13歳のきみと戦国時代の戦の話をしよう
【書 名】13歳のきみと戦国時代の戦の話をしよう
【著 者】房野史典
【発行所】幻冬舎
【発行日】2020/10/20
【ISBN 】978-4-344-03689-5
【価 格】1400円
本のカバーが「本能寺の変」になっていますが、「最後の晩餐」をモチーフにしています。平易に戦国時代について語られていますが最新の説もはいっています。
■三方ヶ原の戦い
特徴は「一切ブレなかった家臣たちの理念」。”家を守り残すこと”が主眼で個人主義のため裏切りが当たり前だった戦国時代は珍しく三河武士は徳川家を守ることを理念にしています。三方ヶ原の戦いで絶体絶命となった家康を助けるために夏目吉信や鈴木久三郎は身代わりとなって討死していきます。
■刀狩り
秀吉で有名なのが太閤検地と刀狩り。刀狩りでは刀を中心に差し出させていますが槍や鉄砲はほどほどでした。目的は兵農分離で、身分をはっきりさせるために刀を持っているのが武士で刀を持っていないのが農民と明示するためです。
■正義
関ケ原で戦った光秀にも家康にも正義がありました。光秀は「家康は間違っているので味方になってよ」で家康は「仲間になったら領知あげるよ」です。家康は自分にも相手にもそれぞれ正義があることを前提で次の段階を呈示していました。ひとりよがりの正義を押し通すと破綻が最後に待っています。「義」は存在するけど「正義」はないというのは至言ですね。
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