幕末武士の京都グルメ日記
【書 名】幕末武士の京都グルメ日記
【著 者】山村竜也
【発行所】幻冬舎新書
【発行日】2017/07/30
【ISBN 】978-4-344-98465-3
【価 格】780円
副題は「伊庭八郎征西日記を読む」となっています。21歳の幕臣である伊庭八郎が将軍・徳川家茂の警備のために上洛することになり、その日記です。幕末の京都というと騒然としたイメージがありますが、日記を見るといろいろと観光に行き、ウナギやらいろいろな名物を食べたりけっこう平穏無事に過ごしていることがよくわかります。勤務は夜勤もありますが4日に1日程度の出仕でのんびりとした勤務だったんですね。
家茂が船で江戸へ戻るために大坂へ行った時は暗峠を超えて奈良まで一泊旅行もしています。伊庭八郎は陸路で江戸にもどることになりますが大津、草津を超えて石部宿で川留に会った時に新選組による池田屋事件が発生し、急遽、京都へ戻る以外はのんびりしたものです。途中、弟の具合が悪くなった時は亀山宿で藩主から医者を世話してもらうなどしていました。伊庭八郎は心形刀流の跡取りで剣士だったことから一目おかれていたようです。無事に帰った伊庭八郎ですが、そのあとは幕末の動乱に巻き込まれます。
家茂の2回目の上洛にも付き従います。徳川慶喜の軍制改革では遊撃隊入りし戊辰戦争を戦います。恭順を決めた遊撃隊から離れ、函館まで転戦。幕臣としての矜持をつらぬき五稜郭で亡くなりました。26歳でした。
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