激変!日本古代史
【書 名】激変!日本古代史
【著 者】足立倫行
【発行所】朝日新書
【発行日】2010/10/30
【ISBN 】978-4-02-273361-0
【価 格】700円
「妖怪と歩く」「日本海のイカ」など徹底的な密着取材で有名な著者です。今回は卑弥呼から平城京までの副題通り、古代史に焦点をあて関係者へのインタビューや現地取材をしています。それも吉備と出雲は親戚に近かったなど最近分かってきたことを大胆に取り上げています。
日本書紀は本当は日本書だった。
正史は本来、紀(歴代の王の事績)、志(地誌)、伝(臣下の歴史)が揃っている必要がありましたが、志と伝は完成せず紀だけが出来ました。不完全だったんですね。そこで「日本書 紀」としていたのが、いつの間にか一体のものになってしまったそうです。
■群馬県の語源は「くるま」
藤原政権を批判して作られたと言われる「かぐや姫」。かぐや姫に言い寄る貴族の一人が車持皇子(くらもちのみこ)。藤原不比等の母親が車持国子でしたので藤原氏を示唆したものです。この車持氏ですが現在の群馬県の豪族で1981年に見つかった古墳時代の豪族居館の主がこの車持氏と言われています。
7世紀には車評(くるまごおり)と呼ばれていた土地が大宝律令で2字にするように制定された時、車郡→群馬(くるま)郡にしたそうです。これが明治時代に群馬県になります。車持氏はその後、上京して官僚になったようで、藤原氏と結びついていきます。
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