浪華の古本屋 ぎっこんばっこん
【書 名】浪華の古本屋 ぎっこんばっこん
【著 者】さかもと けんいち
【発行所】SIC
【発行日】2010/7/7
【ISBN 】978-4-904955-01-7
【価 格】1600円
戦後の闇市から始まった大阪の古本屋「青空書房」店主の本です。当時の様子や天神橋筋に並んでいた活動写真時代の話が書かれています。大阪にもこんな時代があったんですね。店を始めた頃、華族などが生活に困ってよく蔵書を売りましたが、世間体もあるので子供に売らせていました。そんな中、利発そうな子供が本屋や着物を売りにきたので、なるべく高く買ってあげていましたが、これが実は家から無断で持ち出したもの。後年の筒井康隆でした。後年、「不良少年の映画史」を書いたことから発覚。
古本屋さんに入って冷やかしで帰る客を小野道風と言うそうです。花札で傘をさして柳に飛びつく蛙を見ているのが小野道風。蛙(かわず)に見とれている、が買わずに見とれているだけになったそうです。
巻末には1968年に出た大阪古本屋マップの復刻版が入っています。当時の店はだいぶ無くなってしまいました。日本橋の電気街に向かうところにある宮本書店は当時からあったんですね。
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