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2021/10/30

無理ゲー社会

 【書 名】無理ゲー社会
 【著 者】橘玲
 【発行所】小学館新書
 【発行日】2021/08/03
 【ISBN 】978-4-09-825400-2
 【価 格】840円


■リベラリズム(自由主義)
自分らしさ-わたしが自由に生きるのなら、あなたにも自由に生きる権利がある
メリトクラシー(ヤング) 誰もが自分らしく生きられる社会なら、身分のせいにできず成功も失敗もすべて自己責任になる
有能な者に魅力を感じ、無能な者を避けるよう進化の過程で設計されている


■学歴、資格、経験
本人の努力によって向上できるという前提はきれいごとで高い知能は子どもに遺伝する


■脳のスペック
一人一人の個性を見分ける-50人ほどまで
顔と名前が一致する-150人ほど


■OECDの国際成人力調査PIAAC
・日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない
・日本人の3分の1以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない
・パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割しかいない
・65歳以下の日本の労働力人口のうち、3人に1人がそもそもパソコンを使えない


・先進国の成人の48.8%はかんたんな文章がよめない
・先進国の成人の52%は小学校3~4年生以下の数的思考力しかない
・先進国の成人のうちパソコンを使った基本的な仕事ができるのは20人に1人(5.8%)しかいない


■陰謀論
自尊心を少しでも高めようとし、できなければ自尊心が傷つくことをなんとしてでも避けようとする
ささいな批判に傷ついたり激高して攻撃的になってしまう
アメリカー黒人をバカにしていた低学歴の白人がある日、自分が忌み嫌っている姿を鏡で見ることになる。努力して成功を目指すのが無理なら現実を否認して自分の認知を変えることになる


■上級国民
知識社会・評判社会において「自分らしく生きる」という特権を享受できる人たち
下級国民は「自分らしく生きる」という社会からの強い圧力を受けながら、そうできない人たち

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DX時代に考えるシン・インターネット

 【書 名】DX時代に考えるシン・インターネット
 【著 者】村井純、竹中直純
 【発行所】インターナショナル新書
 【発行日】2021/08/11
 【ISBN 】978-4-7976-8080-5
 【価 格】800円


■ITとICT
情報通信省ではなくデジタル省と言う名前したのは絶妙です。ITをすすめる経産省とICTをすすめる総務省が俺たちの仕事を取り上げられるのかと警戒されるのを防げます。


■GPSの価格
1995年にGPSの実験をした時にGPS1個の価格は約35万円で1500台のタクシーに取り付けて実験。しかも弁当箱2個ほどの大きさでした。


■インターネットの多言語化
最初は英語で使っていましたが、すぐにローマ字となって日本語を使いたいという意見ばかりになり、インターネットの多言語化がすすむことになります。


■エキスポ 1996年
ネタの一つが坂本龍一のインターネット生中継。武道館地下の控室からケーブルを出してパラボナアンテナで衛星を経由してSFCにマルチキャストにして送信。世界中で150人ほどが視聴。97年にツアーではステージのバックにボタンを押すと「f」の字が表示されるようにして、やがてコメントも表示できるようになり「にこにこ動画」の始まりでした。

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2021/10/25

マンガでわかる考古遺跡ワーク・マニュアル

 【書 名】マンガでわかる考古遺跡ワーク・マニュアル
 【著 者】今井しょうこ
 【発行所】創元社
 【発行日】2021/09/20
 【ISBN 】978-4-422-20166-5
 【価 格】1,400円


遺跡発掘をしているところをたまに見るのですが、どんな人たちが関わっていて何をやっているかについてマンガで解説しています。作業に入る時は製造業と同じように「今日もご安全に」と声を掛け合っています。


■考古学の元祖は水戸光圀
元禄5年(1992年)に栃木県の侍塚を発掘し、記録、復元、保存まで行っています。本格的調査は大森貝塚を発見したモースからになります。


■レジメルト
形が変わっても元の特徴が受け継がれていること。土をいれる箕は、もともと竹やワラで編まれていましたがプラスチックになっても自然素材でできていた頃の模様がついています。

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2021/10/23

江戸の旅行の裏事情

 【書 名】江戸の旅行の裏事情
 【著 者】安藤優一郎
 【発行所】朝日新書
 【発行日】2021/10/30
 【ISBN 】978-4-02-295142-7
 【価 格】810円


■宿泊料
かけ蕎麦16文(400円ほど)


旅籠1泊2食 上宿172~300文、中宿148~164文、下宿107~140文
      2,700円~7,500円ほど
木賃宿(食事なし) 50~60文(1,500円ほど)


浪花組ー客引きがひどいので良質な旅籠屋を登録


■ガイド料
江戸の町案内 250文(6000円) 1グループ単位


■徳川吉宗
桜シーズンは上野への集客が多く、将軍の墓所がある寛永寺でも騒ぎとなっていた。そこで飛鳥山、隅田川堤に植樹して分散


■吉原
享保6年(1721)-8171人中、遊女は2105人で飲食業を中心とする商人も多かった


■参勤交代
コストカットするために一日の歩行距離を稼ごうと朝早くに出立 
佐賀藩と薩摩藩の強行軍が悪評
「人のわるいは、鍋島、さつま 暮れ六ツ(午後6時)泊りの七ツ(午前4時)立ち」


