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2009/03/22

マイクロソフト戦記

 【書 名】マイクロソフト戦記
 【著 書】トム佐藤
 【発行所】新潮新書
 【発行日】2009/1/20
 【ISBN 】978-4-10-610298-1
 【価 格】720円

副題が「世界標準の作られ方」になっています。今やWindowsがデファクトスタンダードになっていますが、これは僥倖に近いいろいろな出来事が重なってのことだったというのがよく分かります。ウィンドウズ立ち上げ時は多くのミスを犯していましたが、ライバルが墓穴を掘ったこともあり、生き残りました。大逆転になってのがWindows3.0ですが、その歴史が語られています。

世界標準の先駆けとなったのがMSX。アスキーとマイクロソフトが提唱し8ビットホームコンピュータの標準を目指したもので、アイデアを出したのはアスキー創業者の西和彦。その頃、各メーカーはバラバラの仕様でパソコンを出しており、同じ仕様にすればソフト会社もメーカー毎にソフトを作らなくても1本のソフトでいけます。

この本によると1983年6月にビル・ゲイツが日本でのMSXの発表会に参加し、わずか半年で業界標準のまとめあげた西の手腕と、前払金で大きな売上があげられるビジネスモデルを知り、業界標準のうまみを知ったそうです。MSXはソビエトのスペースステーション「ミュール」でも採用されたのですね。ビル・ゲイツと西和彦のケンカ騒ぎ前後も語られています。

デファクトスタンダードへの道の経験則が書かれています
・核となるテクノロジーを持っていること
MSXやOS/2のような共同開発では駄目
・最大多数の最大幸福の論理でテクノロジーをオープンに
胴元だけが儲かるビジネスは誰もついてこない
・ディベロッパーズ・リレーションズ部隊を設立し、開発キットを提供する
開発者あっての標準で、サポートする仕掛けが必要
・ネットワークを正確に把握する
市場関係者の人間関係やニーズを把握し、どこの誰をまきこむとうまくいくか考えること
・テクノロジーの波を理解し、三波前から準備
テクノロジーの波にあわせて3回はバージョンアップする資金力と開発担当者の体力がいる
意識的に市場でのバズ(騒ぎ)を発生させることも大切


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