« 2022年5月 | トップページ | 2022年7月 »

2022/06/29

amazonが成長し続けるための「破壊的思考」


 【書 名】amazonが成長し続けるための「破壊的思考」
 【著 者】星健一
 【発行所】扶桑社新書
 【発行日】2022/5/1
 【ISBN 】978-4-594-09166-8
 【価 格】920円


■アマゾン
2000年11月1日に日本でのサービスを開始。最初は世界最大のオンライン書店。1995年に創業し現在は21ケ国でビジネスを展開。ガレージからスタートしたのでシアトル本社にはガレージにあったドアのパネルをデスクにしたというエピソードから、社員のデスクの多くがドアのように作られている。


■AWS
アメリカのサンクスギビングデー(感謝祭)やクリスマスなど、わずか年数回のアクセス集中時のために抱えていたサーバーの余裕スペースを他に活用できないかという発想からスタート


■シングルディテールページ
50社が出していると商品ページは1枚だけで送料を含めた価格で並べ替えされて表示されます。アマゾンは全体が一つのストアで販売事業者それぞれにストアを持たせている概念がなく、買い物したショップからダイレクトメールが届くこともない。


■アマゾンの箱
需要予想にもとづいて封筒や箱の大きさ別にラインが組まれている。需要予想通りだと商品サイズと箱のサイズが一致するが、需要予想がはずれると小さな商品が大きな箱で届くことになる。


■1 on 1
マネージャには1週間に1回30分程度の 1 on 1 という部下との定例ミーティングが義務付けられている。


■レベル
1~2 倉庫などで出荷にあたる派遣社員、契約社員
3以上が正社員 新卒は4で6からがマネージャー
7 シニアマネージャー
8 ディレクター
10 9がなくバイスプレジデント
11 シニアバイスプレジデント ジェフ・ベゾスのレポートライン(直属)として日常的にやりとり
12 ジェフ・ベゾス
アメリカ本社の経営会議メンバーはレベル10と11で構成


■Day One
毎日が最初の一歩を踏み出す日。Every Day is stille Day One(毎日が常に1日目)
ジェフ・ベゾス-いつかアマゾンもDay2になって倒産する。アマゾンが顧客ではなく自身に注力しはじめたら倒産する
Day2とは社内の官僚的なプロセス、肥大化した縦長の組織など、いわゆる大企業病


■頑張るだけじゃだめ、メカニズムだけがうまく事を動かす
Good intention dosen't work,only mchanisum works
必要と認められた「仕事」は細部にいたるまでシステムに置き換えて、メカニズム化、自動化する
Andon Code(アンドンコード)カスタマーサービスで同一の問題が連続、重複して起きたらAndon Codeをクリックして商品販売を止める

| | コメント (0)

2022/06/26

すごいタイトルマル秘法則

 【書 名】すごいタイトルマル秘法則
 【著 者】川上徹也
 【発行所】青春出版社
 【発行日】2022/5/15
 【ISBN 】978-4-413-04649-7
 【価 格】1000円


■組み合わせられることのない単語を組み合わせる
 嫌われる勇気 空 飛ぶタイヤ ざんねんないきもの辞典
 ホームレス中学生 題名のない音楽会



■タイトルの前半と後半がまったくあわない言葉を組み合わせる
 おいしい生活 ココロも満タンに カゼは社会の迷惑です 
 諸君・学校出たら、勉強しよう。


■やさしい言葉と難しい言葉を組み合わせると印象に残りやすい
 ドラゴンクエスト


■数字は奇数
 人は見て目が9割


■タイトルには「ん」をいれる
 まんてん マッサン リボビタンD


■分かりやすい邦題
第三者接近遭遇 → 未知との遭遇
魔法にかけられた → 奥さまは魔女
ミッション・インポッシブル(実現不可能な任務)→スパイ大作戦

| | コメント (0)

2022/06/23

空白の日本古代史

 【書 名】空白の日本古代史
 【著 者】水谷千秋
 【発行所】宝島社新書
 【発行日】2022/6/24
 【ISBN 】978-4-299-03027-6
 【価 格】1100円


■米
弥生時代の当初は米をあまり食べなかったようで穀物食でできる虫歯の発生が縄文とあまり変わりませんでした。弥生中期頃からコメを食べ始めたようです。


■纏向遺跡
明治維新で薩長土肥が相乗りして連合新政府を作りましたが、初代の大和朝廷も同様だったようです。


■雄略天皇(ワカタケル)
埼玉ー稲荷山古墳鉄剣、熊本ー江田船山古墳鉄剣の銘文が出たため、統治機能が登場していたようです。
記紀に一言主伝説が出てくるため葛城氏を服従させた逸話だったようです。


