日本史が面白くなる地名の秘密
【書 名】日本史が面白くなる地名の秘密
【著 者】八幡 和郎
【発行所】洋泉社
【発行日】2013/11/21
【ISBN 】978-4-8003-0263-2
【価 格】800円
日本全国の様々な地名の歴史です。
■新座市(埼玉県)
百済滅亡に伴い百済からの亡命人が増えることで九州に百済人国家ができることを怖れた朝廷は分散させることにしました。遠い所では埼玉県日高市に高麗郡を設置し、現在も高麗神社などが残っています。百済だけでなく新羅や隼人にも適用され、武蔵国新羅郡が表記を変えて新座となり、読み方が「にいざ」となって現在の新座市になっています。
■相国寺(京都)
同志社大学横にあるのが相国寺。足利義満が建立しました。義満は太政大臣で中国風に言うと相国。ここから名づけられました。同様に参議は「宰相」、中納言は「黄門」、近衛大将を「大樹」と呼びました。御存じ、水戸黄門は権中納言でした。
■黒田官兵衛
近江源氏は蒲生郡佐々木庄に下向して佐々木氏と名乗りました。佐々木氏で有名なのがバサラと呼ばれた佐々木道誉です。室町時代には近江を北と南に分け、京都の六角東洞院に屋敷をもらっていた方が六角氏、京極高辻に屋敷があった方が京極氏と名乗るようになります。
黒田氏はこの京極氏の支流。近江国長浜にあった黒田庄が本拠地です。やがて備前に移りました。姓は皆、「源」ですので土地の名前を苗字にしました。福岡市は黒田が移り住んだ邑久郡福岡村からとっています。
廃藩置県とは江戸時代260年余りも続いた藩をなくして県にしたというのは誤解なんですねえ。これは知りませんでした。
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