戦国武将からの手紙
【書 名】戦国武将からの手紙
【著 書】吉本 健二
【発行所】学研M文庫
【発行日】2008/5/27
【ISBN 】978-4-05-901220-7
【価 格】667円
戦国時代を生き抜いた武将が部下や家族に宛てた手紙ですが意外な一面が見えてきます。
■武田勝頼
武田勝頼といえば武田信玄の跡取りで、信長に敗れ甲斐を滅ぼしたというイメージですが、手紙によると信玄が後継者にしていたのは勝頼の子供の信勝で、勝頼はその補佐である「陣代」という立場でした。武田勝頼は甲斐というよりも諏訪の当主という認識だったんですね。「陣代」という立場で、できるだけのことを行いましたが破れてしまったというのが本当のところのようです。
■徳川秀忠
関ヶ原では真田との戦いに手間取って戦に間に合わず家康に叱責されましたが、大阪城の攻撃では今度こそ間に合わすために、到着するまで攻撃を待ってくれるよう、家康に口添えを願う手紙が2通紹介されています。
■黒田如水
実はキリシタンで「シメオン」という洗礼名を持っていました。このシメオンは「主が遣わすメシアに会うまでは決して死なない」と願っていた人物で、幼子のキリストと会う人物です。いろいろと言われる如水ですが、本気で戦乱の世を終わらす「救世主」を待ち望んで、そのために心がけていたふしがあるようです。この時代では珍しく妻の一人でした。
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