戦国史の俗説を覆す
【書 名】戦国史の俗説を覆す
【著 者】渡邊 大門
【発行所】柏書房
【発行日】2016/10/25
【ISBN 】978-4-7601-4751-9
【価 格】2000円
1次資料などをもとに従来から言われている戦国時代の俗説が本当なのか焦点をあてています。
■神君伊賀越え
「本能寺の変」の後、堺にいた家康が三河まで帰り着くまでの逃避行で、一番危なかったのが伊賀越えでした。実際のルートは明確ではなく、石仏をのせた籠をカモフラジューのために別のルートを通したりしたために各地に伝承が残る結果となりました。伊勢へ着いてからは四日市で船に乗ろうとしたらなかったので南へ行って長太で船を探してもなく、さらに南へ行って白子で乗船したようです。もっとも別れて乗船した可能性もあります。34名が家康に付き従ったとありますが、酒井忠次、石川数正、本多忠勝、榊原康政らの名前があがっていますから郎党を連れていますので、200人~300人の大勢力で移動したことになります。
■関ヶ原の合戦
問鉄砲で小早川秀秋が裏切ったという俗説がありますが、最初から家康側だったというのはよく知られるようになりました。この本では大谷吉継の陣が、山中エリアから平地に突出して、徳川軍と激突しているところを小早川軍に挟撃されたという説を紹介しています。
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