江戸を読む技法
【書 名】江戸を読む技法
【著 者】山本 博文
【発行所】宝島社新書
【発行日】2014/3/24
【ISBN 】978-4-8002-2361-6
【価 格】750円
時代劇でおなじみの江戸時代ですが、テレビのようなことはなく実際はどうだったかがよく分かります。
■大岡越前守が最終決裁していなかった
被疑者が捕まると町奉行がお白州で一通り尋ねることから裁判はスタート。罪状は同心が調べて書面になっており、奉行がこれを被疑者に確認します。「相違ありません」となると、仮牢に入れられます。反対にこれをやらないと仮牢に入れられないため、場合によっては午後10時ぐらいにも開催されていました。
判決は奉行の意見などを聞いて、先例などを元に同心が決めていました。これは現在と変わりません。重い罪になると老中に伺いをたてます。さらに遠島や死罪となると将軍の採決が必要でした。ただし上訴の制度がないので、これが最終決定になります。
■島原の乱
島原藩の過酷な年貢の取り立てが一揆の発端になったという説を聞いたことがありますが、どうも現実は違うようで、有馬村の百姓がキリストの本尊を掛けて村中の者を集めているので捕えてこいと命令したところ、狂信的な集団だったようで、代官を襲って蜂起したのが発端のようです。なかなか過激な集団だったようで、村々をまわって従わなければ殺すと誘いこんだようです。天草四郎のカリスマ性もあって、あんな乱にまでなってしまったようです。
などなど、知らない江戸について学べます。
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