■倭の五王
高句麗の南下によって朝鮮南部の権益を巡り衝突する中、宋に遣いを送り軍事的優先権の承認を得ようとしましたが、結局はうまくいかず、朝鮮から多くの渡来人が逃げてくることになります。


■継体天皇
ひいおじいさんのおじいさんが同じぐらいの親戚です。継体天皇の出自については上宮記に書かれていたようで、この上宮記が釈日本紀に引用されていて、古代から知られたことだったようです。


■国造(くにのみやつこ)
自分の領地を献上して、あらためて大王から与えらる形となり、まさに国譲りの形でした。


■和爾氏
大和国の和爾を本拠とし春日氏、大宅氏、粟田氏、小野氏、柿本氏などが同族です。このなかで春日郷の春日氏が本宗を継いだようです。


■帰葬
婚姻した女性は里に帰って埋葬されました。

| | コメント (0)

2022/06/18

四畳半タイムマシンブルース

 【書 名】四畳半タイムマシンブルース
 【著 者】森見登美彦
 【発行所】角川文庫
 【発行日】2022/6/25
 【ISBN 】978-4-04-111986-0
 【価 格】640円


下鴨幽水荘を舞台に四畳半シリーズが展開されます。今回のテーマはタイムマシンで、あいかわらずのハチャメチャですが伏線が見事に回収されていきます。

| | コメント (0)

2022/06/15

戦国ラン

 【書 名】戦国ラン
 【著 者】黒澤はゆま
 【発行所】インターナショナル新書
 【発行日】2022/06/12
 【ISBN 】978-4-7976-8102-4
 【価 格】880円


■大坂夏の陣
鵜川宗宥(毛利勝永の先鋒 浅井周防守の家臣)が大坂夏の陣後に体験話をしていた時、東軍に属していた侍がいて、鵜川が打ち取ったのは本多出雲守(忠朝)という話に。本多忠朝は本田忠勝の次男で上総大多喜5万石の藩主。忠朝の兄である姫路15万石城主の本多忠政の耳にも、この話が入り、調査が行われ争った場所も絵図で残されました。毛利勝永は結局、2名の大名を倒し、2名の大名を重傷にさせ怪我が元に死ぬことになり、4名の大名を倒したことになります。本田忠朝は大坂冬の陣で家康から叱責されており、名誉挽回の意味もあって突出したようです。


松本忠直(家康の息子)が八尾・若江の戦いで軍令を守って味方を助けなかったことから家康が「朝寝でもしておけ」と叱責。そこで翌日は軍令を無視して宿陣した四条畷から西に進み天王寺を目指します。奈良街道、熊野街道、庚申街道を味方が北上しているところを横合いから突っ込むことになります。これが西軍には挑発しているようにみえたようですが、その以上に徳川軍が大混乱になりました。


東軍の進軍がグチャグチャになったため家康は熊野街道ではなく庚申街道を通って台地の東の麓から駆け上がりました。毛利勝永にも家康の旗印が見えたはずで、西軍では熊野街道をすすむ家康を迂回した明石全登が奇襲する計画ですが破綻したことになります。そこで毛利勝永は和気清麻呂の堀を超えて家康本陣に突撃を開始します。混戦になった模様で真田信繁と家康が激突したのは四天王寺のすぐ南にある庚申堂。つまり堀あたりではと大久保彦左衛門の「三河物語」などから本書では推測しています。


■石川丈山
詩仙堂で有名ですが枚岡からたった一人で西に向かい玉造口へ攻めかかります。首をあげて一番槍を主張しようと徳川秀忠のもとへ行くと「そもそも軍法違反だ」と叱責されてしまいます。


■本能寺の変
侍の報告書といえば「二つめの谷」など、どこを起点にした谷などを書かずに思いついたような報告ばかりのなか、明智光秀はしっかりと分かりやすき報告書を書いており、信長が「現地を見ているようだ」と評価していました。


■沓掛
街道沿いの峠の麓の地名。坂道がはじまるので沓を変える場所という由来です。


■一向宗
三好元長(三好長慶の父)の勢力拡大を恐れた細川春元が一向宗をたきつけて自害に追い込みます。この一向宗は先鋭化して細川春元も制御できず興福寺の17の坊を焼き払ったりします。脅威を覚えた細川春元は法華宗と組むことになります。法華宗の幹部は土倉(高利貸し)も多く、一向宗による徳政一揆を恐れていて一向宗の本拠地であった山科を襲います。法華宗だけでなく延暦寺、将軍足利義晴、六角定頼も加わりました。


