2022/08/27

地形と地理でわかる京都の謎

 【書 名】地形と地理でわかる京都の謎
 【著 者】青木康、古川順弘
 【発行所】宝島社新書
 【発行日】2022/8/24
 【ISBN 】978-4-299-03301-7
 【価 格】1320円


■船岡山
平安京の玄武となった山で幅85mの朱雀大路が作られました。船岡山から一条通までの距離と一条通と二条通までの距離が等しくなっている


■六角堂
京都のへそ-応仁の乱以降、京都は上京と下京に分かれ町衆の自治が行われ六角堂で集会していました。幕末まで祇園祭の山鉾巡行の順番を決めるくじ引きは六角堂で行われていました。


■京都御所
里内裏ー臨時の内裏 現在の京都御所も里内裏のひとつで土御門東洞院殿という藤原邦綱の邸宅が元。


■本能寺
法華宗の総本山で天文法華の乱で京都を追放された時に頼ったのが堺商人。堺商人にとって魅力だったのが種子島などの法華宗ネットワークで鉄砲で結ぶついており信長も重視していました。


■山崎の合戦
山崎の隘路ではなく山崎を抜けた広い所で戦いとなりましたが、戦の前に山崎は光秀側から金制を受けていました。山崎は油座などで経済が発展していました。戦となれば守らなくてもよいのですが光秀は山崎の経済力を温存したかったようです。


■妙顕寺城
妙顕寺を移転させて秀吉が造った城で京都での宿泊所になりました。京都奉行の前田玄以の居城でもあります。


■二条城
家康が造った二条城は東に3度傾いています。当時、西洋から入ってきたコンパスを使っており、家康の頃の京都では真北から東に3度傾いていたようです。当時の技術者も堀川までの距離が北と南で違っていると認識していたので、先進技術を応用して造ったようです。


■三条大橋
粗末な橋を秀吉が63本もの石柱を使った橋にします。天正18年の擬宝珠が今も残っています。三条大橋は東国へつながる入口で北条氏の討伐を終えれば戦乱の世が終わるため、凱旋門のイメージで造ったようです。


■東洞院通
平安京が造られた東から2本目の大路。江戸時代に巨椋池に港が整備され、竹田街道から東洞院通に接続される物流道路となります。日本で初めての一方通行になり、牛車が通るように石畳通りになります。

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2021/02/09

京都一乗寺 美しい書店のある街で

 【書 名】京都一乗寺 美しい書店のある街で
 【著 者】大石直紀
 【発行所】光文社文庫
 【発行日】2020/12/20
 【ISBN 】978-4-334-79129-2
 【価 格】680円


一乗寺商店街にあるのがイギリスのガーディアン紙で「世界で一番美しい十の書店」に選ばれた恵文社。実在します。フィクションですが、この実在する恵文社をキーワードとしたミステリー4作で構成されています。


「追憶の道」では一乗寺商店街をずっと東に行ったところにある狸谷山不動院が異界の入口のような場所として描かれていますが、狸谷山不動院の一番奥にある階段を上がって山を登っていくと北白川城跡に到達でき、本当の異界のような雰囲気です。

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2020/05/30

京都まみれ

 【書 名】京都まみれ
 【著 者】井上章一
 【発行所】朝日新書
 【発行日】2020/4/30
 【ISBN 】978-4-02-295063-5
 【価 格】810円


■洛中
京都人は洛中というと二条通~五条通という狭い範囲で考えていますが、東京も同じで有楽町マリオンがオープンする時に銀座の名前をつけようとしましたが銀座の商店街が認めなかったようです。銀座は1丁目から8丁目まであり8丁目の隣に外堀がありました。今は埋められましたが銀座9丁目は非公式名称で銀座ナインが建っています。ただ銀座はもともと家康が京都の伏見に作り、次に駿府にも作って江戸の銀座は3番目でした。


室町幕府で地方から出てきた大名が駐屯したところが今の中京です。ところが大名が領国に戻ると間が空きます。上京と下京に分かれることになり下京が洛中の意識になります。


■西陣祭り
京都で”この間の戦争”というと応仁の乱の話が出てくると言われていますが、西陣などでは本当にそう思っているようです。応仁の乱が1477年11月11日に集結しましたが、この11月11日を記念して西陣祭りが行われています。また「応仁の乱」がベストセラーになりましたが、自分の先祖の話が出ていると京都の居酒屋で話題になったそうです。老舗を継がすために京大ではなく同志社に行かせる京都ならではの話ですね。


■西京
維新後に京都が西京と呼ばれた時代がありました。西京味噌などに名前が残っています。京都府立大学も発足当時は西京大学という名前でした。また東京と西京の間だったのが中京です。


■舞鶴
もともとは田辺でしたが維新後に地名を区別することになり紀州に田辺があるので舞鶴に改名されました。田辺城の通称が舞鶴城でした。

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2018/03/17

京都ぎらい 官能篇

 【書 名】京都ぎらい 官能篇
 【著 者】井上章一
 【発行所】朝日新書
 【発行日】2018/02/10
 【ISBN 】978-4-02-273747-2
 【価 格】780円

「京都ぎらい」の続編ですが、この分ですといろいろな篇が作れ柳の下の泥鰌が続々と出てきそうです。

新田義貞といえば後醍醐天皇側で戦い散っていった鎌倉武士ですが匂当内侍に恋したことが後醍醐天皇の耳に入り、新田義貞に与えます。恩に感じた新田義貞は忠勤をはげみます。他にも鵺退治で有名な源頼政の菖蒲や後深草天皇の思われ人だった二条の事例が出てきます。女性をうまく活用していたんですね。まさに官能篇。

