教科書には載っていない!戦国時代の大誤解
【書 名】教科書には載っていない!戦国時代の大誤解
【著 者】熊谷 充晃
【発行所】彩図社
【発行日】2015/01/22
【ISBN 】978-4-8013-0049-1
【価 格】1200円
信長の「天下布武」の天下の範囲は畿内だったなど、最新の学説をもとに戦国時代について書かれています。
■足軽
戦場でかぶっている陣笠を煮炊き用鍋に使っているシーンなどが登場しますが、鉄製の陣笠は江戸時代に誕生するので戦国時代にはなかったそうです。よく使われていたのが槍で、刀はよほどのことがなければ使いませんでした。それで戦場での働きを「刀働き」とは言わず「槍働き」と表現します。
■傾奇者
傾奇者と言えば前田慶次の名前が出てきますが、本当の傾奇者は水野勝成。徳川家康の従兄弟になります。若い時から槍働きがすごかったのですが、父がつけてくれた家臣をカットなって切り殺してしまい、父親から追放されます。しかも「奉公構」まで受けます。奉公構とは黒田長政と喧嘩した後藤又兵衛に対して、再就職させるなと他の大名に回状をまわすことですが実の息子に出すのは前代未聞でした。
放浪しながら、いろいろな大名のところに寄寓し、ようやく家康のとりなしで父親と和解。大坂の陣の時には50歳を超えていましたが20代のように単騎の抜け駆けをして一番槍をつけています。幕藩体制となり世の中が平穏になると、内政手腕を発揮。島原の乱の時には75歳となっていましたが相談役で出陣しています。破天荒な人物でした。
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