者】松村 昌家
 【発行所】岩波文庫
 【発行日】1994/1/17 
 【価 格】570円 

「パンチ素描集」を読んでいると、おもしろい話が出ています。

19世紀のイギリスでは女性のスカートは末広がりというか実に大きなもので中には金の枠が入っておりました。クリノリン・スタイルというのですが8年ほどビクトリア朝時代に流行したようです。

少し前の1851年に初めての万国博覧会がロンドンで開催され(水晶宮で有名)、アメリカから禁酒運動とフェミニズム運動の指導者として有名なアミーリア・ブルーマとその一行がイギリス女性に対する啓蒙運動のためにイギリスに来ました。

当時としては奇妙な格好でイギリスに来たため、風刺でパンチに載ることになりました。短いスカートとパンタロンを組み合わせたようなスタイルでイギリス女性にはショッキングな格好でした。

最初の考案者はアメリカのリビー・スミスという人で人づてにブルーマ夫人に伝えられて、ブルーマ夫人が編集していた雑誌「ザ・リリー」に載せたところ大反響でブルーマーズという名称が生まれたそうです。

ただイギリスでの流行は6カ月ももたなかったようで、その後にはまったく機能的でないクリノリン・スタイル大流行となりました。アメリカでもブルーマ・スタイルそのものは定着しなかったようですが、どういうわけか極東の島国に「ブルーマ」という語が渡来しました。

いつ定着したのかは分かりませんが女学生のスポーツ用パンツをブルーマと呼ぶようになります。もともと1851年の一時期に「パンチ」をにぎわしたアメリカの1フェミニストの名に起因するとは全然知りませんでした。

あとがきによると「パンチ」は1992年まで150年続いたそうで、すごい雑誌だったんですね。


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2016/09/03

クラウドソーシングの衝撃

 【書 名】クラウドソーシングの衝撃
 【著 者】比嘉 邦彦、井川 甲作
 【発行所】インプレスジャパン
 【発行日】2014/02/07
 【ISBN 】978-4844335436
 【価 格】1,944円

副題は「雇用流動化時代の働き方・雇い方革命」となっています。就業規則で兼業禁止にしている企業が多いのですが、時代はそれ以上に動いており、クラウドソーシングを使えば別に仕事をすることができます。ただバラ色というわけではなく、簡単な作業は安い単価になっている問題、海外のクラウドソーシングに比べ高い手数料など問題点もいろいろとあります。ただ個人が得意とするいろいろな人に声をかけて、プロジェクト式で仕事を請け負うなど新しいビジネススタイルを展開することもできます。こうなるとプロデュース力がとっても求められます。

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2016/06/14

行っては行けない外食

 【書 名】行っては行けない外食
 【著 者】南 清貴
 【発行所】三笠書房知的生きかた文庫
 【発行日】2016/04/10
 【ISBN 】978-4-8379-8402d-3
 【価 格】630円

回転寿司に出てくるアナゴのほとんどはチリ産のウミヘビで、テレビなどでもよく取り上げられており有名な話です。外食産業の裏側に焦点をあてた本ですが基本的に安いモノには安い理由があるということです。

■ショートケーキの語源
語源はいくつか説があるのですが、この本で紹介しているのがスポンジを作るのにショートニングを使っているからという説。ショートニング とは、主として植物油を原料とした食用油脂で、トランス脂肪酸の問題があり、大量にとれば健康被害にいたります。

■うまみ
化学調味料グルタミン酸ソーダの味に慣れており、これを「うまみ」だと勘違いしているお客さんが多いそうで、素材の味にこだわり本物の味を出しているお店の評価はいまいちなんだそうです。料理長も化学調味料をいれれば評価があがることは分かっていますが、かたくなに本物の味を守っているそうで、こういうお店こそ応援すべきですね。

外食の注意点満載の本です。


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2016/02/25

里山産業論

 【書 名】里山産業論
 【著 者】金丸弘美
 【発行所】角川新書
 【発行日】2015/12/10
 【ISBN 】978-4-04-082044-6
 【価 格】800円

■日本の根強い誤解
・JAの数が679に対し、農業をしている株式会社は3679、有限会社は6491、合名・合資・合同会社は279、農事組合法人は3884あり、農業は農協が中心という時代は過去の話
・2011年の家計調査で1世帯あたりのパン支出額が2万8321円、米支出額が2万7425円となり、日本の主食は今や米ではなくパン。

イタリアやフランスでは「食の戦略」を考え食文化を仕掛けていますが、日本での解決策も掲載されています。まず五感を使って食材を味わい、食のテキスト化をすること、そうすれば差別化ポイントなどが見え、レシピから食の提案ができるようになります。そして一軒ではなく地域で六次化をしていくことです。

