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2023/05/07

黒幕の日本史

 【書 名】黒幕の日本史
 【著 者】本郷和人
 【発行所】文春新書
 【発行日】2023/04/20
 【ISBN 】978-4-16-661402-8
 【価 格】820円


■摂政
天皇が小さい時に代理となる。摂政の命令は「勅」になる。官宣旨の最後には勅を承るようにせよになっていて、摂政が出しています。天皇が成人しても実験をもっている場合は関白になります。


■宇多天皇
臣籍降下したことがある天皇。光孝天皇はピンチヒッタで陽成天皇の系統に戻すべきと考え、子供たちに源姓を与えて皇籍離脱しましたが藤原基経の意向もあり天皇となります。基教の死後、菅原道真の登用などを行い、寛平の治と呼ばれます。


■大江広元
中原から改名しますが中原家は公卿になれない家でした。朝廷から官位を与えたいということで、つながりがあった大江にします。大江になると三位になれます。


■大内氏
波多野家-源義朝が世話になった家で朝長という子供も作りますが平治の乱で亡くなります。ここに入り込んでいたのが中原親能です。源頼朝が伊豆に流された時に女性を派遣して子供が生まれます。これが大友能直で中原親能の養子になり、後継ぎがいなかった中原氏の領地を引継ぎ、大友氏となっていきます。


■海住山長房
後鳥羽上皇の近臣で、幕府との取次だった九条兼実に仕えていたこともあり、幕府の力が分かっていたので承久の乱には反対していました。幕府も事情を知っていたので乱の後、朝廷と幕府をつなぐパイプ役になります。法然が土佐に流されるところを嘆願して讃岐に流刑地が変更となります。讃岐には法然と親交があった九条兼実の領地があり、法然の面倒をみさせました。親鸞が流された越後では、土地の有力者である三善氏に世話をするようにしています。親鸞の妻となる恵信尼は三善氏の出身といわれています。


■源義満
育ての親が細川頼之で、義満は二条良基から教育を受け、左大臣も経験しています。平清盛は内大臣から右大臣、左大臣をスキップして太政大臣になっていますが、これは左大臣を努めることができなかったからです。左大臣は全ての儀式の監督役で儀式の段取り、貴族たちの動きが分かっていないとできません。義満は武家も公家もみな家来にする室町王権を実現させます。


■高山右近
家康から追放されますが、前田利家の客将として1万5千石が与えられ、小田原攻めにも従っています。秀吉も復活させようと考えていて利家に預けていたようです。前田利長に謀反の疑いがあると家康に言われて時に、利長派と旧来の利家派に分かれます。この時に利長派として動いたのが高山右近のようです。また高岡城の縄張りもしていました。高山右近は前田家で25年、過ごします。

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