戦国北条家の判子行政
【書 名】戦国北条家の判子行政
【著 者】黒田基樹
【発行所】平凡社新書
【発行日】2020/10/15
【ISBN 】978-4-582-85958-4
【価 格】880円
■納税通知書
税金をこれだけ納めなさいという通知書ですが戦国時代中期から始まっていたようです。永正15年(1518)に北条早雲が出した朱印状に領国の村落に関する税金について書かれています。自分から納付する形になっていますが古代は徴収で、代理人が暴力的に取り立てる形になり、これが問題になったため変わっていきました。ただし債務となると利率がかかるようになり日利8%という高利です。元亀2年(1571)に日利2%に修正されます。
■判子がはじまった理由
花押(サイン)を押すのが基本でしたが、誰に出すかが問題でした。本来は目上の人に出すべきものが家来に出すような時に花押ではなく印で代用するようになります。ここから判子文化が生まれていきます。
■目安
北条早雲が始めましたが下級役人の不正があった時には直接、訴えてきなさいと言うもので直轄地で行われました。これが制度化させて地域の城郭の城門に目安箱が設置されました。いろいろと審議し、双方を呼び出しますが出頭がないと無条件で敗訴となりました。目安箱というと徳川吉宗が有名ですが、こちらは個人の訴訟や政治的な意見もOKでした。
■現物納へ
貨幣経済が発達しましたが中国からの貨幣供給が止まったため撰銭問題になります。銭での納入が難しく現物納になっていきます。
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