座右の書「貞観政要」
【書 名】座右の書「貞観政要」
【著 者】出口治明
【発行所】角川新書
【発行日】2019/12/10
【ISBN 】978-4-04-082351-5
【価 格】860円
副題は中国古典に学ぶ世界最高のリーダー論。唐の基礎を作り上げたのが第二代皇帝、太宗・李世民です。貞観という稀にみる平和な時代に、臣下に権限を与え口出しをせず、臣下の諫言を歓迎しました。李世民は兄弟を殺し、父を幽閉して帝位につきましたが、これでは煬帝と同じです。そこで名誉挽回するために善政を敷くしかありません。これで実現したのが貞観の治です。
■易姓革命
徳を失った王朝が天から見放され王朝の姓がかわります。日本の天皇家に姓がないのは易姓革命論の影響かもしれません。
■上司も部下も組織を運営するための機能の一つ
上司は部下よりも人間として偉いわけではなく、チームで上司の機能を割り当てられているだけです。
■ロサダの法則
1回叱ったら3回以上ほめることが必要で、それ以上叱ってしまうと、人は自信を失ってしまいます。心理学者マーシャル・ロサダの研究成果です。
■書道
中国の冗談で地方視察に行く役人は書道の勉強をします。地方の役人から揮毫を求められ、書かれた文字を見て松竹梅で接待のランクを決めるからだそうです。
■遊牧民の十進法
1000人隊では100人隊長が10人いて、100人隊長の下には10人の10人隊長がいます。有能な隊長でも管理できるのは経験的に10人が限度と考えていました。
■人生意気に感ず
魏徴の言葉で、太宗を殺そうとしていた人物でした。「人生意気に感ず 功名誰かまた論ぜん」(人生は相手の心意気に感激して行動するもので、功績や名誉などは問題ではない)
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