信長と家康 清須同盟の実体
【書 名】信長と家康 清須同盟の実体
【著 者】谷口 克広
【発行所】学研新書
【発行日】2012/01/17
【ISBN 】978-4054052130
【価 格】882円
信長と家康との間で長年続いた同盟。戦国時代では珍しく長く続きましたが、お互いの利害関係がたまたま一致しただけが理由です。まず今川氏、今川氏が滅んでからは武田氏という共通の敵の存在がありました。上杉謙信、武田信玄、北条氏康、今川氏真、織田信長、徳川家康という戦国大名間では単純に戦うだけでなく時にはひっついたり離れたり、なかなか多才な外交を展開しています。
武田信玄でも危ない時があり、今川氏真が上杉謙信と結んで信玄を包囲し始め、今川は北条とも結びつきが強いので三方向から囲まれてしまう危険性がありました。この時、信玄が頼ったのが信長。謙信との和睦の仲介と、家康が遠江から今川領へ侵入することで牽制することでした。ところが今川が滅んだ後、信玄が家康領地を攻めはじめ三方ケ原の合戦が起きますが、ずっと信長は信玄とは良好な関係が続いていると考えていたようで、信玄に出し抜かれてしまいました。最終的に武田家を滅ぼしますが、この時の出し抜かれた怒りがずっと続いていたようです。天下統一がみえ、信長、家康共通の敵がいなくなった時、本能寺の変が起きたので、清州同盟がどう変質したかは分からずじまいです。
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