石山本願寺との戦いで窮地に陥った天王寺砦(月江寺)を助けに若江城から信長が助けにいきますが、萱振環濠、久宝寺環濠などを避けて進み、住吉から北上しました。


■平野
坂上田村麻呂の次男・広野麻呂の荘園からスタート。信長と本願寺は正親町天皇の勅命講和で幕をとじますが、裏方で尽力したのが広野麻呂の子孫である末吉勘兵衛利方という人物でした。


■桶狭間の合戦
中島砦から50騎あまりで突撃したなかに信長の武将で熱田大宮司の千秋季忠がいて戦死。信長は千秋家で3人も戦死者が出ているので、子孫に刀とともに野並村を与え、以後は神職に専念するように伝えます。

| | コメント (0)

夢をかなえるゾウ0

 【書 名】夢をかなえるゾウ0
 【著 者】水野敬也
 【発行所】文響社
 【発行日】2022/5/24
 【ISBN 】978-4-86651-497-0
 【価 格】1,680円


今回はガネーシャがなぜ人間の夢をかなえるのか、その理由も出てきます。


■渋沢栄一
夢なき者は理想なし。理想なき者は信念なし。信念なく者は計画なし。計画なき者は実行なし。実行なき者は成果なし。成果なき者は幸福なし。ゆえに幸福を求める者は夢なかるべからず。

| | コメント (0)

2022/06/11

ここまで解けた縄文・弥生という時代

 【書 名】ここまで解けた縄文・弥生という時代
 【著 者】山岸良二
 【発行所】KAWADE夢新書
 【発行日】2022/05/20
 【ISBN 】978-4-309-50436-0
 【価 格】890円


■縄文土器
モース博士が大森貝塚を発掘し、発掘調査報告書を英文で書きますが土器群を「コードマークドポタリー」(縄・ひもつき土器)と名づけ、これが縄文土器という名前で定着しました。


■埋蔵文化財センター
バブル経済崩壊の後、埋蔵文化財センターの80%がなくなり、2000年代になると民間の発掘会社ができ発掘を請け負うようになります。2005年には業界団体である日本文化保護協会ができます。その代わり自治体の発掘力が弱まり補助金不正事件なども発生するようになります。


■安満(あま)遺跡
弥生前期の水田跡が9000平方メートル以上が発見されています。大洪水があり水田がパックされて残り2018年に発見されました。日本で初めて集落&水田&方形周溝墓がセットで見つかりました。


■10進法
福岡で弥生時代の権(けん 重さをはかる分銅)が出土し、朝鮮半島で見つかった権の3倍、6倍、20倍で10進法が用いられていたことが判明しました。


■観光考古学
吉野ケ里遺跡、三内丸山遺跡など遺跡が集客できるようになりました。吉野ケ里遺跡には260万人もの見学者で一人が千円のお土産を買うと、それだけで26億円の経済効果になります。

| | コメント (0)

2022/06/09

まんがと図解でわかる統計学

 【書 名】まんがと図解でわかる統計学
 【著 者】向後千春
 【発行所】宝島者新書
 【発行日】2021/05/24
 【ISBN 】978-4-299-01608-9
 【価 格】900円


記述統計学-データ全体から分析、推測統計学は一部データをサンプリングして行うなど学園祭の模擬店をケースとして分かりやすく統計が学べます。

| | コメント (0)

2022/06/05

日本史を疑え

 【書 名】日本史を疑え
 【著 者】本郷和人
 【発行所】文春新書
 【発行日】2022/05/20
 【ISBN 】978-4-16-661360-1
 【価 格】840円


■ヤマト フランチャイズ
大和政権の冊封体制に組み込まれると技術指導を受けて前方後円墳を造ります。そして支配下の人々や周囲の豪族に見せることでブランドになります。フランチャイズのような仕組みでした。


■大宝
最初の元号は「大化」と言われていますが、途中で使われなくなり今に続く元号の始まりは文武天皇時代の「大宝」になります。


■壬申の乱
大海人皇子の所領が美濃にあり、多品治(おおのほんじ)に命じて不破で東山道を封鎖させます。多品治の子供が太安万侶という説があります。大友軍は西国で軍勢を集めざるをえませんが白村江の戦いのダメージを受けていることもあり兵力集めに苦労します。


