「忠臣蔵事件」の真相
【書 名】「忠臣蔵事件」の真相
【著 者】佐藤 孔亮
【発行所】平凡社新書
【発行日】2003/11/19
【ISBN 】4-582-85205-X
【価 格】740円
忠臣蔵と言えばテレビや映画のシーンが目に浮かびますか、実際はどんな事件だったのか検証しています。浅野長矩が吉良に切りつけた時に羽交い絞めにして、浅野をおさえますがこれも史実と違うそうです。また「風さそう花よりもなお我はまた春の名残を如何にとかせん」という有名な辞世の句を読むシーンがよくでてきますが、これも眉唾なんですね。
浅野家にとっては久しぶりの勅使馳走役でしたが、よく火消しの御用を勤めていて「浅野の火消し」は有名でした。討ち入りの時に火消し装束だったのにはそんな理由があったのですね。
それにしても浅野がなぜ吉良に切りかかったのかが最大の謎という点は残っています。
■医者は技術だけではない
浅野長矩に切りつけられた吉良を手当てしたのが南蛮外科の栗崎道有で、なかなかの名医だったんですね。傷口を縫って手当てをしたのですが、吉良がどうも元気がなく、重要な儀式なので朝から何も食べていないと思い、湯漬けを役人に頼みました。
血を流している吉良が食べると役人が穢れをきらうだろうと思い、役人には朝から診療で自分が腹が減っているのだといい、吉良に食べさせ元気を取り戻させました。
不思議な縁で討ち入りの後、泉岳寺から戻された首を葬儀のため胴体に縫い合わせたのも栗崎道有でした。
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