日本の都市誕生の謎
【書 名】日本の都市誕生の謎
【著 者】竹村公太郎
【発行所】ビジネス社
【発行日】2021/06/01
【ISBN 】978-4-8284-2285-5
【価 格】1400円
■江戸以前の関東
関東平野は大湿地帯だったため昔の古道は江戸を避けていました。戦国時代、山口~伊豆半島、紀伊半島~能登半島まで木が伐採されて禿山ばかり。明治から昭和にかけても禿山で昭和初期の比叡山ケーブルは禿山の中を走っていました。広重の東海道53次でも禿山のような背景がところどころに書かれています。江戸を入府した家康が見たのが森林で、江戸を大改造することになります。
■上町台地
石山本願寺が籠城できた一つの理由が水の確保です。上町台地の南側から地下水流が流れ込んでいて井戸を掘れば飲み水が確保できました。
■重力による下水道システム
3.11で電源が止まってもも仙台の下水処理場は機能していました。ポンプを使用せず自然の重力だけで汚水を流すことができ、元々は伊達政宗の遺産でした。政宗がたぶん参考にしたのが今も現役で使われている太閤下水のようです。
■牛馬を家族にした日本
モンゴルなどでは牛を制御するために去勢して車を曳かせましたが、日本は家族のように扱ったためか去勢しませんでした。発情期の牛はちょっとした刺激で暴れだすため平安絵巻には暴走する牛車が描かれています。渇いた広い台地がないこともあり車が発達しなかったようです。
■三分の一堰
水争いをなくすために平等に三棟分する堰があり、信玄が造ったと伝わっています。
■災害が多い日本
陸面積で0.3%しかないのに巨大地震の20%が起き、活火山の10%が集中しています。
| 固定リンク
コメント