2018/03/17

京都ぎらい 官能篇

 【書 名】京都ぎらい 官能篇
 【著 者】井上章一
 【発行所】朝日新書
 【発行日】2018/02/10
 【ISBN 】978-4-02-273747-2
 【価 格】780円

「京都ぎらい」の続編ですが、この分ですといろいろな篇が作れ柳の下の泥鰌が続々と出てきそうです。

新田義貞といえば後醍醐天皇側で戦い散っていった鎌倉武士ですが匂当内侍に恋したことが後醍醐天皇の耳に入り、新田義貞に与えます。恩に感じた新田義貞は忠勤をはげみます。他にも鵺退治で有名な源頼政の菖蒲や後深草天皇の思われ人だった二条の事例が出てきます。女性をうまく活用していたんですね。まさに官能篇。

1970年から始まったディスカバー・ジャパンで嵯峨野などを訪れる一人旅女性が増加した懐かしい話や水戸黄門の撮影が大沢池周辺という京都アルアルが出てきます。遠山の金さんのお白洲でよく使われていたのが大覚寺でした。学生時代、上賀茂神社や下鴨神社もよく時代劇に出てきていました。

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お稲荷さんの招待

 【書 名】お稲荷さんの招待
 【著 者】井上満郎
 【発行所】洋泉社
 【発行日】2018/03/19
 【ISBN 】978-4-8003-1434-5
 【価 格】950円

京都産業大学の学生時代に一般教養で受講した井上先生の新著です。

もともと稲荷山は神のいる神体山でしたが、そこへ伏見稲荷神社を創建したのが秦氏。秦氏は中国からの渡来人と言われていますが、どうも新羅にあった波丹(はたん)の地が出身地のようです。日本に渡来して250年ほど経った和銅4年(711年)に伏見稲荷神社を創建します。付近にある深草の郡司をしていたことが確認されています。

伏見稲荷神社には狛犬の代わりに狛狐がいますが一匹は玉(霊魂)をもう一匹は鍵を加えています。この鍵は倉庫のもので豊穣をあらわしています。鍵には霊魂が宿るといわれ鍵を印鑑とあわせた印鑰(いんやく)神社があります。


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2017/07/16

京都の凸凹を歩く2

 【書 名】京都の凸凹を歩く2
 【著 者】梅林秀行
 【発行所】青幻社
 【発行日】2017/05/26
 【ISBN 】978-4-86152-600-8
 【価 格】1600円

今回、取り上げられているのはブラタモリでも紹介された嵐山、ほかに金閣寺、吉田山、御所、源氏物語(五条)、伏見城です。

金閣寺にはもともと西園寺公経が作った邸宅「北山第」がありました。山を削って平らに整地し、金閣寺はこの改修した後が使われて建てられています。残っている崖には昔、四十五尺滝が流れていたのではないかと思えるところがありそうです。

秀吉が地震で倒壊した伏見指月城の後、少し離れたところに伏見木幡山城を造りましたが、天守閣などは影も形もありません。伏見の町には当時の郭跡や町割り、総構えの跡が残っています。高低差を楽しめる一冊です。

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2017/05/27

歴史家の案内する京都

 【書 名】歴史家の案内する京都
 【著 者】仁木宏、山田邦和
 【発行所】文理閣
 【発行日】2016/05/20
 【ISBN 】978-4-89259-790-9
 【価 格】1,800円

太秦古墳群、長岡京の時代から近世にかけて京都を紹介していますが各地に痕跡が残っていて、実際に街歩きをして楽しむことができます。戦国時代の山科御坊や一乗寺城跡、如意丘城跡、中尾城跡など洛東の山城跡などについても書かれています。

祇園祭の舞台となる御旅所は四条通りと寺町通りの交差するあたりにあり、川端康成の「古都」の舞台となっていますが、もともとは大政所御旅所という四条烏丸から下ったところにありました。八坂神社から大政所御旅所に移動する神幸が祇園祭の発祥になるでしょう。

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2016/09/16

聖なる怠け者の冒険

 【書 名】聖なる怠け者の冒険
 【著 者】森見登美彦
 【発行所】朝日文庫
 【発行日】2016/09/30
 【ISBN 】978-4-02-264822-8
 【価 格】640円

京都・祇園祭宵山の土曜日に繰り広げられる森見ワールド。有頂天家族や宵山万華鏡などとの作品といろいろなところでつながっています。レストラン菊水や実際に京都にある場所が舞台になっていますが、無間蕎麦の舞台となった蕎麦処六角は本当にあるんでしょうか。


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2016/07/24

京都の凸凹を歩く

 【書 名】京都の凸凹を歩く
 【著 者】梅林秀行
 【発行所】青幻社
 【発行日】2016/05/10
 【ISBN 】978-4-86152-539-1
 【価 格】1600円

