織田信長
【書 名】織田信長
【著 者】神田 千里
【発行所】ちくま新書
【発行日】2014/10/10
【ISBN 】978-4-480-06789-0
【価 格】800円
最近、信長の実像を見直すという本が出ていますが、この本もその一冊。革新者と呼ばれる信長ですが、当時、至極まっとうな治世を行っていたようです。
■将軍・足利義昭との関係
義昭とは、あくまでも君臣の関係ですが、信長自身は世間の評判と天下(五畿内)の安定を主眼においていたため、義昭に諫言を続け、結局は義昭と対立することになってしまいます。義昭が槙島城で蜂起したため、信長は降参に追い込み、河内の若江城に送ります。義昭が京都に戻る気があれば、それも認めようと尽力していたようです。佐久間の追放や公家に対する叱責も世間の評判が主眼でした。
■法治国家へ
戦国時代は自力救済が基本でしたが、戦国大名が裁定するようになり、だんだんと法治国家になっていく過渡期だったようです。世間の評判にも注意を払い、将軍や天下人(五畿内をおさめた者)が出す総無事令(戦国大名刊の私闘禁止)には公的な効力があった模様。世間の評判にも配慮しなければ治世がうまくいきませんでした。
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