城の科学 個性豊かな天守の「超」技術
【書 名】城の科学 個性豊かな天守の「超」技術
【著 者】荻原さちこ
【発行所】講談社ブルーバックス
【発行日】2017/11/20
【ISBN 】978-4-06-502038-8
【価 格】1200円
ブルーバックスから城の本が出ています。近代城郭の天守などを中心に技術などを紹介しています。
多くの城では古材が転用されています。山の木には水分が多く乾燥が必要となります。あらかじめ切れ目を入れる「背割り」という技術があり、乾燥による変形、収縮に対応していますが、背割りの技術が生まれるのは江戸時代。技術がなかった戦国時代は古材の転用をしていました。例えば彦根城天守は大津城天守を転用しコンパクトにしたものです。平安遷都などが行われた時、前の都の古材を運んだのには乾燥の問題があったかもしれません。
松本城の印象的な黒色は漆の色ですが毎年、塗りなおす必要があります。昭和29年の解体修理を請け負った職人が儲けなしで取り組み、その後の10年間は自腹で漆を塗っていました。さすがに国が予算化して塗るようになりましたが、それまでは職人が守っていました。
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