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2015/10/08

日本人が世界に誇れる33のこと

 【書 名】日本人が世界に誇れる33のこと
 【著 者】ルース・ジャーマン・白石
 【発行所】あさ出版
 【発行日】2012/05/17
 【ISBN 】978-4860635329
 【価 格】1,365円

筆者は米国生まれでハワイ育ち。来日してリクルートなどで働きます。20年以上の日本滞在を通して和を尊ぶなど日本人の特性について気づいた点を書いています。

面白かったのがニューヨークの寿司屋の話。ニューヨークの一等地にお店を構え、日本から一流の寿司職人を連れてきてオープンし、流行りましたがだんだん客足が落ちていきます。原因は日本から来た職人がだんだん現地に染まって日本人らしい職人魂のようなものを失ってきたから。それ以来、毎年、職人を呼び寄せ交代させる形にしたそうです。

ただ、本に書かれていることは、おおむねそうだという程度で皆が皆ではありません。終身雇用や不況になっても雇用を守ろうという経営者もいれば、アメリカのピンクスリップ(解雇通知)のように1月分の給与を支払って解雇する中小企業経営者も当然います。

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2015/02/24

患者さまは外国人

 【書 名】患者さまは外国人 無国籍ドクターと空飛ぶナースのドタバタ診療日誌
 【著 者】山本ルミ、世鳥アスカ
 【発行所】CCCメディアハウス
 【発行日】2014/05/22
 【ISBN 】978-4484142159
 【価 格】1,296円

コミックで、六本木にある外国人のための診療所「インターナショナルクリニック」を舞台にした実話。世界中から患者がくるため意思疎通するだけでも大変です。ロシア系のお医者さんとで日本人ナースと共に乗り切る姿がコミカルに描かれていますが、国によって病気のとらえ方は様々なんですね。

時には有名人の往診もあるそうで、マイケル・ジャクソン、マドンナ、レディ・ガガも登場しますが、有名人にとんと疎いお医者さんは淡々と仕事をこなしています。日本人ナースは回外で病気になった日本人を連れ帰ったり、反対に病気になった外国人を送り届ける仕事もしていて、そんな仕事があることを初めて知りました。


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2014/12/18

竹と樹のマンガ文化論

 【書 名】竹と樹のマンガ文化論
 【著 者】竹宮恵子 内田樹
 【発行所】小学館新書
 【発行日】2014/12/06
 【ISBN 】978-4-09-825222-0
 【価 格】740円

マンガの歴史や文化論、印刷の話など、なかなか面白い内容ですが、興味深かったのがスクリーントーンの話。マンガの背景によく使われるパターンです。

アイシー社などいくつかメーカーがあり、もともとはグラフィックデザイナー向け商品でしたが、グラフィックデザイナーがだんだんパソコンを使いだしたため需要が減退。そこでグラフィックデザイナーの次に購入量が多かった漫画家にメインターゲットを変更します。漫画家を訪ね、どんなパターンが必要がリサーチして次々と新商品を作りだしたそうです。一時期は「しらけ鳥」のパターンまでありました。今ではコミケに行って同人誌の作家にもリサーチしているそうです。

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2014/11/14

幸福通

 【書 名】幸福通
 【著 者】谷沢 永一
 【発行所】海竜社
 【発行日】2000/07/25
 【ISBN 】4-7593-0632-3
 【価 格】1500円

関西大学の谷沢先生の著書で、アランの「幸福論」をテーマに書かれています。中学の頃のエピソードが出てきますが、勉強が性に合わなくって、早々にあきらめています。ただ国語の時間だけは好きで、勉強ができなので、読みたい本をできるだけたくさん読んでいました。天王寺中学の2年生の時、教室で「伊豆の踊子」を読んでいたら、教師が怒って、母親呼び出しとなりました。本にはこんな会話が出てきます。

「先生、どこがいけまへんのや?」
「小説読んでる!」
「そうでっか。うちの子は本を読むのが好きで、誰にも面倒かけんと一人でこっそり読んでまんねんでぇ。どうかほっといとくんなはれ。」
「このままいったら退学になる」
「そでっか。ほな、そのときは放り出しとくんなはれ。あての腹を痛めた子ぉどすさかいに、ちゃんと引き取りま。けど、なんでんなあ、学校の先生って気楽な商売ですなあ。気に入らんいうたら放り出したらすみますねんなあ。はい、さいなら」

痛快なお母さんですね。やがて大学を卒業し、映画を見に行った帰りに同人雑誌「えんぴつ」を始めるための会合に向かっていた友人二人とバッタリ会いました。これで同人雑誌に論文を書くことになり、これが認められて大学教師になります。あとで考えたら、これが大きなチャンスでした。もっとも学生時代、4年間に20日しかキャンパスに行かなかったため、助手として採用される時に、この出席日数が問題となってひと悶着あったそうです。

あきらめていた学校システムの中で生活の糧をえることになり、人生というのは分からないものです。


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