漱石夫妻 愛のかたち
【書 名】漱石夫妻 愛のかたち
【著 者】松岡陽子マックレイン
【発行所】朝日新聞社
【発行日】2006/10/30
【ISBN 】978-4-02-273170-8
【価 格】700円
漱石の孫にあたりますが、生まれたのは1916(大正5)年に漱石が49歳でなくなってからです。漱石の奥さんだった夏目鏡子は39歳で漱石をみとり、子供6人を育てあげ、85歳で亡くなっています。
祖母や母親(漱石の長女)に聞いた、漱石についていろいろな話が出てきます。
「吾輩は猫である」
漱石の出世作になった作品ですが、モデルとなる迷い猫がやってきたのは1904(明治37)年。何回、追い出しても家に入ってくる猫を、よく漱石の家に来ていたお婆さんが、猫をひっくり返して、「この猫が爪まで真っ黒で、きっと福の神だから、追い出さないで飼っておきなさい」と言ったそうです。まさに福の神になりました。
猫がやってきた家は以前に森鴎外が住んでいて、今は明治村に保存されている家です。その後、2ケ所移転しましたが、猫もついてきて1908年に死にました。福猫でしたので、墓まで作ったそうで、漱石は懇意の人に猫の死亡通知を出しています。
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