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2018/12/29

図解 近畿の城郭5

 【書 名】図解 近畿の城郭5
 【著 者】城郭談話会
 【発行所】戎光祥出版
 【発行日】2018/9/20
 【ISBN 】978-4-86403-299-5
 【価 格】6,800円+税

城郭談話会・創立30周年を記念して出した本がようやく完結版しました。

1~5で滋賀県、京都府、奈良県、大阪府、兵庫県、和歌山県の950にわたる城郭が紹介されています。後半には所在確認ができる中世の城郭一覧が掲載されていますが、5,681もあります。1日1城毎日登っても15年以上もかかる計算となります。

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中華料理進化論

 【書 名】中華料理進化論
 【著 者】徐航明
 【発行所】イースト新書
 【発行日】2018/09/20
 【ISBN 】978-4-7816-8050-7
 【価 格】880円

街のいたる所で見かける中華料理。もちろん発祥は中国ですが独自の進化を遂げて日本に定着しました。今やGyouza(餃子)、ラーメン(日式拉麺)として輸出もされています。

■オープン型とクーロズ型
ラーメン屋さんは個人経営のお店やチェーン店がたくさんありますが、サンドウィッチは専門店は少なくパン屋や喫茶店でついでに出されるだけで、理由の一つが型の違い。ラーメンはスープ、麺、トッピングで成り立っていますが製法は公開されていないクローズ型。特にスープはブラックボックスになっています。これに対してサンドウィッチは、ほぼ製法がわかり自分でも簡単に作れるオープン型。面白い視点ですね。

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斎宮

 【書 名】斎宮
 【著 者】榎村 寛之
 【発行所】中公新書
 【発行日】2017/09/25
 【ISBN 】978-4-12-102452-7
 【価 格】920円

天皇の代替わりごとに占いで選ばれ派遣されるのが斎王で、住まいとしたところが斎宮です。飛鳥時代から鎌倉時代まで660年わたって続きました。

■斎宮
斎宮は方格地割になっていて一区画が120メートル四方で東西に七つ、南北に四つありました。区画の間の道路幅は15メートルで古代伊勢道の官道が9メートルでしたので、それよりも広い道路でした。平安時代には斎宮北路、斎宮南路があり南路は江戸時代の伊勢街道と重なっており、北路は発掘調査でわかり一部が再現されています。

■斎宮は斎藤さんの故郷
芥川龍之介の小説に「芋粥」があり、主人公は摂政・藤原基経の役所に勤務する40歳過ぎの小役人。腹いっぱい芋粥を食べたいという希望を言っていたところ、藤原利仁が領地の敦賀で食べさせてやると連れていってもらいましたが、大騒ぎの宴会のなかでの食事となり食欲が失せてしまい、芋粥が食べたいなと思っていた昔を懐かしむ小説です。

芋粥を食べさせてやるといった藤原利仁は武人で”りじん将軍”と呼ばれていました。この人の息子の一人が藤原叙用で、斎宮頭に任命されます。平将門の乱などの後で治安の問題から武人が任命されたようです。この藤原叙用が斎宮頭の藤原氏ということで斎藤氏を名乗ることになります。

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2018/12/22

日本史の新常識

 【書 名】日本史の新常識
 【著 者】文藝春秋
 【発行所】文藝春秋
 【発行日】2018/11/20
 【ISBN 】978-4-16-661190-4
 【価 格】800円

■日本書紀
本来、史書は紀だけでなく志、列伝、表でセットですが日本書紀が出来上がったところで藤原不比等が死んでしまったため力尽きてしまいました。

■貨幣経済
宋を滅ぼしたモンゴルで使われたのが銀と紙幣。大量の銅銭が余ったのでこれが日本へ輸出され、日本で貨幣経済が回りだします。沈んだ交易船から銅銭800万枚が見つかり当時の日本の全人口に1枚づつ配布できる量でしたので、相当な量が出回ることになります。日本は火山国だったので輸出に使われたが硫黄になり、火薬を作る材料となりました。元寇の目的の一つが硫黄の獲得ではという説もあります。

■壬申の乱の背景
白村江の戦いで倭国が敗退した後に起きたのが唐と新羅の戦い。唐は倭国に味方するように要請するために白村江の戦いの捕虜2千人を連れてきます。とりあえず近江朝廷は武器と軍需物資を渡して帰国させ、兵の徴兵をはじめます。この徴兵がすすんでいる時に大海人皇子が挙兵。関東で徴兵された兵を引き連れて近江朝廷を攻めます。

■戦には金がかかる
一人一日三合の米を食べるとすると一万人の兵では三万合(三十石)必要です。一石はだいたい150kgで三十石は4,500kg。お米1kgが500円として450kgは225万円となります。これが一日ですので一月だと6,750万円かかります。

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2018/12/16

大阪的

 【書 名】大阪的
 【著 者】井上章一
 【発行所】幻冬舎新書
 【発行日】2018/11/30
 【ISBN 】978-4-344-98522-3
 【価 格】800円

大阪といえば、おもろいおばちゃんが出てきて、知り合いとの話の最後にオチをつけるというイメージが先行しますが、もともとは「まいどワイド30分」というテレビ大阪の番組で商店街などで買物に来ていたおばちゃんたちにインタビューしたことがきっかけ。面白いおばちゃん達だけを編集して放映したので、大阪のおばちゃんは面白いというイメージが定着したようです。

食い倒れも本来の意味は食道楽がいきすぎて破産することです。コナモンのメッカと言われる大阪ですが船場の旦那衆をうならせるグルメの街という側面はあまり取り上げられずタコ焼きばかりとなってしまいました。

明治維新を推し進めるにはお金が必要ですが供給したのは大阪商人です。イメージ先行の大阪ですが本来の大阪はどんな街だったのかを解き明かしてくれます。

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サラリーマン、刑務所へ行く!

