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2022/12/24

戸籍が語る古代の家族

 【書 名】戸籍が語る古代の家族
 【著 者】今津勝紀
 【発行所】吉川弘文館
 【発行日】2019/10/1
 【ISBN 】978-4-642-05888-9
 【価 格】1,700円


■造東大寺司
政所、木工所、造瓦所、鋳所、写経所、造物所、造仏所、山作所、木屋所といった「所(組織)」が設置される。


■庚午年籍 天智9(670)年
氏姓の基準とする根本台帳に、永年保存され平安時代になっても氏姓を改める訴訟などで利用


■古代の人口
享保6(1721)年 吉宗の時代 第一回の人口調査 3120万人
天正年間頃 1200~1800万人ほど
8世紀前半 450万人
9世紀前半 出挙稲数 4385万400束で540万~590万人ほど


■年齢(古代)
婚姻可能 男性15歳、女性13歳
婚姻可能な年齢になった女性「オトメ」、婚姻して結髪した段階で「オミナ」、老いると「オウナ」
8歳以上の男性は「ワラワ」となり、その後は「オトコ」で老いると「オキナ」


■双系
オジ・オバといった親族呼称に古代は父方、母方の区別がない
古代は夫婦別姓で妻は出自氏姓を変更しない
ツマ 一対の男女として安定した関係にある言葉なので夫にも使われた


■少子部連(ちいさこべのむらじ)
雄略6(462)年、国内の蚕(コ)を集めることを命じられたスガルが若子を集めてしまい。集めた若子を養うことが命じられ少子部連の姓をたまわる。


日置(へき)、子部、車持、笠取、鴨の5つの氏族は主殿寮に殿部として奉仕(清掃、灯火の管理など)


■感染症
人間が畜群を管理することで麻疹(犬)、天然痘(牛)、インフルエンザ(水禽)、百日咳(豚や犬)が人間に


■律令制の崩壊
戸籍の不実記載が増え実態と乖離。10世紀の延喜年間になると班田の実施を放棄し戸籍に基づく人身別課税から課税対象を土地に転換。
帳簿による管理システムが解体し国司が大きな権限を手に入れることになる。

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