■班田収授法
6歳になると良民に田を与えましたが、当時の戸籍をみると女性だらけの集落があり、戸籍を偽っていたようです。班田収授法の実態は取れるところから税をとる感じです。。


■後三条天皇の荘園整理令
藤原摂関家に荘園が集まっていましたが大打撃を与えたのが荘園整理令。記録所を設置して対象を摂関家や大寺社にまで広げ、正しくないと判定した荘園を没収します。荘園を運営する在地領主にとっては摂関家や大寺社も頼りにならないことになり上皇に寄進することになります。白河上皇は自分が建てた寺の寺領として寄進を受け莫大な富になりました。いわばトンネル会社です。これが院政を支えることになります。


■承久の乱
朝廷の権威がおちたために改革を実施します。おれが徳政で九条道家が行ったのが「雑訴の興行」、一般の土地トラブルの解決です。法の知識や文書処理能力といったソフトパワーを使い、中級の貴族でできるやつを登用しました。


承久の乱の後、西国に領地をもらった御家人は貨幣経済に巻き込まれてしまいます。陶器や茶道具などを買うにはお金がいるため土地を担保に金を借ります。これが徳政令につながりますが、ますます御家人を苦しめることになります。


■人口
600年ー飛鳥時代 600万人
1600年-1200万人
幕末-3000万人 江戸時代の生活は格段によくなったようです。

| | コメント (0)

2022/06/04

日本史サイエンス弐

 【書 名】日本史サイエンス弐
 【著 者】播田安弘
 【発行所】講談社ブルーバックス
 【発行日】2022/05/20
 【ISBN 】978-4-06-528082-9
 【価 格】1000円


■翡翠
フォッサマグナの西側の北端にある糸魚川ではフォッサマグナによる圧縮と日本海の海水による冷却で翡翠が生まれました。この翡翠が朝鮮半島の鉄と交換するための交易品となります。日本海側ルートを通じて半島に運ばれました。ところが弥生時代中期の5~6世紀になると中国でガラスビーズが登場し翡翠は使われなくなっていきます。1938年に糸魚川で翡翠が見つかるまで忘れられた存在になりました。


■半島との航路
釜山から対馬の韓崎に到達し、そのまま南へ向かうと対馬海流にのって山陰の益田や浜田にすすみます。三瓶山や大山が目印になりました。九州から出発する場合は唐津や平戸から出て壱岐に到達し、対馬経由で半島にわたります。


瀬戸内海は静かな海というイメージですが、そんなことはなく平清盛が瀬戸の開削と神戸港の整備をしてから一般的に使われるようになります。ただ弥生時代に水先案内した島が発見されていて、瀬戸内コースも一部では使われていたようです。日本海ルートが中心と考えると円山川をさかのぼって豊岡から上陸して姫路を目指すコースが有望です。アメノヒボコ伝説もあります。


■247年3月24日
卑弥呼が没した年に皆既日食が起きましたが、日中に起きた可能性が高いのが九州。大和は日没後だったようです。魏志倭人伝に邪馬台国は7万余戸と記載されています。1戸に4人住んでいると約28万人になります。弥生時代の日本の人口は約59万人ですので半数が邪馬台国に集中していたようです。


■鉄甲船
信長の鉄甲船が有名ですが高木文書(美濃在住の豪族)に船を鉄板で囲んで防御力をあげた船の絵が見つかり、どうも実在していたようです。大坂冬の陣で九鬼守隆が大坂城へ鉄砲を撃ちかけるのに使ったという記録もあります。


■小西行長の行軍
文禄の役で小西行長が釜山から漢城府まで19日で到達し1日あたり24km移動した記録がありますが、中国大返しなみのスピードを異国で実現したことになります。一番隊は1万8800人で一人あたり1日20個のおにぎりがエネルギーで必要です。約20日分で800万個のおにぎりが必要ですが、どうやって調達したのでしょうか。秀吉の朝鮮出兵ですがスペインが植民地化を考えていたため、対抗できる力があることを示したという理由が近年、注目を集めています。


■日本海海戦
バルチック艦隊を運用するには石炭が必要ですが問題は補給です。日英同盟を結んでいたので英国がおさえていた港は使えませんでした。また長い航海でフジツボなどがつき速度低下になります。途中の港にドッグに入ることも英国の影響でできずハンディーをかかえて日本海に向かうことになります。

| | コメント (0)

« 2022年5月 | トップページ | 2022年7月 »