 【書 名】サラリーマン、刑務所へ行く!
 【著 者】影野 臣直
 【発行所】サンエイ新書
 【発行日】2018/11/15
 【ISBN 】978-4-7796-3784-1
 【価 格】880円

刑務所で人気があるのは北海道。刑務所に冷暖房がないのが基本ですが、さすがに北海道では凍死を防ぐため暖房があり、夏は涼しいし快適なんだそうです。なるほど。

一般的な刑務所と異なっているのが交通刑務所。交通事故などで相手が死んでしまった場合などに入ることになりますので犯罪者というよりは普通の人が収監されます。ですので塀もないそうです。他にも病人が入る医療刑務所があるなど、いろいろと知らない刑務所の世界について記載されています。

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2018/12/09

考える日本人

 【書 名】考える日本人
 【著 者】本郷和人
 【発行所】河出新書
 【発行日】2018/11/20
 【ISBN 】978-4-309-63102-8
 【価 格】840円

信、血、恨、法、貧、戦、拠、知、三、異をテーマに日本史を語る一冊です。いろいろと考えされられる1冊です。

■世襲文化
遣隋使、遣唐使などを通じて大陸の最新文化を導入しましたが、導入しないものもありました。それが科挙制度。今でいえば公務員試験を突破しないと官僚になれないという制度です。家として、ずっと合格者を出し続けることは無理なので貴族が選んだのが世襲制です。アホでも血統さえよければ家をつなぐことができる制度です。こうなると前例主義、形式主義的になっていきます。ただ明治時代にこれが崩れましたが国を主導したエリートが突き進んだのが太平洋戦争でした。

■日本軍は弾を打てた
この太平洋戦争の時、兵站を考えずに大東亜共栄圏などの精神主義が横行しました。今、考えると何でエリートがコスト計算せずに戦争をしていたのか、よく分かりませんが作られたのは命令に従う軍隊でした。日本の軍隊は相手に弾を打てたそうで、これは当たり前ではなくアメリカの南北戦争の時には兵士の半分は弾を打っていませんでした。上司に命令されても相手の上に向かって打っていました。生きている人間に弾を打つのは、ふつうの市民にはなかなかできませんでした。これは面白い視点ですねえ。

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無私の日本人

 【書 名】無私の日本人
 【著 者】磯田 道史
 【発行所】文春文庫
 【発行日】2016/06/10
 【ISBN 】978-4-16-790388-6
 【価 格】630円

刻田屋十三郎、中根東里、大田垣連月の3人を紹介しています。連月は連月焼で名前だけは知っていましたが、他の2人については全然、知りませんでした。

刻田屋十三郎は貧しい吉岡宿が寂れていく一方で、このままでは皆が立ち行かなくなることに憂いていました。そこで有志と考え出した方法が藩にお金を貸して、その利息を宿場に支払ってもらうという前代未聞の方法。ところが前例主義、事なかれ主義の武士の世界を動かすのは並大抵ではありません。同志の浅野屋は皆のためならと身代をこの事業にかけていました。時間をかけ工夫をしながら何とか成し遂げます。これが藩主の耳まで入り、なんと藩主が浅野屋をたずね酒銘をあたえ、殿さまが名付けたお酒と評判をよび浅野屋は破産を免れます。

大和川付け替えを長年にわたって実現した中甚兵衛の名前は今に伝わっていますが、他にも皆のためと考えて生きた江戸時代の人々がいたのですね。この当時、”そんなことをしてはご先祖様にあわせる顔がない”という公共心が今以上にあったようです。

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2018/12/01

大化改新を考える

 【書 名】大化改新を考える
 【著 者】吉村武彦
 【発行所】岩波新書
 【発行日】2018/10/19
 【ISBN 】978-4-00-431743-2
 【価 格】840円

乙巳の変前後について最新の研究をまとめられています。日本書紀の皇極紀には民間信仰よりも天皇や仏教の祭りを上位にしており、民衆への意識改革をはかった面が見られます。これは推古時代にははじまっていたようです。また部民であった民衆は国家によって統治される公民へと変化します。

また朝鮮半島での政変が倭国に大きな影響を与えていました。貴族が力をもつ高句麗型と国王が力をもつ百済型の2つの政治スタイルがあり、倭国も高句麗型から百済型への移行が行われる時期でもあり、そう考えると幕末と似ていますね。

畿内とは国家権力があったところで具体的には大和、山城、河内、摂津(和泉を加えることもある)境界が決められており東は名張の横河、南は紀伊の兄山、西は明石の櫛渕、北は近江の逢坂山となります。邪馬台国畿内説は国家権力があったところが畿内なので本来なら近畿説と呼ばないといけないとも記載されています。

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