天災から日本史を読みなおす
【書 名】天災から日本史を読みなおす
【著 者】磯田 道史
【発行所】中公新書
【発行日】2014/11/25
【ISBN 】978-4-12-102295-0
【価 格】760円
『武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新』の著者の本。防災史の研究を長年されていたのを、まとめたものです。後半には津波から生きのびる知恵が書かれています。
まず各自で勝手に逃げる、ただし常日頃から、どこへ逃げるか家族で決めておくこと。逃げた後にモノなどを取りに帰らない。「津波が来るぞ、逃げろ」と声を出しながら逃げれば、躊躇している人も行動するようになるとポイントが書かれています。
秀吉と家康が戦った小牧・長久手の合戦。家康が秀吉軍の別働隊を長久手で破りましたが、本当はこの後に秀吉軍による総力戦が行われる予定でした。大垣城に兵糧蔵を建てて、兵糧を入れて用意は万全。そこへ起きたのが天正地震。長浜城が倒れ、山内一豊の娘が圧死してしまいます。秀吉は坂本城で地震に遭遇。あわてて大坂へ逃げ出します。
天正地震で家康攻撃の前線基地だった大垣城が崩壊。先鋒を予定していた山内一豊の長浜城も崩壊し、圧死者多数で、戦どころではなくなってしまいます。前線基地が崩壊しましたが家康の領地である三河はほどんど被害はありません。これで戦は無理と和睦の道をさぐることになります。
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