徳政令 なぜ借金を返さなければならないのか
【書 名】徳政令 なぜ借金を返さなければならないのか
【著 者】早島 大祐
【発行所】講談社現代新書
【発行日】2018/08/21
【ISBN 】978-4-06-512902-9
【価 格】880円
中世の利子率は月5%(年60~65%)で高率ですが、稲の種まきする頃に貸し付けて収穫期に回収する出挙以来の設定になっています。一粒から五十粒ほどになりますので当時は妥当でした。借上や土倉の本業は荘園の代官請負業で金融は副業でしたが、こちらが伸びることになります。地域では現地の荘園代官が担っていましたが税負担の増大と天変地異などで地域金融が崩壊していきます。今でいうと信金などがつぶれる状況で都市銀行に集中する形となります。
室町幕府の奥向きでいろいろと浪費していましたが、この費用を発達した京都の借上や土倉が担っていましたが、さすがに苦しくなりだし幕府はいろいろな所から税金をとろうとします。これで一般庶民が苦しむことになり徳政令を求める動きになり、実力行使で徳政令が出されますが、結局は信用できない社会となり疲弊していきます。
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