秀吉家臣団の内幕
【書 名】秀吉家臣団の内幕
【著 者】滝沢 弘康
【発行所】ソフトバンク新書
【発行日】2013/09/25
【ISBN 】978-4-7973-7425-4
【価 格】760円
秀吉が信長に仕えてから苦労したのが家臣団の育成。農民出身で親族に武将をもたない秀吉は一から家臣団を作っていかざるをえません。おねの親族から一門衆を構成。浅野長政などがここから大名へとなっていきます。蜂須賀正勝(小六)、山内一豊、堀尾吉晴などの尾張衆が加わっていきます。ただし、もともとは信長の与力で、いわばレンタル武将。信長も秀吉には人材がいないことが分かっており、育成に手をかしていたようです。また加藤清正、福島正則らを子供の時から引き取って育てていきます。いわば先行投資です。
順調に小田原も攻め落とし天下統一を果たしましたが、秀頼が生まれ、支えていた豊臣秀長が亡くなったあたりから、人材育成もおかしくなっていきます。関ヶ原の合戦で豊臣恩顧の大名が家康側についたことに対して、「第二の本能寺の変」だったと面白い分析がされています。織田信長が本能寺の変で倒れた時、織田家には織田信雄も織田信孝もいましたが、結局は秀吉が天下をとり、秀吉についた武将が大名となっていきました。秀吉がなくなった今、秀頼がいても織田家と同じ状況で、勝ち馬に乗らなければ家がまっとうできないという心理が当然、あっただろうという分析です。
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