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2024/04/10

鎌倉仏教のミカタ

 【書 名】鎌倉仏教のミカタ
 【著 者】本郷和人、島田裕巳
 【発行所】祥伝社新書
 【発行日】2024/04/10
 【ISBN 】978-4-396-11698-9
 【価 格】940円

■末法思想
釈迦入滅後、1500年もしくは2000年以降が末法で日本では552年の仏教公伝から500年後の1052年以降が末法になりました。

■武士
国司が主催する大狩に招待されると武士として公認されたことになります。息子が獲物をとると土地の神様が武士と認めたと考えられていました。頼朝が巻狩を行い頼家に獲物をとらせた話が吾妻鏡で出てきます。

■最澄
南都六宗に対抗するため法華経にもとずく天台宗を学び日本に導入しました。法華経は誰でも成仏でき、仏になるのに、わざわざ学問をおさめる必要がない。と南都六宗にちゃぶ台返しができます。また戒壇を比叡山にもうけようとしたら南都六宗が反対し、最澄が亡くなった7日目にようやく許可されました。ただ比叡山では12年間修行して僧侶になる品質保証をつけました。これで比叡山が修行の山になっていきます。

■空海
入唐時の記録があり、空海は天皇の勅状をもって5000万円ほどの現金をもっていました。四国で修業をしていたのではなく相当の文化人で都で過ごしていたようです。

■法然
阿弥陀仏が法蔵菩薩だった時に、すべてのものを救えなければ自分は仏にならないと誓いをたて、阿弥陀仏になてちるので、すべてのものは他力で救われると考えました。

■親鸞
越後にいたことは確かですが、当時の流刑地は佐渡で難を避けるために越後に赴いたようです。

■一遍
伊予国の河野氏の出身。

■神仏習合
鎌倉時代になると僧侶が集団で伊勢神宮に参拝に行くようになり天照大神は太陽神ということから大日如来と習合します。

■葬式
曹洞宗で雲水の葬儀をもとに俗人の葬儀を考えます。故人を剃髪して戒をさずけ仏弟子になる証として戒名をつけました。曹洞宗から臨済宗、天台宗、真言宗、浄土宗にまで伝わっていきます。浄土宗と日蓮宗には戒がないのえ戒名ではなく浄土真宗は法名、日蓮宗は法号になります。

■不立文字(ふりゅうもんじ) 禅
悟りの内容は文字などでなく、師の心から弟子の心へ伝えられる以心伝心の境地

■人事の元締め
真言宗、天台宗-天皇
禅宗ー将軍 鎌倉で禅宗が流行ったのは俺たちの宗教という感覚があったからで武士がスポンサーにもなりました。貨幣経済の発展で経済担当を禅宗の僧侶に求めるようになり室町時代には中央銀行の役割は比叡山から禅宗に移っていきます。

→ 鎌倉仏教のミカタ

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