大江戸の娯楽裏事情
【書 名】大江戸の娯楽裏事情
【著 者】安藤優一郎
【発行所】朝日新書
【発行日】2022/7/30
【ISBN 】978-4-02-295181-6
【価 格】790円
■富突(宝くじ)
もともとは箕面のお寺が始めましたが、だんだん自社整備の資金獲得に目的が変わってきます。江戸時代になると幕府の許可がいるようになります。幕府にしたら修復費の負担から逃れられます。ただし1枚が最低5千円ほどしたので影富という公認されていない札を庶民は買いました。こちらは一銭、二銭程度で買えました。富突には検使として寺社奉行の役人が会場に赴きましたが、この役人の奉公人が門前で影富をしていたこともありました。
基本的に博打などで禁止を考えますが、遠山の金さんは町奉行の同役だった鍋島直孝と連名で老中に厳しくすると景気がわるくなり、人々の生活も苦しくなると上申しています。
■ダイナミックプライシング
吉原では春の花見、夏の玉菊燈籠、秋の俄(にわか)という特別イベントをしていましたが料理や祝儀の料金は倍になっていました。吉原で生まれたのが蔦谷重三郎。吉原大門口で書店を創業し、吉原細見というガイドブック販売からスタートします。やがて日本橋の通油町に進出します。
■寄席
16~28文(かけそば16文ぐらい)ほかに下足札代(4文)、座布団代(4文)が必要。昼は13~16時、夜は19~22時まで
■タレントショップ
歌舞伎俳優が始めたのが油見世という化粧品店。舞台が休みの時は役者が店に出るのに、もう一つ売れました。
■町入能
幕府が保護したのが能で将軍と一緒に町民5千人も江戸城に招待されました。午前、午後に2500人づつです。この日は無礼講で将軍の登場に、親玉!成田屋!という声がかかりました。町民は傘1本持っていくことが通例で、家光の時に雨が降ったので町人に傘を与えた所から慣例になりました。
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