歴史を考えるヒント
【書 名】歴史を考えるヒント
【著 者】網野善彦
【発行所】新潮選書
【発行日】2001/01/30
【ISBN 】978-4-10-600597-8
【価 格】1100円
1997年、市ヶ谷のアルカディアで開催された連続講座をもとに「波」に13回にわたり連載された原稿に加筆・修正したものです。初版は2001年ですが、買った本は2013年18刷の本です。よく読まれています。
■日本の誕生
アメリカ人にアメリカが生まれたのはと聞くと、1776年の独立宣言の時と答えがかえってきます。中国なら1949年と答えがかえってきます。中華人民共和国が設立した年です。では日本の誕生はいつか?
明確に答えられる人はいなく、網野先生が国家公務員の研修で、質問した時も誰も答えられなかったそうです。日本という国名が決まったのは浄御原令が施行された689年。701年に遣唐使の粟田真人が周の皇帝、則天武后に対して日本の使いであると述べています。
■百姓という言葉
「百姓=農民」という固定観念がありますが、古代では「普通の人」を指す言葉でした。対する言葉は官人で、官職をもっていない普通の人を百姓と呼んでいました。百姓とは「あらゆる姓を持つ人々」で、あらゆる職業を持つ人という意味でした。
| 固定リンク
« 牢人たちの戦国時代 | トップページ | 織田信長 »
コメント