戦国日本の軍事革命
【書 名】戦国日本の軍事革命
【著 者】藤田達生
【発行所】中公新書
【発行日】2022/03/25
【ISBN 】978-4-12-102688-0
【価 格】840円
■鉄砲伝来
天文12年(1543)に種子島に伝わったと言われています。天文19年には備前日比島付近を航行しているときに海賊と遭遇し鉄砲で応戦したという記事があり、西日本で広まるのが早かった模様。弾には鉛が使われ、安くて比重が大きいのが利点でした。ただし輸入に頼らざるをえず武田氏は悪銭を北条氏は梵鐘などを原料にして銅玉や鉄玉を使わざるをえませんでした。武器としての能力が織田などと違っていました。
■甲賀・伊賀
たくさんの方形城郭が造られましたがお互いの利害状態の対立が原因です。ただし傭兵で外へ出ていっている間に襲われないよう紛争解決システムが出来上がっていましたが信長らの天下統一とは目指すものが違っていました。
■安宅船
物資輸送に便利で藤堂高虎が今治城から津城まで日本丸に城門などを分解して家臣とともに運びました。
■石高制へ
天正8年(1580)占領地を検知し領地高を計算。城割で抵抗拠点をつぶします。中世以来の一所懸命という領主権をなくし転勤を可能にします。大名や家来は移転しても百姓はそのままで移動しません。また年貢は石高制で数値化し帳面に記載するようになります。また信長時代から枡の統一がはじまり秀吉の京枡で統一が完成します。筒井順慶には筒井城を城割するように命じ、郡山城を預った形にします。信長の支配地域では関銭や制札を求める銭を禁止します。
太閤検地では奥羽仕置きが終わった天正19年に全大名から郡絵図と御前帳(検地帳)を集め秀吉は後陽成天皇に提出をします。国土領有権を天に返すという儀式でした。秀吉が委任されてこの国土領有権を預かることになります。
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