■シュリーマン
トロイヤ遺跡発掘の前に世界旅行をしており幕末の横浜にも滞在。ちょうど徳川家茂の上洛の話があり幕府が指定した見学地から見ている記録が残っています。

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倭国 古代国家への道

 【書 名】倭国 古代国家への道
 【著 者】古市 晃
 【発行所】講談社現代新書
 【発行日】2021/09/20
 【ISBN 】978-4-06-525791-3
 【価 格】1100円


■日下
仁徳天皇の子供が大日下王、若日下女王で王族が住む居地が河内の日下にあったようです。


■吉備
白猪(しらいの)屯倉-蘇我稲目が吉備に赴き差配を行っている。


■播磨
天日槍命(あまのひぼこのみこと)と伊和大神が揖保川流域で争い勝利を収めた模様

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2021/10/16

戦国合戦のリアル

 【書 名】戦国合戦のリアル
 【著 者】鈴木眞哉
 【発行所】PHP文庫
 【発行日】2021/10/19
 【ISBN 】978-4-569-90165-7
 【価 格】940円


■兵種
正確なところは分かりませんが永禄5年(1562年)~天正6年(1578年)頃の武田家


槍 46.3%、騎馬 12.1%、持槍 11.7%、弓 10.3%、鉄砲 10.3%
で騎馬の割合でいうと上杉家の方が多く、武田の騎馬軍団というのは本当かどうか分からない


書状に書かれた死傷者などはいいかげんなもので信長自身も本願寺との戦いで雑賀孫一などを討ち取ったなどと、あちこちに偽情報を流しています。


■飛び道具
鉄砲兵の比率が高くなるのは関ケ原の合戦の頃からで、朝鮮出兵によって集団密集で戦う明軍を相手にし、薩摩の島津義弘は槍なんか役に立たないので鉄砲を送れと言っています。戦国時代を通じて一番効果的だったのが弓だったようです。


鉄砲ー沖縄では火矢という鉄製の管を束ねた鉄砲の原型のようなものを使っていました。応仁文明の乱の頃には京都でも鉄砲らしきものが使われていたようです。戦闘で華美な衣装をつけるのは鉄砲の硝煙のなかで同士討ちを避けることと武功を認めてもらうことにありました。


■青侍
平安時代後期以降、摂関家などに仕えた下級職員が侍身分だと六位であることが多く、六位は青い色の上着を着ていたことから未熟な者や身分の引く者という意味をさすようになります。


■指物
どこの軍か識別するための旗ですが東の方から始まったようです。秀吉の九州攻めで鍋島直茂が出陣した時に指物を指す受筒を知らなかったので縄で結んで背中に背負ったりしていたりしていました。


■行進
出陣する時などに行列を組むことはなく、信長軍では几帳面な明智光秀が改めるようにしました。


■安濃津城の戦い
関ケ原の戦いの前哨戦。記録からみると鉄砲疵54.8%、槍疵31.1%、矢疵13.7%で刀疵はわずか0.4%。白兵戦などはなく、富田信虎の妻が夫を助けるために出陣した話などはマユツバのようです。

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2021/10/12

新聞記者、本屋になる

 【書 名】新聞記者、本屋になる
 【著 者】落合博
 【発行所】光文社新書
 【発行日】2021/09/30
 【ISBN 】978-4-334-04561-6
 【価 格】940円


58歳で新聞社を辞めて書店経営をはじめます。経験はなかったですが、いろいろと下調べをし、色々なお店に実際にノウハウを聞きにいったりして準備万端です。2016年からは「2017年、”本屋”を始めます。」と印刷した名刺をもって回っています。読書が好きな人にとっては本なんて読んでいる時間はないので本屋はおすすめしないそうです。


■古本を買い取る相場
古書善行堂に聞きに行くと、自分が売りたい金額の1~2割で買い取っていると店主に教えてもらいました。問題は売値が思い浮かぶかどうか、古書を扱うのはあきらめ新書を返品なしで仕入れることになります。仕入れルートは子どもの文化普及協会(クレヨンハウスの関連会社)、八木書店、トランスヴューなどです。1000円の本だと買取の利幅は300円、返品ありだと200円になります。


■書籍・雑誌の売上
1996年(ピーク時) 2兆6564億円 → 2020年 1兆2237億円 6割減少


■投資
初期投資は600万円。運転資金200~300万円で1年ほどは本屋を続けることができる。本は毎月400~500冊ほど売れ、他にイベントやカフェなどで月80~100万円。年商は1000万円を超えても経費がかかるので純利益は数十万円ほどになります。

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2021/10/09

超入門ブロックチェーン

 【書 名】超入門ブロックチェーン
 【著 者】森川夢佑斗
 【発行所】MdN新書
 【発行日】2021/08/11
 【ISBN 】978-4-295-20194-6
 【価 格】891円


