牢人たちの戦国時代
【書 名】牢人たちの戦国時代
【著 者】渡邊 大門
【発行所】平凡社新書
【発行日】2014/03/14
【ISBN 】978-4-582-85726-9
【価 格】800円
大学浪人、就職浪人という言葉がありますが、この「浪人(牢人)」という言葉はけっこう古い言葉です。平安末期には牢人(浪人)という言葉が登場しています。戦国時代は特に牢人
が多く、国が滅びてしまえば牢人となり別の就職先を見つけなければなりません。ただし牢人には厳しい時代で、牢人に家を貸してはいけないという禁令も出ています。
なかには自分で牢人になったものもいて、代表的なのが後藤又兵衛。ところが黒田長政が再仕官先に圧力をかけて、なかなか果たせません。最後は大坂城の秀頼のもとへ行くことになります。大坂の陣では後藤又兵衛をはじめとした牢人が集結。いわばフリーターが集まり、勝って知行を獲得しようと夢見る連中が多かったのに対して東軍は大名がずらっと並び、こちらは正社員軍団。開戦前、家康軍では牢人の集まりなので、勝利は固いと思っていた節があります。
関ヶ原の合戦では宇喜多秀家の隊が、その前に発生していたお家騒動で正規軍が崩壊しており、牢人を集めて戦わざるをえず、西軍敗退の一因になったようです。
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