巻末に「ブラタモリ」プロデューサーと著者との対談が記録されていますが、ブラタモリ京都編、奈良編、京都嵐山編、京都伏見編の4回に出演されていたんですね。御土居の回などは河岸段丘が見事で放送後に実際に見に行っておりました。

祇園、聚楽第、御土居、巨椋池、伏見、淀の高低差について分かりやすく解説しています。伏見指月に伏見城の舟入の凸凹が残っているとは知りませんでした。京都の凸凹を歩くのに最適なガイドです。


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2016/03/05

京都ぎらい

 【書 名】京都ぎらい
 【著 者】井上章一
 【発行所】朝日新書
 【発行日】2015/09/30
 【ISBN 】978-4-02-273631-4
 【価 格】760円

京都と言えば、どこまでが京都の範囲となるのか嵯峨生まれで宇治育ちの筆者が考察し、なかなか面白い京都論になっています。嵯峨は洛外で京都人には同じ京都とは思われていません。昔、梅棹忠夫先生に「先生も嵯峨あたりのことを田舎と見下してはりましたか」聞いた時に、「あのへんは言葉づかいがおかしかった」と返事が返ってきたそうです。嵯峨はかっては愛宕郡で京都弁とは少し違った愛宕(おたぎ)なまりがあったそうです。宇治も京都ではなく、山科も同じで東山が東ではなく西に見えるのでダメなんだそうです。


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2016/01/30

京都の歴史を歩く

 【書 名】京都の歴史を歩く
 【著 者】小林 丈広、高木 博志、三枝暁子
 【発行所】岩波新書
 【発行日】2016/01/20
 【ISBN 】978-4-00-431584-1
 【価 格】900円

京都の街を散策する時に役立ちますが、今の通りや町にはどんな歴史があったのか学べる一冊です。

前祭りと後祭りが復活した祇園祭ですが、現在よりも鉾などを出していた町は多く、現存していない山は29、鉾が3つあります。北は二条通りから南は松原通りあたりまで拡がっていたんですね。円山公園には明治の初めに吉水温泉があり、金閣寺を模した三層の楼閣があり、写真が掲載されています。

足利義満が造ったのが北山殿。佐井通りが玄関口で高橋通りと交わる所に惣門があったようです。明との貿易をしていましたので、明からの使節はこの佐井通りを歩いていたようです。北山殿には七重大塔がありました。相国寺にも七重大塔があり、高さは約110メートルあったようで、京都タワーよりも高かったのですが落雷で焼失したため北山殿に再建されることになりました。ですが完成途上に落雷で焼失。結局、相国寺に再建しますが、また焼失してしまいます。この北山殿の西にあったのが金閣寺です。


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2015/11/25

京都の道はややこしい

 【書 名】京都の道はややこしい
 【著 者】らくたび編
 【発行所】光文社知恵の森文庫
 【発行日】2015/11/20
 【ISBN 】978-4-334-78684-7
 【価 格】700円

京都の道といえば平安京でできた碁盤の目というイメージなんですが、そんなことはなく行き止まりの道などいろいろあります。平安京ができた時、1町(120m)四方が基本でこの町の周りに道が作られます。

中央部分は道路に接していないので小道を通さないといけないなど不便なため、だんだん空地になっていきます。そこで秀吉が町の真中に南北に道を作ります。短冊形の土地になることで使いやすく人口が増えるなど効果がありました。ただし全てがなったわけではなく、山矛町など裕福な土地はやんわりと拒否したため、途中で行き止まりの道などができることになります。

京の五条の橋の上...といえば牛若丸と弁慶ですが、現在の五条大橋ではなく、松原通りの橋になります。もともとは五条でしたが秀吉が方広寺や伏見に行くにはもう少し南にあった方が便利と六条坊門小路に五条大橋をかけて、こちらを五条通りにしてしまいます。もとの五条通りが松原通りになってしまいました。

有名な天使突抜通りなども紹介され、巻末には紹介した通りの地図が掲載されています。


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2015/10/08

恋文の技術

 【書 名】恋文の技術
 【著 者】森見 登美彦
 【発行所】ポプラ文庫
 【発行日】2011/04/06
 【ISBN 】978-4860635329
 【価 格】670円

能登半島に飛ばされクラゲの実験をする羽目になった大学院生・守田一郎の物語なんですが、すべて本人が書いた手紙だけで構成された書簡体小説。読んでいくうちにいろいろな話がつながっていく、面白い内容になっています。一応、テーマは恋文です。作者自身も登場し、大学院生に原稿が書けないとなどと、数多くの手紙を送りますが、大学院生から「こんな手紙を書いているから原稿が書けないんだ」と理路整然とした反論にあったりします。京都の三嶋亭なども登場します。


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