豊臣大坂城
【書 名】豊臣大坂城
【著 者】笠谷和比古、黒田慶一
【発行所】新潮選書
【発行日】2015/04/25
【ISBN 】978-4-10-603766-5
【価 格】1400円
大坂の陣がなぜはじまったのか、どんな戦いだったのか。発掘成果もあわせて幻の大坂城にせまった1冊です。
関ヶ原の合戦が終わった後、できたのは豊臣政権と徳川政権。東日本を徳川家康が掌握し、西日本を豊臣秀頼が掌握する形となりました。いわゆる二重公儀体制です。また秀頼が成人した時は公儀の主宰者になるというのが武家社会での暗黙の了解になっていました。徳川家康も千姫を豊臣秀頼と結婚させ、有効な関係を築いていましたが、家康というカリスマ的存在がなくなれば徳川家の先がないということは分かっていました。
豊臣秀頼と徳川家康の二条城での会見が終わった後、豊臣秀頼を守りぬこうとしていた3人の内、加藤清正と浅野幸長が亡くなってしまいます。福島正則が残っていましたが、一人だけでは難しく、家康はここから豊臣方を追い込んでいくことになります。
大坂冬の陣がはじまりますが、真田丸で徳川軍は大打撃をうけます。そこで大砲を大坂城へ打ち込みはじめますが、これは朝鮮出兵で明軍の大砲に散々、悩まされた経験を生かしたもの。明軍に勝った時に大砲を接収していたようで、関ヶ原では石田三成が笹尾山から大砲を打ち、東軍を攪乱します。関ヶ原の合戦と同時だった大津城攻めでは立花宗茂らが大砲を打ち込んで開城させており、関ヶ原の合戦の後、家康は大津城を見聞し、大砲の威力を見ています。
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