謎とき 東北の関ヶ原
【書 名】謎とき 東北の関ヶ原
【著 者】渡邊大門
【発行所】光文社新書
【発行日】2014/08/20
【ISBN 】978-4-334-03812-0
【価 格】760円
関ヶ原の合戦といえば関ヶ原で石田三成と徳川家康が激突した関ヶ原の戦いがすぐ思い出されますが、戦闘は日本全国で行われています。その中の一つである上杉景勝と伊達正宗が戦った北の関ヶ原について書かれた本です。そもそもは謀反の疑いがあると上杉景勝攻めに徳川家康が乗り出したことからスタート。その間に石田三成が挙兵した報が入り、小山評定を行って関ヶ原へ向かうことになりました。
最新の研究からいろいろなことが分かってきています。前田利家が亡くなった後、加藤清正や福島正則らによる石田三成襲撃事件が発生し、大胆にも石田三成は家康の屋敷に逃げ込んで、窮地を脱しますが、これは俗説で実際は伏見の自邸に逃げ込んだようです。また石田三成は秀吉亡き後の、徳川家康の専横をにがにがしく思っていたというのも俗説で、家康が豊臣秀頼のお祝いを述べるために大阪へ向かった時は三成の邸宅に宿泊しています。また三成が佐和山城へ引退した後は三成の息子の登用をはかっています。どうも家康は最初、豊臣政権の安定化を狙っていたようです。なかなか興味深い一冊です。
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