1970年から始まったディスカバー・ジャパンで嵯峨野などを訪れる一人旅女性が増加した懐かしい話や水戸黄門の撮影が大沢池周辺という京都アルアルが出てきます。遠山の金さんのお白洲でよく使われていたのが大覚寺でした。学生時代、上賀茂神社や下鴨神社もよく時代劇に出てきていました。

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お稲荷さんの招待

 【書 名】お稲荷さんの招待
 【著 者】井上満郎
 【発行所】洋泉社
 【発行日】2018/03/19
 【ISBN 】978-4-8003-1434-5
 【価 格】950円

京都産業大学の学生時代に一般教養で受講した井上先生の新著です。

もともと稲荷山は神のいる神体山でしたが、そこへ伏見稲荷神社を創建したのが秦氏。秦氏は中国からの渡来人と言われていますが、どうも新羅にあった波丹(はたん)の地が出身地のようです。日本に渡来して250年ほど経った和銅4年(711年)に伏見稲荷神社を創建します。付近にある深草の郡司をしていたことが確認されています。

伏見稲荷神社には狛犬の代わりに狛狐がいますが一匹は玉(霊魂)をもう一匹は鍵を加えています。この鍵は倉庫のもので豊穣をあらわしています。鍵には霊魂が宿るといわれ鍵を印鑑とあわせた印鑰(いんやく)神社があります。


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2017/07/16

京都の凸凹を歩く2

 【書 名】京都の凸凹を歩く2
 【著 者】梅林秀行
 【発行所】青幻社
 【発行日】2017/05/26
 【ISBN 】978-4-86152-600-8
 【価 格】1600円

今回、取り上げられているのはブラタモリでも紹介された嵐山、ほかに金閣寺、吉田山、御所、源氏物語(五条)、伏見城です。

金閣寺にはもともと西園寺公経が作った邸宅「北山第」がありました。山を削って平らに整地し、金閣寺はこの改修した後が使われて建てられています。残っている崖には昔、四十五尺滝が流れていたのではないかと思えるところがありそうです。

秀吉が地震で倒壊した伏見指月城の後、少し離れたところに伏見木幡山城を造りましたが、天守閣などは影も形もありません。伏見の町には当時の郭跡や町割り、総構えの跡が残っています。高低差を楽しめる一冊です。

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2017/05/27

歴史家の案内する京都

 【書 名】歴史家の案内する京都
 【著 者】仁木宏、山田邦和
 【発行所】文理閣
 【発行日】2016/05/20
 【ISBN 】978-4-89259-790-9
 【価 格】1,800円

太秦古墳群、長岡京の時代から近世にかけて京都を紹介していますが各地に痕跡が残っていて、実際に街歩きをして楽しむことができます。戦国時代の山科御坊や一乗寺城跡、如意丘城跡、中尾城跡など洛東の山城跡などについても書かれています。

祇園祭の舞台となる御旅所は四条通りと寺町通りの交差するあたりにあり、川端康成の「古都」の舞台となっていますが、もともとは大政所御旅所という四条烏丸から下ったところにありました。八坂神社から大政所御旅所に移動する神幸が祇園祭の発祥になるでしょう。

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2016/09/16

聖なる怠け者の冒険

 【書 名】聖なる怠け者の冒険
 【著 者】森見登美彦
 【発行所】朝日文庫
 【発行日】2016/09/30
 【ISBN 】978-4-02-264822-8
 【価 格】640円

京都・祇園祭宵山の土曜日に繰り広げられる森見ワールド。有頂天家族や宵山万華鏡などとの作品といろいろなところでつながっています。レストラン菊水や実際に京都にある場所が舞台になっていますが、無間蕎麦の舞台となった蕎麦処六角は本当にあるんでしょうか。


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2016/07/24

京都の凸凹を歩く

 【書 名】京都の凸凹を歩く
 【著 者】梅林秀行
 【発行所】青幻社
 【発行日】2016/05/10
 【ISBN 】978-4-86152-539-1
 【価 格】1600円

巻末に「ブラタモリ」プロデューサーと著者との対談が記録されていますが、ブラタモリ京都編、奈良編、京都嵐山編、京都伏見編の4回に出演されていたんですね。御土居の回などは河岸段丘が見事で放送後に実際に見に行っておりました。

祇園、聚楽第、御土居、巨椋池、伏見、淀の高低差について分かりやすく解説しています。伏見指月に伏見城の舟入の凸凹が残っているとは知りませんでした。京都の凸凹を歩くのに最適なガイドです。


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2016/03/05

京都ぎらい

 【書 名】京都ぎらい
 【著 者】井上章一
 【発行所】朝日新書
 【発行日】2015/09/30
 【ISBN 】978-4-02-273631-4
 【価 格】760円

京都と言えば、どこまでが京都の範囲となるのか嵯峨生まれで宇治育ちの筆者が考察し、なかなか面白い京都論になっています。嵯峨は洛外で京都人には同じ京都とは思われていません。昔、梅棹忠夫先生に「先生も嵯峨あたりのことを田舎と見下してはりましたか」聞いた時に、「あのへんは言葉づかいがおかしかった」と返事が返ってきたそうです。嵯峨はかっては愛宕郡で京都弁とは少し違った愛宕(おたぎ)なまりがあったそうです。宇治も京都ではなく、山科も同じで東山が東ではなく西に見えるのでダメなんだそうです。


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