日本史の謎は地形で解ける 文明・文化篇
【書 名】日本史の謎は地形で解ける 文明・文化篇
【著 者】竹村 公太郎
【発行所】PHP文庫
【発行日】2014/03/07
【ISBN 】978-4-569-76145-9
【価 格】705円
「日本史の謎は地形で解ける」の続編です。今回も地形から日本史にアプローチしていますが、知らない話がたくさん登場します。特にピラミッド建設の目的は面白い内容です。前書きを見ると理系の先生が人類の文明を語る梅棹先生の「文明の生態史観」に衝撃をうけたとあります。
■なぜ日本は欧米列国の植民地にならなかったのか
藩のなりたちは大きな川や山々に囲まれた土地からきており、移動するには山を越さねばならず自分の足を使うしかありません。欧米のように平原を車や団体の騎馬で移動するのは無理で、欧米列国が攻めれば山々に入ってゲリラ戦を展開されるだけ。また日本は地震や転変災害が多く、魅力を感じなっかということが背景にあるようです。
■乳児死亡率減少の謎
大正10年をさかいに乳児死亡率が減少しますが、この時から行われたのが水道の塩素殺菌。調べると殺菌を始めたのは東京市長となった後藤新平で、コッホ研究所で細菌を研究した医学博士でした。東京市長の前は外務大臣で、短く終わったシベリア出兵で液体塩素と出会い、これを転用したものでした。
■なぜ家康は利根川を東に曲げたのか
関東の西側は箱根などの山々、東側には何本もの川と大湿地帯がある天然の要塞でしたが、一カ所だけ空いているところがあり、それが関宿。ここを塞ぐために利根川の流路を変えました。
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