検証 平城京の政変と内乱
【書 名】検証 平城京の政変と内乱
【著 者】遠山美都男
【発行所】学研新書
【発行日】2010/02/01
【ISBN 】978-4-05-404440-1
【価 格】790円
■長屋王の変
聖武天皇が後継者を亡くして悲しんでいるところに長屋王が呪詛したという情報がもたらされ、十分に詮議せずに怒りにまかせて死を命じてしまった。いさめる立場にあった藤原氏も止めなかったのが実態の模様。冤罪ということは当時から分かっていたが公になったのは聖武天皇の後継者だった称徳天皇が亡くなってからで誣告した中臣宮処東人殺害事件が発生し、続日本記に事件について記載されることになります。
■聖武天皇 東国行幸
藤原広嗣の乱が鎮圧されたことを確認してから平城京を出立。最終的に恭仁京に移ります。壬申の乱を想起させるだけでなく天智天皇の後継でもあることをアピールしたのが東国行幸にようです。唐で西の都「長安」に対して東の都「洛陽」があったものにならったもので洛陽近くに龍門があり、廬舎那仏を安置した奉先寺がったことを参考に甲賀寺の造営し、廬舎那仏を作ることを考えます。留学帰りの玄昉や吉備真備から得た知識でしょう。
■桜井頓宮
聖武天皇が難波京に出立した時に息子である安積皇子(あさかのみこ 17歳)も同行していましたが桜井頓宮(東大阪市六万寺の梶無神社?)で脚気で具合が悪くなり恭仁京に帰ります。2日後に亡くなります。
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