サトシ・ナカモトの論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」からスタートしたブロックチェーンです。ブロックチェーンというと暗号資産のイメージがありますが、本質は不正を許さないメカニズムであり、いろいろと用途が拡がっています。


リーマン・ショックの後に論文が発表されましたが最初に刻まれたトランザクションには「ザ・タイムス 2009年1月3日 英財務大臣が銀行救済のため二度目の公的資金注入の瀬戸際にいる」という趣旨の文章が刻まれており、法定通貨に対するアンチテーゼとして生まれたようです。


お金とは「誰かが受け取ってくれることを前提に流通する引換券」のようなもの。「今日の約束が明日果たされることをお互いに信用する」ことから貝殻が最初の通貨となりツケという信用取引の考え方ができます。約束や信用を通じて「今、目の前にないものを交換する」というところからスタート。

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教科書に載せたい日本史、載らない日本史

 【書 名】教科書に載せたい日本史、載らない日本史
 【著 者】河合敦
 【発行所】扶桑社新書
 【発行日】2021/09/01
 【ISBN 】978-4-594-08931-3
 【価 格】880円


■遣唐使の答礼使
遣唐使は中国に対する朝貢外交でしたが国内向けには対等外交ということにしていました。ですので唐から使節を派遣したいという話は必死で断っていました。つまりダブルスタンダード外交を展開していました。


■お歯黒
平安末期は朝廷で使われ平氏もお歯黒をしていたため源氏との戦いで目印に使われていました。鎌倉時代になると下級武士にまで広がり、北条泰時が武士のお歯黒を禁じたりしています。江戸時代になるとなぜか既婚の女性だけになっていきます。


■鍋島直正
江戸時代の感染症といえば天然痘。佐賀藩藩主で牛痘苗を手に入れ、領民の乳児に接種を行います。領民が忌避しないよう藩主の息子にも率先して接種することで藩に広まりました。


■江戸の無血開城
幕末、西郷隆盛と勝海舟の会談が有名ですが、勝海舟はアーネストサトウを通じてイギリスのパークスと接触していました。江戸が攻撃されると最大の貿易国であるイギリスにとっては横浜の損害が無視できません。そこで討幕派を支援していたパークスは江戸総攻撃反対の援護射撃を行います。


■日露戦争
ロシアとの講和仲介をしてくれたのがアメリカのルーズベルト大統領でした。戦後、ロシアが南満州の利権を日本に譲った場合、日本はアメリカと共同で満州の鉄道を経営する協定(桂・ハリマン協定)を結んでいました。ところが日本は土壇場で約束を反故にして単独経営にしてしまいます。アメリカで排日運動が起きるきっかけになります。


■越後高田藩 榊原政令
莫大な借財がある藩の藩主となり、まずお国入りで江戸から高田まで300キロを草履で歩きとおします。また内職の奨励や殖産興業政策を行います。その一環が赤倉温泉の開発。泉源から7キロ離れたところに500本の大竹を組み合わせて温泉をひきます。泉源は山伏の修道場所でしたが藩主が掛け合い迷惑料を払うことで無事に温泉を確保。やがて温泉宿も整備され藩が運営する温泉となります。やがて民間の温泉組合へと引き継がれます。

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2021/10/02

江戸のお勘定

 【書 名】江戸のお勘定
 【著 者】大石学
 【発行所】MdN新書
 【発行日】2021/8/11
 【ISBN 】978-4-295-20195-3
 【価 格】891円


■塩原屋太助
本所相生町の炭屋 俵単位で量り売りだったのを金額に応じて量り売る商売を始める
それでも炭を買えない人向けに炭の粉などを丸めた炭団を発明して販売


■チリンチリンの町飛脚(風鈴をつけて走った)
四つ時(午前十時頃)に日本橋人形町で書状を回収し浅草御蔵前まで24文(720円)、品川新宿まで50文(1500円)
牛込から九段坂まで32文(960円)


■鰻丼
歌舞伎の興行主だった大久保今助の発明
故郷に帰る途中、船で食べるために冷めないよう暖かいご飯の上に蒲焼を乗せる


■居酒屋
神田鎌倉河岸にあった豊島屋が発祥。角打ちのようなスタイルで田楽(1本2文 60円ぐらい)を酒と一緒に出す。


■商品券(料理切手)
大坂の高麗橋3丁目にあった虎谷伊織という菓子屋。プレゼント需要が生まれたのが料理切手で、持っていくと饅頭が受け取れる仕組み。


■半畳をいれる
芝居の升席に7人まで入ることができる。敷物は半畳に切ったもので、役者がうまくないと「ひっこめ!」と敷物が舞うことになり、野次ることを「半畳をいれる」となります。


■万年青(おもと)バブル
文化・文政年間には1鉢百両(1200万円)、なかには千両を超えるものもありバブルに


■強請(ゆすり)
人足が担いだ籠を揺する行為が語源に


■二束三文
下駄をすげかえる商売があり、なかには鼻緒だけをすげかえることがあり2足で3文(90円)で、値段が安い意味の二束三文の語源となる。

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