明智光秀と本能寺の変
【書 名】明智光秀と本能寺の変
【著 者】小和田哲男
【発行所】PHP文庫
【発行日】2014/11/19
【ISBN 】978-4-569-76271-5
【価 格】600円
1998年にPHP新書として出た「明智光秀」を加筆・修正したもので、冒頭のまえがきには本を出してから明智光秀の研究で、どんな動きがあったか解説されています。
明智光秀の実像がよく分からないのは秀吉に敗れた後、光秀から書状を受け取った武将が廃棄し、光秀との関係を消したためです。また勝者側が歴史を作っていきますので、石田三成と同様、評価が低くなります。
例えば織田信長の朝倉攻めで浅井長政の離反により退路を断たれた時、殿(しんがり)をつとめたのが秀吉で、「藤吉郎の金ヶ崎退き口」として有名になりますが、一緒に殿を勤めたのは明智光秀と池田勝正。ところが光秀の活躍などは伝わっていません。
織田信長は途中入社組の秀吉と光秀をうまく競争させていました。「老人雑話」という書物に秀吉は豪放磊落(傲慢)、光秀は謹厳実直(慇懃)という評価が出ています。性格も考え方も違う二人をうまく組み合わせたようです。最後はそのライバルにやられてしまいました。
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