戦国大名 政策・統治・戦争
【書 名】戦国大名 政策・統治・戦争
【著 者】黒田 基樹
【発行所】平凡社新書
【発行日】2014/01/15
【ISBN 】978-4-582-85713-9
【価 格】7800円
信長の兵農分離、楽市・楽座、秀吉の太閤検地による貫高制から石高制への切替などが、よく歴史関係の文章に出てきてますが、戦国時代で各地で行われていて領国が広大だったので大規模に行ったのが信長と秀吉という位置づけ。北条氏の治世の文書が伝わっているを、研究した成果として新しく分かってきた事実です。
戦国時代の村は村通しの戦いもあり、兵農分離はある程度進んでいましたが、後方支援となる本拠地の警備など予備役などは農民が対応。戦闘にも参加していました。また大名に所属する国人は遠くの大名の領地にある城の城番を担当、現在の転勤と同じです。
戦国時代、商売には中国の銅銭が使われていましたが、中国で銅銭の鋳造が行われなくなったり戦争による流通の混乱などで、不足する銭貨を補うために私鋳銭が作られるようになります。必然的に撰銭が行われるようになり、銭での年貢(貫高制)が難しくなるため、なし崩し的に米による年貢(石高制)納入がすすんでいました。ですので太閤検地で劇的に変わったというわけではありません。戦国時代の様々なシステムについて学べます。
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