人望力の条件

　【書　名】人望力の条件
　【著　者】童門冬二
　【発行所】講談社アルファ文庫
　【発行日】2002/7/20
　【ISBN 】4-06-256642-7
　【価　格】780円

歴史上、活躍した人物を題材に人望力を述べています。大きな仕事をなすには人間としての魅力がないと誰もついてきません。いろいろなエピソードが紹介されています。

豊臣政権では石田三成を筆頭に近江出身者はゼニ勘定が得意な官僚派とよく紹介されますが、ゼニ勘定だけでなく魅力的な人物が多かったんですね。関ヶ原の戦いで増田長盛は東軍、西軍のどちらにも組みしませんでしたが、戦後処理で家康ににらまれ武蔵に配流。大阪城夏の陣では、増田長盛の息子が豊臣方で戦い戦死します。家康から「お前が息子をそそのかしらんだろう」と言われ、潔く切腹。

石田三成、長束正家といい近江出身者は決してゼニ勘定だけではなかったんですね。ゼニ勘定もでき、律儀に恩にも報いて戦う武将でした。