戦国 三好一族
【書 名】戦国 三好一族
【著 者】今谷 明
【発行所】洋泉社
【発行日】2007/04/21
【ISBN 】978-4-86248-135-1
【価 格】1700円
信長が上洛する前に近畿を支配していたのが三好長慶というぐらいの知識しかなかったのですが、一時的に室町幕府の機能を停止させ、天下人になっていた時期もあったんですね。また堺で近畿一円を支配していた堺幕府なるものがあったことを初めて知りました。
それにしても室町幕府の最後の方は将軍、管領、守護、守護代などが入り乱れて、ひっついたり離れたりで、ほとんど戦いばっかりだったんですね。おまけに一向一揆をあおって城を攻めさせたり、あまりにもすさまじい動きになったため対抗させるために法華一揆を起こさせたっりもしていました。山科本願寺が法華一揆で焼け落ちたのはこの時です。信長がなぜ本願寺と戦ったのかよく分かります。
■陸上で船を運ぶ
戦国時代、近江岡山城(近江八幡)を攻撃するために兵庫港から淀まで運んで、そこから陸揚げして大船3僧を運んだ記録が公家の日記に載っているそうです。コンスタンティノーブルを陥れるために戦艦の山越えをしましたが、日本でもやっていたんですね。
■兵農分離
兵農分離といえば信長が始めたものばかりと思っていましたが、近畿地方では神社や寺や荘園などに矢銭を出させることによって軍事専門の兵を養い、1万人規模でしたらすぐに動員できたようです。
■教興寺の戦い
近くに教興寺という寺があるのですが、ここが三好長慶の部下だった松永久秀が敵対する高政を打ち破った天下分け目の戦いになりました。この戦いによって信長が上洛するまで三好政権が近畿を治めることになります。
あとがきによると「復刊ドットコム」でリクエストが多く復刊された本だそうです。
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